蒼氓 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101015057

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  • 外国に移住するほうがましなくらい貧しい時代があったことに改めて気づく。そんな時代の、字も書けず、自分の村から出たこともなかったような移民たちの群像劇なのだけれど、ちょっと素朴に描かれすぎなのではないかという気も。「貧しくて無知だけど・乱暴者だけど働き者」って、当時の意識高い人の夢なんじゃないのかと。まあでも、乗船前・船上・下船後の様子がきちっと書かれているので、一冊読んだ満足感はあった。

    ひたすら運命に従うばかりのお夏が、結局一番まともそうな人とくっついたのはよかった。しかし彼女も、同情すべき女だったのかブラックホールだったのかは謎である。

  • 日本人がブラジルへ移民する時代のことを描いた物語。激動の時代に生きた人たちが苦労してブラジルへ渡った様子が垣間見られた。
    ブラジル移民があったのには、難しい日本の時代背景があることが読み取れる。

  • 1930年、ブラジルに移住していく貧しき人たちの群像を描いている。とても写実的な描写で読みやすく、ノンフィクション的な作品だった。ブラジル旅行のお供として、行きと帰りの飛行機で読んだ。戦前移民のお年寄りに話を聞いた後だけに味わい深かった。

  • ブラジルへ移民した人たちが最後に見た日本が、現在も残る旧移民収容所から港にかけての街の描写。

  • 芥川賞なのだけれども、太宰の「晩年」をのみ、読んで、この作品には近寄ることなく、過ごしてきましたが、第1回の受賞作、面白く、けっして川端の反対だけで「晩年」が落選したわけではないと思いました。(受賞作か否かということが作品の価値を決めるわけではないですけど。)
    読後、日本版の「風と共に去りぬ」かな?と真っ先に思いました。姑と嫁、和風のスカーレットに思えたのです。
    におい、温度、空気、でしょうか、直接表現されているわけではありませんが、そういうものが感じられる巧みな表現であったと思います。

  • 2012/2/1

  • 芥川賞第一回受賞作(1935上期)


    蒼氓(そうぼう)とは、諸々の民という意味。
    戦前、日本からブラジルに渡航した貧しい農民たちの出発〜渡泊の話が第1章。(筆者も半年だけブラジルに行っている)
    後に第2章、第3章と書かれ3部作として世に出る。(50年頃)

    佐藤夏の破れた若い恋心、思慕の情、農民の苦しい暮らしなどは普通の小説にもよくある話で、大きなテーマの「日系移民」について知るには第2章3章も読まないと、という。
    ちなみに候補作には太宰治の『道化の花』

  • ブラジル移民の話。昭和26年発行。大変な時代だな〜。2008.2.10

  • 自らのブラジル移住体験をつづった石川達三の著書。

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