武蔵野 (新潮文庫)

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本棚登録 : 682
感想 : 44
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101035017

感想・レビュー・書評

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  • 全ては読めず。

  • 武蔵野は以前にも読んだことがあるのだが、以前も今回もあまり引き込まれず……
    普段から自然に親しむ感性が欠けているからかしら。

  • 情景と人の描きかたが繊細でとてもすごい
    まだ理解できないところばかりだから
    また読みたいです

  • 国木田独歩が武蔵野を散策していた風景が散文的に表現されており、イメージとして浮かび上がった。
    当時の東京の地形や風景も事細かに表現されており、現代の東京と全く違うところにも面白さを感じとることが出来た。

  •  表題作『武蔵野』の自然描写の美しさに最初から惹かれました。そこにぜひ行ってみたい、と思わせるほどの表現力であり、また実際行こうとしてみても現代では既に昔日の武蔵野は失われている、という儚さに「もののあはれ」を感じずにはいられませんでした。読んでいて武蔵野の景色が色鮮やかに浮かんでくるので想像力も豊かになると思います。
     文語体の文章の作品が全体の半分ほどありましたが、他の作者に比べて文語体の難易度は低い方だと思うので、文語体でしか表現できないような趣のある哀愁を感じれました。

  • 「美意識の転換と視点の変化」

  • 旧武蔵野の情景をただただ淡々と語る。古代(といっても平安くらい?)と明治でも、武蔵野は全然違うんだなあ、とシンプルに感想。明治時代の東京描写が面白いし、武蔵野の自然描写は美しい。

  • 前半は正直読みにくくて何度も挫折しそうになりましたが、なんとか読み切りました。劇的なストーリー展開というよりは、人間の生き方を冷静に見つめたものが多いように思いました。彼の自然描写は素敵ですね。気になったのでワーズワース詩集買ってしまいました。他の作品も読んでみたいです。

  • 武蔵野に住む知人に見せたいと思い購入。
    表題作「武蔵野」のうち、特に第二章は情景描写がすばらしく、秋から冬にかけての武蔵野の自然の移ろいの美しさ、そしてそれを表現しうる日本語の奥深さや作者の感受性の豊かさを味わうことができる。
    著者は自らの実体験から、武蔵野の良さは、楢を中心とした広い林と野原の変化に富む美しさにあり、また自然と生活が密接しているからこそ、一つ一つの小径に人懐こい趣深さを感じられるところにあると分析している。またそれを感じるには「傾聴」が重要と説いている。

    心の中にたいせつにとっておきたい表現が多いので、ここに記しておく。特に、作者自身が「この耳を傾けて聞くということがどんなに秋の末から冬へかけての、今の武蔵野の心に適っているだろう。」と記しているだけあり、「音」の表現がとても良い。

    「月を踏んで散歩す、」
    「今日は終日霧たちこめて野や林や永久の夢に入りたらんごとく。午後犬を伴うて散歩す。林に入り黙坐す。犬眠る。水流林より出でて林に入る、落葉を浮かべて流る。おりおり時雨しめやかに林を過ぎて落葉の上をわたりゆく音静かなり」
    「夜更けぬ。風死し林黙す。雪しきりに降る。燈をかかげて戸外をうかがう、降雪火影にきらめきて舞う。ああ武蔵野沈黙す。」
    「もしそれ時雨の音に至ってはこれほど幽寂のものはない。山家の時雨は我国でも和歌の題にまでなっているが、広い、広い、野末から野末へと林を越え、杜を越え、田を横ぎり、また林を越えて、しのびやかに通り過ゆく時雨の音のいかにも幽かで、また鷹揚な趣きがあって、優しく懐しいのは、じつに武蔵野の時雨の特色であろう。」
    「武蔵野の路にはいみじき実がある。
     武蔵野に散歩する人は、道に迷うことを苦にしてはならない。どの路でも足の向くほうへゆけばかならずそこに見るべく、聞くべく、感ずべき獲物がある。武蔵野の美はただその縦横に通ずる数千条の路を当もなく歩くことによって始めて獲えられる。」
    「生活と自然とがこのように密接している処がどこにあるか。じつに武蔵野にかかる特殊の路のあるのはこのゆえである。」


    幽か しずか
    懐しい ゆかしい
    訪う おとなう
    静蕭 せいしょう 自然の静蕭を感じ
    私語く ささやく 武蔵野の時雨のさらに人なつかしく、私語がごとき趣 時雨が私語く
    永久 とこしえ
    日の微温き光 ぬるき


  • 明治時代の秋の武蔵野(渋谷から国立あたり?)の雑木林にTimeSlipした気持ちになれた。せっかく住んでる町なのでこういう確度から味わうのも良いものだ。

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