消人屋敷の殺人 (新潮文庫)

  • 新潮社 (2020年4月25日発売)
3.02
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本 ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784101020518

作品紹介・あらすじ

明治初頭、日影一族の棟梁の隠居所だった武家屋敷が官憲に包囲されたが、一族は忽然と姿を消した。奇怪な伝承に彩られ、断崖絶壁の岬の突端に建つこの館を人は「消人屋敷」と呼ぶ。ここに隠遁する覆面作家を訪ねた女性編集者が失踪、三ヵ月後、謎の招待状で五人の関係者が集まった。嵐で巨大な密室となり、また不可解な人間消失が起こる。読者を挑発する本格ミステリ長篇、驚愕の結末!

感想・レビュー・書評

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  • ありきたりな展開だがまだそんな表現方法があったかと驚かされた作品。

    タイトルはミステリーファンはたまらないですね!?

    展開が既視感あったのが悔やまれる・・・。
    ただもう1度気になった点読み返す程には楽しめました!!

    本当は星3.5ぐらいの評価です(笑)

  • よく出来たプロット。登場人物。トリック‼️
    面白かった。こういう本格推理は大好物です。

  • お勧め度:☆5個(満点10個)読み終えてちょっと「?」的な感じがした。というのも、途中までは何とか理解できたけど、ラスト近くで、何だか訳がわからなくなってしまった。私の読書力の低さなのか、急に登場人物がごちゃごちゃしてきて、生きているのか死んでいるのかまでわからなくなってくる。すごく複雑にこんがらがってしまって・・・。そこが作者の仕掛けなのかもしれないけど、私には理解不能でした。もう少しわかりやすければと思う。覆面作家と登場人物5人の関係が混乱して、ちょっと興ざめだった気がする。

  • とっつきにくい始まり方だったり、日本家屋の蘊蓄みたいなものだったり、何かいろいろ挟まってくる中、途中でちょこちょこ感じる違和感。そりゃ感じるわ、というオチが待っていて大混乱したけど、こういうの大好きだしほぼ納得。一部だけ、そのフォローはいらんかな、というのもありつつ。深木章子2冊目だけど、もっと読んでいきたい。

  • 以下、ネタバレあります!(ぼかして書いているので、読んでいない人は何のことかわからないと思います。)










    初めて読んだ作家だったが、非常によくできた叙述トリックもの。二重の一人二役トリックと言えるだろうか。途中「あの人」「あの人」と連呼し始めた辺りで、ははーんそういうことかと仕掛けを全て見抜いた気になっていたが、文芸評論社の編集者が司だと思い込んでいたことがネックとなって事件の全体像は掴み損ねた。ここら辺、実にうまく仕掛けてあると思う。簡単に言えば「名乗る前だった」ということになるだろうか。
    ただ、叙述トリックが複雑なため、種明かしでもう少し説明して欲しくはあった。特に、一人称の問題が気になったのだが、その理由についてサラッとしか触れられていなかった。

  • 途中まではわかるのだが、エピローグからがよくわからなかった。
    推理小説としては、もったいないです。
    評価は高いのだが、私にはわからなかった。
    残念ですが…


    明治初頭、日影一族の棟梁の隠居所だった武家屋敷が官憲に包囲されたが、一族は忽然と姿を消した。奇怪な伝承に彩られ、断崖絶壁の岬の突端に建つこの館を人は「消人屋敷」と呼ぶ。ここに隠遁する覆面作家を訪ねた女性編集者が失踪、三ヵ月後、謎の招待状で五人の関係者が集まった。嵐で巨大な密室となり、また不可解な人間消失が起こる。読者を挑発する本格ミステリ長篇、驚愕の結末!(解説・村上貴史)

  • 密室となった日蔭荘での出来事
    いろんなことが起こる様を淡々と読み進んだんですが中盤からなんか変な感じがしつつ
    あ、そういうことでしたかと
    もう定番のトリックでした
    がストーリーは楽しめました

