百万遍 古都恋情〈上〉 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101013299

感想・レビュー・書評

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  • なんだか.....

  • 東京から銀河に乗り京都に辿り着いた惟朔。そして、一泊100円の京大西寮に潜り込む。ゴミに溢れた大部屋で京大生やヒッピー族と荒んだ日々を送る。やがて、パイプやニコ中と呼ばれる同居人とたむろするうちに、鴨川河川敷で鏡子という高校生に出会う。惟朔は初めての純情な恋であると感じ、交わりを持つことに。しかし、鞠江という中年の女に誘惑されヒモ的生活を送るうち捨てられ、再び鏡子の元へ。しばらく会わなかった鏡子の成熟ぶりを見るが、重大な告白をされる。京都の情景を堪能できるが、荒みの中の自由とは?凄い作品だと思う。

  • 初読

    何の情報も入れずに読み始めてすぐに
    (これ、絶対自伝小説でしょ…)
    と思ったらやはり。

    だって自意識と自己愛が時折居た堪れないほど爆発してるもん。
    イカす自分を俯瞰で眺めてるかのような描写、
    飄々としてるが喧嘩は強く、女も男も彼を放っておかない。
    うーん恥ずかしい。
    けど、どこかでパイプの方が彼なんじゃないか、
    と思わせるような筆致はやはり筆者の力なんだろうな。

    男って本当に男が好きだよなぁって呆れちゃうけど
    惟朔とパイプの関係は良かった。
    >パイプに対するいとおしさと疎ましさは、種々に感情の中でもとびきりのものであったからだ。

    自分自身を途轍もなく買いぶっているパイプを女将が表する
    「あの子は、ありもせん宝物まで抱えて、それをなくさへんように必死やった。」
    には参ったなぁ

    古くて暗くて汚い京都もいい感じね

  • f

  • これ、自伝的な小説って何かで見たんですけどホントなんでしょうか。妄想と現実の区別がついてないんじゃないでしょうか。

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著者プロフィール

1955年東京都生まれ。89年『ゴッド・ブレイス物語』で第2回小説すばる新人賞を受賞してデビュー。98年『皆月』で第19回吉川英治文学新人賞、「ゲルマニウムの夜」で第119回芥川賞、2017年『日蝕えつきる』で第30回柴田錬三郎賞を受賞。その他の著書に『ブルース』『笑う山崎』『二進法の犬』「武蔵」シリーズ、『浄夜』『ワルツ』『裂』『弾正星』『信長私記』『太閤私記』『対になる人』など。

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