憑神 (新潮文庫)

著者 : 浅田次郎
  • 新潮社 (2007年4月25日発売)
3.54
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  • Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101019246

作品紹介・あらすじ

時は幕末、処は江戸。貧乏御家人の別所彦四郎は、文武に秀でながら出世の道をしくじり、夜鳴き蕎麦一杯の小遣いもままならない。ある夜、酔いにまかせて小さな祠に神頼みをしてみると、霊験あらたかにも神様があらわれた。だが、この神様は、神は神でも、なんと貧乏神だった!とことん運に見放されながらも懸命に生きる男の姿は、抱腹絶倒にして、やがては感涙必至。傑作時代長篇。

憑神 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 今回の憑神という作品ですが、映画化もされた作品です。

    主人公の武士にさまざまな神様が憑くという物語。

    それも普通の神様ではありません。

    貧乏神に始まり、疫病神、終いには死神まで・・・

    ちょっと可哀想と思っていまいましたが、
    主人公はめげず、時に神様に立ち向かい、時に人に擦り付けw、またある時は運命を受け入れる。

    ラストでは少しジーンと来てしまいました。
    個人的には好きな作品です。ぜひ読んでみてください!

  • 貧乏神・疫病神・死神と、ひょんなことで取り憑かれるはめになった一人の武士の話。

    コメディタッチの始まりだが、ラストの結末に向かう疾走感は圧巻。

    読後、清々しい気持ちになった。

  • 読むのは3回目。時代小説だから、普段は聞かないような言葉が多いけど、そこも好き。異文化に触れているというか。
    彦四郎がおつやを受け入れるシーンは何度読んでも好きだなぁ。

  • 現在の泣ける映画・小説ブームの先駆けは浅田次郎の「鉄道員」じゃないかと思っている。
    私はそういう一連の「泣ける」モノにあまり興味がなく、どちらかと言えば冷ややかな目で見ている。この本を買ったのは妻だ。私ではない。でも、話題となってる以上読んでしまう自分が悲しい。
    途中まで読んでいてこのストーリー展開は星新一だなと思った。拝んではいけない祠を拝み、貧乏神・疫病神・死神に次々憑かれる不幸な男。
    しかし、星新一ならその不幸を幸運に変えていくスノッブな展開で終わるだろうが、浅田次郎は違った。幕末を舞台に武士道を軸として泣ける話に仕上げている。
    ただし、この展開で泣くには主人公の考える武士道の何たるかを理解せねばならない。その部分が説明的で泣くためにはその部分をしっかり読まねばならぬ。泣くことに興味がない私には苦痛だった。
    貧乏神・疫病神・死神に次々憑かれる不幸な男の話を筒井康隆で読んでみたい。そう思った。

  • エンディングはまさに葉隠の「武士道と云ふは死ぬ事と見付けたり」で、爽やかな涙を誘う。
    物語を見事に終わらす力を持つ作家だなぁと感じた。

  • 「限りある命が虚しいのではない。限りある命ゆえに輝かしいのだ」

    腐敗と、慢性的な疲弊に沈む現代日本では
    バカ正直に真面目に暮らしているようでは、良い暮らしにはありつけない……。

    本作の舞台・幕末の江戸でも同じ。
    真面目過ぎてお人好しですらある主人公が
    ツイてない人生に翻弄されながらも
    「自分らしくどう生きるか」を成長しながら見出す物語。
    憑神に取り憑かれる主人公や
    粋な江戸のユーモアをたっぷり織り交ぜたドタバタ劇かと思いきや
    読み手に「あなたの『人間を人間たらしめる真理』は何か?」と問いかける。
    心温まるストーリ。名作。

  • 小説新潮2004年9月号〜2005年5月号連載のものを2005年9月新潮社から刊行。貧乏神、疫病神、死神に憑かれる彦四郎を幕末動乱の時代に合わせて語って行くのが面白い。

  • 最初から怒涛の展開でありながらも、
    人情交えて江戸後期の江戸の様子を見させてくれる話。
    貧乏神・疫病神・死神がなんとも良いんだな。
    人物の書き分けも素晴らしいんだな。
    でも、彦四郎の最後って
    “ラスト・サムライ”なんだよなーと考えながらも、
    武士って本当は悲しいもので、
    武士でない自分にゃわからない生き方だよなーと、
    ヘンに納得してしまいました。

  • 浅田節でサクサク笑いながら読み進めた。
    内容も面白かった~!

  • こんな神に取り憑かれてはたまらない。
    取り憑かれるのがお役目に真面目であろうとする武士なら、取り憑く方も役目を怠けたりはせぬ神であった。
    とはいえ、ゆるさも見えれば情に揺らぎもする。
    両者人間同士だったなら、ひょっとしたらいい飲み友達になったかもしれぬ。

    小文吾がいい。また、いい加減であかんたれな兄様にはちょっと同情。
    宿替えなんて、この立場に立ったらどうする!?

    ほんわりとした温かさが残った。
    決して出逢いたくはないけれど、見てはみたい神々だった。

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