黒い雨 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101034065

感想・レビュー・書評

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  • 広島に原子爆弾の落とされた8月6日からのことを日記に清書する形で振り返りながら進む。
    主人公の重松とシゲ子夫妻と養女で姪の矢須子はそれぞれの場所であの日を迎えた。
    何が起こったかわからぬまま町には死人が溢れ、それでも人は日々の生活を取り戻そうとしている。
    辛く哀しく、現実離れした体験に戦争の恐ろしさを感じずにはいられない。

    2016.7.31

  • 原爆の被害が生々しく描かれている。原爆が爆発した瞬間に亡くなられた方が、もちろん一番の被害者であり、多くの方が瞬時に亡くなったことは凄惨極まりない。しかし、原爆症により長期に渡り苦しむことは
    亡くなることにも等しい悲惨さである。兵器として原爆が使ったのは広島、長崎の二回だけであるが、これを人類が核兵器を使った最後として欲しい。核の傘、核抑止論といった考えもあるが、最悪の場合残るものは何もない。死が待っているだけである。二度とこの小説のような世界にならないことを願う。

  • この本は、戦時中の広島の記録が記載されており、原子爆弾が投下された様子や、その時代に生きている様子等が書かれている。
    淡々とした文章だったけど、すごく重かった。
    死体が転がっていたり、家裁で無くなったり、蒸発して身体すら無くなってしまう。
    看護の状況、助けに行った女学生達が犠牲にあったり等、痛ましい記録ばかり。
    アメリカが行った、一般市民への爆撃及び原子爆弾の投下により、無差別に多数の方が殺戮された。
    戦争を体験された方々が無くなって行く中、このような残酷な事実を語り継いでいく必要があるなと思います。

  • 『山椒魚』も収録されていたかな。カバーは記憶していた。

  • 最後以外 文章に 戦争や原爆への過度の感情や批判がないので坦々と読める。死の表現も見過ごすくらい小さく自然の出来事のように書かれている

    地獄絵図を平坦な文章で書かれると、余計に怖い

    これだけの仕打ちを受けて、なぜ 今だに 韓国や中国から 責められるのか

  • 描写がリアルでこわい

  • 重松の語りにどこか飄々とした印象も受けたが、原爆から逃れてもなお続く差別や、一番美しい時期を迎えているであろう姪が原爆症に侵される様など、伝えていることは大変深刻である。

  • その当時の様子がよくわかり、ためになった。

    戦争というものは、どうしたって身近に感じられるものではない。
    戦争を実体験した人達もどんどん高齢化していく中、その悲惨さを伝えていくのにこの小説は一役買っていると感じた。
    読み継がれて行くべき本だと思う。

  • 日記形式で話が進んでいくので、この手のテーマが苦手な人にも読みやすいと思います。
    玉砕や天皇万歳の美談なんかじゃなくて、人間らしさが伝わります。
    戦争がもたらした悲惨な現実を後世に伝える力がある本だし、戦争を知らない私たちに惨状をイメージさせてくれます。原爆の被害はイメージなんて出来ないほど計り知れないけど、
    その当時の音や臭い、熱を感じて、、、なぜだかわからないけど、最後には植物の息吹きのような光を感じました。

  • 【状態】
    展示中

    【内容紹介】
    一瞬の閃光とともに焦土と化したヒロシマ。不安な日々をおくる閑間重松とその家族…彼らの被爆日記をもとに描かれた悲劇の実相。原爆をとらえ得た世界最初の文学的名作。

    【キーワード】
    文庫・原子爆弾・戦争・広島・被爆・映画化

    【映像化情報】
    1989年5月13日映画化
    出演:田中好子・北村和夫 他

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著者プロフィール

本名・満寿二。一八九八年(明治三十一)、広島県に生まれる。早稲田大学、日本美術学校を中退。一九二九年(昭和四)「山椒魚」「屋根の上のサワン」で文壇に認められる。三八年(昭和十三)、「ジョン万次郎漂流記」により直木賞を受賞。「鯉」「さざなみ軍記」「多甚古村」「丹下氏邸」「本日休診」(読売文学賞)「遙拝隊長」「集金旅行」「漂民宇三郎」(芸術院賞)「武州鉢形城」「黒い雨」(野間文芸賞)などの小説の他、詩集や随筆・紀行も数多い。六六年(昭和四十一)、文化勲章受章。九三年(平成五)没。

「2018年 『太宰治』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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