蜘蛛の糸・杜子春 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101025032

感想・レビュー・書評

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  • 大人になってから読むと違う気付きがある。「蜜柑」と「白」で泣くとは思わなんだ。

  • 古典作品としては非常に読みやすいです!
    また、芥川作品は短い話の中に多くの学びがあるのが素晴らしいですね!!

  • 健全健康な短編集。読みやすさ100%。
    これよ、これ。
    「蜜柑」にハマれなかったのが悔しい。
    心が荒んでいるのかも。

  • 芥川龍之介と言えば羅生門を教科書で読み、地獄変、蜘蛛の糸を思いだしたんです。

    こちらは少し物語がやさしい、わかりやすい感じでした。

    その中でもはじめて読んだ蜜柑にとても惹かれました。

    これは…好みのやつだ。

    どの時代も、平然たる、日常の、生活での感情の機微は凹凸があるのだと思うが、作品そこにトリップしたような後読感で気持ちよかった。

    こういう生活感があって、そこでのちょっとした非日常がすきなのかも。

    龍之介目線。

    列車でどこぞへ向かうのだが、ほぼ客のない列車内で、発車まで座席でなにを思うでもなく退屈に待つ龍之介。

    やっと発車の笛がなる中、一人の娘が乗り込んでくる。
    身なりがいかにもいなか者然としている娘。

    その娘の存在が龍之介の退屈を払拭してゆくイメージなんですが、龍之介が娘を見る目の変化と、娘の境遇、諸々がわたしにはとても善き。でした。

  • こうしてまとめて芥川を読めてようやく教科書の呪縛から逃れられそう。

    年少者向けの短編をまとめたものだということで
    大人目線のものは『蜜柑』だけ。
    でもどれも不思議が当たり前にある世界が楽しい。

  • 今の時代に読んでもどれもが読みやすく、また、どれにも教訓を得る。世代を重ねて読みつがれる本というのはこのようなものを指すのだろう。

  • 芥川龍之介が残した児童向けの短編童話集。
    表題の蜘蛛の糸、杜子春以外にも短くてすぐに読める短編が収められている、

    表題の2作はもちろんよかったが、個人的に蜜柑もとても良かった。

    ストーリーが面白いだけでなく訓示めいたものもあり、皮肉の効いたユーモアもありでなかなか面白い

  • 短編の名士である芥川龍之介の作品の中でも、
    児童文学よりの作品が多く収録された一冊。

    ひと昔前の文学作品はどうにも、取っ付きにくいイメージがありますが、とても読みやすかった。

    王道ですが、印象深いのは以下の作品。
    「蜘蛛の糸」
    どんな人間にも慈悲深いほんの一面はあるが、やはり強欲、我欲が先に立ってしまう人間に本物の福は訪れないということ。。

    「杜子春」
    愛情に勝ちうるものは何もないということ。
    達観した仙人になるよりも、愛の感情を持って生きることのが幸せかもしれない、、時に大変だけど。

    「トロッコ」
    この作品は最後まで読んで共感できた物語。
    社会人になってゴールの見えない仕事に邁進する中で、小さな頃に体験した、日が暮れていく中1人帰路を急ぐ先の見えない心もとなさをふと連想する。
    うーん、、確かに似ている。。

    「蜜柑」
    人を見た目で勝手に思い込み判断してはいけないですね。とても短い話ですが印象ぶかかった!

    アグニの神、魔術 もミステリアスで面白かった。
    なんだかんだ、ほとんど印象に残りました!

  • 芥川龍之介の少年少女向けに書かれた短編集とあるが、読んでみてとても面白かった。何よりも読みやすい。「蜘蛛の糸」は有名な作品なので知っていたが、「杜子春」「トロッコ」「蜜柑」は、特に良かったです。「杜子春」は子供の頃読んだきりで大人になってから読むと別の面白さがある。「トロッコ」は少年の目から見た冒険心や心細さがうまく表現していて、「蜜柑」は汽車に乗り合わせた田舎の少女の行動に、男の心情が変化する様が心地いいです。2023年7月15日読了。

著者プロフィール

1892年(明治25)3月1日東京生れ。日本の小説家。東京帝大大学中から創作を始める。作品の多くは短編小説である。『芋粥』『藪の中』『地獄変』など古典から題材を取ったものが多い。また、『蜘蛛の糸』『杜子春』など児童向け作品も書いている。1927年(昭和2)7月24日没。

「2021年 『芥川龍之介大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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