  • 書店の館もの小説フェアにて購入。
    初めての作家さん。元ベテラン弁護士らしい。

    歴史的な武家屋敷に滞在する謎の覆面作家。
    失踪した家族が覆面作家と関わっていると調査を続けているうちに、武家屋敷への招待状が主人公に届く。 

    覆面作家ものといえば、まぁ間違いなく叙述トリックだよなと予測したが、視点転換の叙述で、途中から新しい一人称での記述が出てくるのはなんかフェアじゃないと感じた。解説にもあるように、終盤驚きの仕掛けがあるんだけど、そんな言うほどかなぁと感じてしまう。

    何より場面転換後の会話があまりにも不自然で気になった。5人、5人と連呼するが、人数がどう考えても合わなくて違和感が凄い。また、携帯が圏外との設定とはいえ、電話線が切られて、慌てふためく感じもなんか変。いやいや自然災害が起きとるやんけと。

    図書館で借りてたらまあ普通かなと思うだろうが、綾辻行人の人形館や黒猫館が☆3なら、それよりは低いかなと感じてしまった。辛めです。

  • ネタバレは薄いけど、ほぼ文句なので。

    昨日読み終わったミステリが衝撃だった。
    正直言葉で表現するのが凄く難しいんだけど「強いて言うなら下手」で
    終わらすにはなんか違うものだった。

    出来るなら書いてる内に情報が整理されて言語化出来たらいいなと思う。
    ちなみに文が読みにくいとか、話が繋がってないとか、
    トリックが馬鹿げてるではない。

    ざっくりトリックだけで言うと
    「時系列AとBで似たような事が起こっていて読者をミスリードに誘う」感じ。
    でも、そもそもAは事件であってミステリではないし、
    なんならBは事故であってミステリではない。

    そしてミスリードを誘うように場面転換がコロコロ入るんだけど、
    その転換が恐ろしく雑。
    例えば、Aではタバコを持ってるがBでは持ってないぐらいの
    多少の違和感ならともかく、読んでてページを飛ばしたのかと思うぐらいに雑。
    例えるならリビングに凶器と死体があるのに全スルーしてる感じで、
    読者の気持ちを何一つ考えないままどんどん進んでいく。
    読めば読むほど違和感の上に違和感が積み上がってく状態。

    さらに本のタイトル。
    仮にこれが「アイヤー館」だとして「館には夜中に日が昇る」伝説があるとする。
    これが実は、夜中に火を炊いたのが由来で、アイヤーじゃなく
    ファイアー館だった……みたいな話が入るんだけど。

    これが1ミリも事件に関係ない。 ある? そんなこと?

    終盤、時系列的に後の登場人物が「だいたいはわかっていた」って言って、
    全部謎解きして解決。結局一人親族が死んだ主人公の相棒みたいな人が、
    突然その親族が性的マイノリティだったという話を数行盛り込む。

    最後、主人公格の男は別の女とラブホテルに入って終了。

    読んでて苦痛な文体ではなかったし、1つ1つの要素は問題なかったと思う。

    ただ最高級のうなぎと、最高級のいちごをおかしいと思いながら
    同時に食わされて飲み込んだ後に、うなぎの産地と生育方を
    延々語られるような小説でした。

  • 消人屋敷の殺人 深木章子みきあきこ

    題名と表紙の絵を見てこれは! 館もの

    あらすじ 読者を挑発する本格ミステリ長編、驚愕の結末!

    これは?! 

    本格ミステリファンを、ガッカリさせる意味での挑発、よくわからないジャンルの小説でした。
    短編小説の内容に、後から解説を長々と付けたことに驚愕しました。

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著者プロフィール

みき・あきこ1947年東京生まれ。東京大学法学部卒。元弁護士。60歳を機に執筆活動を開始、2010年に『鬼畜の家』で島田荘司選第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞。『衣更月家の一族』『螺旋の底』が第13回・第14回本格ミステリ大賞にノミネート、『ミネルヴァの報復』が日本推理作家協会賞にノミネートされるなど、注目の作家。他の著書に、『敗者の告白』『殺意の構図』『交換殺人はいかが? じいじと樹来とミステリー』『猫には推理がよく似合う』『消人屋敷の殺人』『ミネルヴァの報復』『消えた断章』『罠』など多数。

「2023年 『欺瞞の殺意』 で使われていた紹介文から引用しています。」

深木章子の作品

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