- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101022130
感想・レビュー・書評
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日本海側の各地の漁港を訪ね、イカ釣り船に乗り込み、その様子をルポルタージュの形でまとめたもの。
このような形のルポルタージュを書いた動機を、筆者は本書の前書きに下記の通り記している。
【引用】
僕は以前から自分が生れた日本海側(注:筆者は鳥取県境港市出身)にこだわりを感じていた。何かと丸ごと包み込む方法で日本海とその海辺に暮らす人々を描くことはできないかと。
あった。スルメイカだった。スルメイカこそ日本海そのものであり、そこに暮らす人々の生活を根底で支えてきたっものなのだ。
やっぱり、イカ釣り船に乗ってみるしか手がないかな、と思った。
現実の日本海側の海辺ならどこにでもあるイカ釣り船。そのイカ釣り船に乗って、そこから眺めた日本とはどんなところか?そこで出会う未知の人々とは?そして、イカおよびイカ釣り漁を通して眺めた現代ニッポンの姿は?
【引用終わり】
こういった目的のため、筆者は九州・壱岐を出発点に、日本海側を、山陰・北陸・東北・津軽、そして礼文島まで足を運ぶ。
かなりユニークなルポルタージュだと思う。
日本海側を代表するものとしてイカを選ぶのもユニークだが、それであれば、まだ発想としてはあり得ると思う。今でも、日本海側の夜のイカ釣り漁は有名だし、日本海側の「名産・名物」の一つとして、イカを取り上げるということは考え得る。
しかし、それをきっかけとして、日本海側を北上してイカ釣り船に乗り込むという発想はなかなか出来ない。
また、本書は、色々な読み方が出来るというか、色々な呼び方の出来るルポルタージュだとも思う。
日本海側の漁港の暮らし、そこで暮らす人々を描いた風土記。
壱岐を出発点に、日本海側を北上していく紀行文・旅行記。
日本・アジアの中での日本海側の位置づけを描いた、日本海側論。
本書のオリジナルの発行は、1985年。今から40年近く前のことだ。
現在の日本海側のイカ釣り漁がどのようになっているのかを知りたくなる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ふらっと漁村を訪ね歩き、漁師たちの声を紙面に再現。日本海側の方言がまた泣かせる。それにしても、とれたてのイカ刺、美味しそうだなあ。
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多分、古本屋でしか出会わない類の本。日本海のイカの漁師をめぐったノンフィクション。面白いが、読まなくてはいけない本かというと、そうではない感じ。
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イルカによる害、出稼ぎの家々
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オバタカズユキさんの本棚より
未読
太田光さんが言っていた言葉をおもいだしました。人間の次はイカが世界を支配するのではないか、と。笑