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本 ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784101020730
作品紹介・あらすじ
副署長田添杏美が勤める旭中央署は、未解決の少女行方不明事案を 抱えていた。そこに新たに女性署長が赴任した。だが杏美に本部の監察から声がかかる。署長に関する極秘の案件だった。同時に手配犯の捜査が動きだし、不審な転落死が発生。剛腕の捜査一課長指揮のもと、事件は異様な展開にもつれこむ……。そして夏祭りの宵、杏美は単独である人物を追い走った。シリーズ完結にして最高傑作。
感想・レビュー・書評
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松嶋智左『女副署長 祭礼』新潮文庫。
シリーズ第3弾にしてシリーズ完結編の文庫書き下ろし作品。
随分と思い切った完結編を用意したものだ。男性作家でも、ここまでの結末はなかなか書けるものではない。惜しむらくは、その後が少し冗長になり、せっかくの余韻が霞んでしまったことだ。
副署長田添杏美が勤める旭中央署は、6年前に起きた少女行方不明事件と犯人を取り逃がした強盗事件の2つの未解決事件を抱えていた。そこに新たな女性署長が赴任して来た。
ある日、監察から杏美に声が掛かり、キャリアの女性署長が抱える問題を排除するよう極秘の命令が下される。
そんな中、未解決の強盗事件に動きがあり、署内は騒然となる。さらには少女の行方不明事件にも新たな動きが……
本体価格630円
★★★★詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
兎に角ラストが衝撃的。女性副署長ではネタ切れなのか。回を追うごとに出来がよくなっている印象で、ここで終わるのは非常に勿体ない。県内初の女性署長でリスタートしてもらいたいぐらいだが、亡くなってしまってはなあ。田添杏美というキャラは際立っていたので非常に残念です。
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2024.05.06
一気読み2冊目。
エンディングには驚いた。
犯罪には失うものが多い人が念入りに準備して起こすものと、短絡的なものとに大別されるが、著者の作品には短絡的なそれはあまりでてこないなあと思った。
最後の結論を踏まえて考えると、組織で仕事をする以上は、主人公は決して「正しい」手法で仕事にあたっていないという評価を私はくだす。厳しいのでと自分でも思うけど。 -
物語りとして読ませる。
ミステリ的には「偶然きっかけを見つけた」という部分があったりと、謎解き度は弱い。
複数の事件が並行し、肝心の誘拐事件がまだ未解決なのに残りのページ数が百ページをきり、どうなることかと思ったら、終盤は思いもしない展開。
一作目から主人公に絡む熊のような花野警部と、二作目から登場の新人刑事野上が印象深い。 -
旭中央署にキャリアの女性署長が赴任してきた。キャリアのスキャンダル、指名手配犯の捜査、そして六年前の夏祭りに発生した少女行方不明事件が同時進行していく。シリーズ完結を意識しないで読んだのでラストはとても衝撃だった。最後に杏美が少女にかけた言葉「光を目指して行きなさい。そこに、あなたを待っている人がいる。だから怖がらないで」泣けた。良いシリーズだった。もう読めないのが残念。
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副署長という職が板についてきて、ついに県警最大の旭中央署に赴任した杏美。
上司の女性キャリア署長をサポートしながら、グリズリー花野の使い方も堂にいったものでますます面白くなってきた。
無事に行方不明事件を解決し、指名手配犯の逮捕にも後継したらいよいよ初のノンキャリア女性署長の誕生だと期待したのに、まさかこんな結末を迎えるとは。。。
星の数は献花代わりですが、間違いなく読み応えのある素晴らしいシリーズだったと思います。 -
まさかのラスト‼️
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いくつかの流れの収束は、巧みである。もちろん、分かりやすすぎる流れの筋もありはするけど。
そんなことよりも、登場人物達のキャラクターが好ましい。中でも鉄人ではない副署長の、等身大の姿。
もっと長いシリーズになって欲しかった。 -
女副署長シリーズ完結編
おそらく三部作として計算されている
このような形での完結はミステリ・警
察小説を数千冊読んでいるけども記憶
にない(--〆)(忘れただけかも)
著者プロフィール
松嶋智左の作品





