ヰタ・セクスアリス (新潮文庫)

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  • 新潮社
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本棚登録 : 1979
感想 : 173
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101020037

感想・レビュー・書評

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  • 冷静すぎるほど冷静な目線で性を描いている。だからかな、様々なセックスのシーンもいやらしく感じなかった。それから、日本語の美しさがすごく強調されて感じました。

  • 私小説でしかもテーマが性欲的生活=オナニー小説以外の何物でもないと思いました。そりゃあエロくなくても発禁くらうよ。昴で書こうと思った鴎外の変態思考についていけない。住み分け出来ない人が昔から居たんだな、と感慨深い気持ちになりました(笑)
    あと注釈大杉。何でドイツ語とか英語とか使ってくるの?日本語で書くならある程度の一貫性を持たすべき。鼻につく。

  • これが現実

  • 私小説だろう

    少年・青年期の性の目覚めから性生活が書いてある

    そんな事全く意識せずにとった本だったから
    少しビックリしてどんなにエロい表現が出てくるのかと思っていたら

    そんな事もなくありきたりのない感じだった

  • 序盤に夏目漱石のことに触れたとこで笑いました。
    さて、本編については、劇中劇の様な感じ。
    主人公のこれまでの性生活を詳細に思い出して書き出している本。
    といっても、最近巷に溢れる様な過激表現はなく、
    昔の人の生き様がよくわかり、とても面白い。
    主人公がドイツに国の費用で留学しているのだけど、
    これは森鷗外自身のことを書いているのか、
    そこんとこ、どうなのか気になった。

  • また読みたいとは思わないけど手法にインスピレーションを得た。あと文体が好き。

  • 鴎外の自伝的小説。
    「新潮文庫20世紀の100冊」バージョンの表紙あり。

  • 鴎外の性生活をその芽生えから青年期まで綴った自伝的小説。
    当時発禁になったというだけにどれほどエロいのかと思いきや、全然普通で健全。
    この時代の人も辞書でエロワードを引いていたという所が妙に笑えてしまった。
    いつの時代もお約束としてやっているのだなと。
    また見合い結婚が当たり前の時代に「俺みたいな醜男と誰が好き好んで結婚などするのか」と自覚してしまう鴎外の卑屈さは作家として信頼をより深めてくれた。
    男尊女卑の時代なんだからそこはもっと自信持って良いだろう、とこっちが励ましたくなった。
    早すぎた喪男。
    鴎外は文理において優れた功績を残した秀才として見がちだけど、妙な俗っぽさがあってそこに惹き付けられるのだなと思う。
    最後の言葉が「馬鹿馬鹿しい」だったという、その俗物さうかがわせるエピソードも魅力的に感じてしまう。
    結局満たされなかったのかどうかは知る由もないが、これだけの人物が満たされなかったと思うと我ら凡人も諦めがつくというものだ。
    男の根底にあるものを理解するなら鴎外を読むのが手っ取り早いだろう。
    そして現代の理系博士全員に性的な小説を書いて欲しくなるのだ。
    小谷野敦だけに独占させておくには勿体無い(小谷野は文系だけど)。

  • 文体が身体にしみるように素晴らしい。10.9.3

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著者プロフィール

森鷗外(1862~1922)
小説家、評論家、翻訳家、陸軍軍医。本名は森林太郎。明治中期から大正期にかけて活躍し、近代日本文学において、夏目漱石とともに双璧を成す。代表作は『舞姫』『雁』『阿部一族』など。『高瀬舟』は今も教科書で親しまれている後期の傑作で、そのテーマ性は現在に通じている。『最後の一句』『山椒大夫』も歴史に取材しながら、近代小説の相貌を持つ。

「2022年 『大活字本 高瀬舟』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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