ミーツ・ガール (新潮文庫)

  • 新潮社 (2019年7月26日発売)
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本 ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784101013411

作品紹介・あらすじ

この肉女を、なんとかしてくれ! 大学一年のワタベは、巨体で激臭漂う熊堀サトミと隣の席に。すぐアパートに居座られ、コンビニのホットスナック「マンガ肉」を日夜買いに走らされる。そんな生活が三ヶ月続き、遂に熊堀を追い出したワタベ。だが十年後、彼女がバーの店長をしていると知り……。R-18文学賞大賞受賞作を含む、不器用な男女の激しく切ない恋愛小説集。『マンガ肉と僕』改題。

感想・レビュー・書評

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  • 読み始める前の予想と異なる展開の系統だった

  • 登場人物が微妙に重なる連作小説5篇を収録。

    「マンガ肉と僕」

    大学生ワタベの元に転がり込んだ「肉女」(サトミ)。「肉買ってこい」とワタベに命令し、傍若無人にふるまうデブ女。苦労の末、なんとかサトミを自宅から追い出したワタベ。10年後再会したサトミは別人のようにやせていた。そして当時ワタベに「寄生」していた「理由」を語り始める。

    「アルパカ男と私」

    サトミはワタベと付き合い続け、とあるレストランの店主も続けていた。店に現れた「アルパカ男」本城に惹かれたサトミはワタベと別れる決心を固め、アパートを借り、自分の荷物を徐々に移しはじめる。「一緒に暮らそう」と本城に告げようとした当日、彼のケータイの留守電に小さな男の子からの声が。彼は妻帯者だった。

    「水玉×チェック」

    本城と格子丸は中学時代からの悪友。むやみにもてる本城の女関係を格子丸は冷ややかな目で見ている。というのも本城の妻、美冷先輩を本城に引き合わせたのも格子丸であり、その後も美冷に恋焦がれ続けた格子丸なのだった。喫茶店「ペリカン」で美冷を待つ格子丸。本城の浮気の決定的な証拠をつきつければ、美冷との関係も変わるかもしれない。

    「記念日」

    サトミが出ていったワタベの元にかつてちょっとつきあった女、彩子が現れる。ワタベのアパートに居候を決め込む彩子。待てよ、前もこんなことなかったか?根っからの「被害者」ワタベは期せずして、「こわれた女」をひきよせるかのようだった。

    「スミレ咲くころ」

    動物を助け続けた母菫は猫を自動車から助けようとしてはねられ、死んでしまった。
    千駄木に住む祖父と祖母に母が動物を助けるようになったきっかけが、
    ある僧侶に言われた「おまえの子供は若くして死んでしまう」という言葉からであったことを知り、僕は途方にくれる。僕は喫茶店「ペリカン」のあるじ。
    そんなとき、サトミさんが本城に会いにくる。大きくなったお腹をごまかせてると信じて。


    なんというか拗らせ系のおんなとそのまわりの男もなんだか中性的でへんなことにこだわっていて気持ち悪い。正直、こんな男はどこにもいないと思う。
    女性目線の拗らせ系小説、なのかなぁ。

  • 2019.12.20 #030

    とにかくイライラしながらも登場人物にかなり興味をもってしまう。
    短編だが、全てがつながっていて...結果にちょっと不満だったけど(笑)

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