- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101020037
感想・レビュー・書評
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漢字とかドイツの哲学者の名前だったり、髪の毛の結い方の名前とか、ギリシャ神話、着物の名前など、かなりのキャパオーバーな感じでしたが、文自体はさすがに有名な人だけあって読み易かったです。
時代背景も明治40年ごろの話らしく、自分には予備知識ほぼゼロの未知の時代だったので、そのへんも楽しめました。
まぁ、ストーリーは、金井って主人公が幼少時代から大人になるまでに体験したエロを、あの時はあんなエロいことがあったんだよって回想してくってだけの話なんだけど、不思議とまったく内容はエロくないという面白い小説でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
10月6日読了。題名はラテン語で「性欲的生活」の意味、哲学者の金井(鴎外自身がモデル?)が自らの性欲の芽生えを振り返る自伝的小説。発行当時は大いに物議をかもし発禁処分にもなったというが、今だって決して幸せなすばらしい時代とは思わないが、この程度の自己認識も文章で発表できないこの時代(1909年)よりはずっとマシだな。他人からどう見られているか・によって自分の振る舞いを決定付けるような思春期のもどかしいような自己愛は現代にも通ずるものがあるが、男色の硬派・女色の軟派が互いに競い合い、膂力のない男子学生が硬派の襲撃を恐れるという当時の学生の風土は現代ではありえないな。(いや、今もそうなのか!?)
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まずこれが100年前に書かれたものとは全然思えません。
小さな頃にエロ本をチラッと見たり、女の子の股を見ようとしたりする経験は100年前も今も変わらないんですね。また、最近の若者の性の乱れとかなんとか言われたりしますが、100年前の若者たちも軟派なものもいれば硬派(同性愛者が多かったようである)もいたようです。
この小説を載せた雑誌が当時発禁になったそうですが、わたしは18禁だと思います。自分の性欲との付き合い方は、若いうちにもがき苦しみながら自分で探さなければならないものでしょうから。 -
童貞なめんなよ。
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先輩にレイプされそうになるところだけ読めばいい。
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津和野などを舞台とした作品です。
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哲学者金井湛なる人物の性の歴史。六歳の時に見た絵草紙に始まり、悩み多き青年期を経ていく過程を冷静な科学者の目で淡々と記す。
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もっとアレな話かと思ってたけどなんかけっこう面白かった。
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まだ途中だけど性の目覚めに対しての考察が生真面目で固くて新鮮。ドイツ語や英語をちょいちょい本文に挟んでくるのでいちいち巻末の脚注読まなきゃ意味がわからなくて少々面倒。男子寮で先輩に狙われる描写とか軽くやおいでアゲ。しかも色白紅顔華奢の美少年タイプより骨太ガッチリ醜顔(本人曰)タイプの主人公(おそらく鴎外がモデル)のほうが好まれるとかリアルでアゲです。