鬼憑き十兵衛 (新潮文庫)

  • 新潮社 (2021年11月27日発売)
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本 ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784101034614

作品紹介・あらすじ

寛永十二年、熊本藩主・細川忠利の剣術指南役を務める松山主水(もんど)大吉が暗殺された。主水の隠し子・十兵衛は父を襲った十五人の刺客を続けざまに斬り裂く。二階堂平法秘伝の技〈心(しん)の一方〉によって。僧形の鬼・大悲(だいひ)を連れ、父の暗殺を企てた者への復讐を誓う十兵衛。だが、金色の髪に深い海のような瞳をもつ少女と出会い……。時代伝奇小説の新たな傑作! 日本ファンタジーノベル大賞2018受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 「あの小説家」が別名義で書いた官能時代小説は 澤田瞳子が薦める新刊文庫3冊|好書好日
    https://book.asahi.com/article/14519260

    若武者と美貌の鬼の、仇討ちの旅『鬼憑き十兵衛』東えりか | 本がすき。
    https://honsuki.jp/review/18780.html

    申し分のないデビュー作――大塚已愛『鬼憑き十兵衛』 | レビュー | Book Bang -ブックバン-
    https://www.bookbang.jp/review/article/565081

    techicoo - 遠田志帆イラストサイト
    https://www.techicoo.com/

    大塚已愛 『鬼憑き十兵衛』 | 新潮社
    https://www.shinchosha.co.jp/book/103461/

  • ★4.5
    オススメ!あっという間に読み終えた。今までに読んだことのあるお話とは少し設定を異にする時代劇ファンタジーだった。主役は十兵衛ではなくて、十兵衛に憑いていた鬼の方だよな。

  • 文庫化待っていました。
    ようやく読めました。
    待った甲斐があった面白さ!

    師匠兼父親を殺された少年と、彼に憑いた鬼、そして声を失った金髪の美少女という変わった組み合わせ。
    これだけ見るとラノベのボーイミーツガール系だが、でも読むとしっかり歴史もの。
    そもそも史実から始まった物語なので(史実だったことに解説を読んで知ったタイプですが)

    御方様の正体、紅絹ちゃんの正体、復讐の着地点。
    気になる謎や展開も多いし、本格的なチャンバラシーンも見どころ。
    十兵衛の成長も伏線も丁寧に張られているので、あの時の経験が今活きたか!と思える展開も熱い。
    途中悲しい別れもあるけれども、最後はちゃんと救いもあって、とにかく見どころ・おいしいところ・燃えるところを丁寧に丁寧に踏まえた抜群のエンターテインメントでした。

    絶望的な状況でも、存在してくれているだけで空気を柔らかく変えてくれる大悲さんの存在はありがたかったなあ。
    特に彼の本領発揮な終盤戦はたまらなかったです。
    と言うわけで、推しキャラは彼です。

  • なんか鬼滅っぽいし、ダンまちっぽくもない?
    作品としては面白かったです
    この先の展開も期待できそうなストーリー

  • 父を殺された少年、美形の僧で実は鬼、金髪・ブルーの瞳・美少女。この三人組が島原目指して山の中、海の上のお話し。 時代の背景や歴史上の登場人物を基礎知識として知った上でならいっそう楽しめたのかも。 ややおすすめです。

  • ファンタジーノベル大賞出ということで楽しみにして手に取った。
    鬼滅っぽいなーと途中から思い始め。
    これは続編があるのかな?
    私が読んだのは単行本だけど、文庫になってるのね。

  • 初めましての作家さん。
    読み友さんが勧めていたので読みました。
    仇討ちものと、簡単に括る事のできない歴史伝奇もの。

    主人公の十兵衛は、父を暗殺した刺客を抹殺しながら、
    山中に入ったところ、超絶美形の鬼が憑くことになり、
    更に、金髪碧眼の美少女を助けることになり、
    更に美少女を狙っているのが、アレだったりして・・・
    いやぁ~楽しかったぁ~
    まさに美味しいとこどりの物語
    それなのに、歴史伝奇ものとして成立している
    日本ファンタジーノベル大賞バンザイです。
    この著者の他の作品も読みたくなりました♪

  • どうにもならない気持ちを表現してて良かった。


    久しぶりに、表紙とあらすじで買ったけど
    当たりだった。

    なんとなく九州の地理関係が分かってたから余計に面白かったかも。戦国時代とファンタジー。

  • タイトルやあらすじを見て、ラノベみたいだな…と思ったが、帯で恩田陸や森見登美彦が絶賛ということで読んでみた。ら、予想以上に面白かった。天草一揆の史実から日本の神話やら鬼やら人魚やらまさしく「てんこもり」だったけれども、話がまとまったうえに緊張感あるシーンの描写もすごくて引き込まれた。
    あとは現実離れしてるのはファンタジーなので良いのだが、主人公が最初から達観していて(小説の中では「老成(ねび)ている」と言われていた)、人間的成長がなくその辺りに共感できなかった。

  • 紅絹〜〜!ちょっと泣けました。
    文庫本p294の「黒っぽくうねりを帯びた冬の海は、南国の割に寒々しくって、」という文の響きが好きでした。寒々しくて、でなく寒々しくって、のところ。
    宗教を名指しで批判するところはやり過ぎではと心配になったけど、しょうがないといえばしょうがない。天皇が地方を平定するのは咎めず古事記日本書紀の妖怪を悪く描くのもまあ、日本人だからそうだよな…色々考えてしまいました。主人公側含めてすべての物の怪が可哀想でもあり、愛も有り、でもおぞましくて罪深い、そして人間もまったく同じ。そういう、単純に物事に白黒つけないところがこの小説の魅力かなと思います。

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著者プロフィール

静岡県出身。2018年『夜は裏返って地獄に片足』で、第4回角川文庫キャラクター小説大賞〈大賞〉を受賞。また同年『勿怪の憑』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞。

「2019年 『ネガレアリテの悪魔 黎明の夜想曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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