もうすぐいなくなります 絶滅の生物学 (新潮文庫)

  • 新潮社 (2022年1月28日発売)
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本 ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784101035321

作品紹介・あらすじ

生命誕生からおよそ38億年。地球上ではおびただしい数の生物種が出現と絶滅を繰り返してきた。現在でも、例えばトキやニホンオオカミはとうに滅び、イリオモテヤマネコ、ゾウ、マナティー、シロナガスクジラなどが絶え果てる寸前である。そしてこの先、人類も地球上から消えていなくなるのだろうか――。絶滅と生存を分ける原因は何か。絶滅から生命の進化を読み解く新しい生物学の教科書。

感想・レビュー・書評

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  • 絶滅に関する研究成果や思いを綴ったエッセイ。

    気になる議論をメモしておきます。
    ・生物の大量絶滅は過去6回、いずれも地球規模の天変地異が原因
    ・種にも老化はあるのか?
      先細り種(長鼻属、奇蹄目)と、繁栄種(偶蹄目)の違い
    ・突然変異の起こり易さ起こりにくさ
      著者は、新しい種が生成当初は有意味な変異が起こりやすいと推察
    ・人間が滅ぼした生物~リョコウオバト、バイソン、トキ、オオカミ
    ・減っている虫と増えている虫がいる
    ・絶滅危惧種からみる絶滅要因
      コウモリ:生息範囲・条件の狭いこと
      鳥類、爬虫類:島の固有種
      両生類:湧水の減少
      魚・虫:農薬
      離島の生物:競合外来種の増殖
    ・絶滅の定義~ダーウィンは種の交差を想定していなかった
      交雑種の繁栄は純系の絶滅なのか?純系保護政策への疑問
      ホモサピエンスは、DNAレベルではネアンデルタール人の子孫でもある

    種の老化、種の交差は、絶滅と繁栄の要因として覚えておこうと思う。

  • 前に読んでいたが再読。
    生物の大量絶滅は6回。
    数千万年に一度は隕石や火山が爆発し、絶滅する。人類がそこまで持つとは思えないが。
    種の寿命、科学的根拠はないが信じたくなるものはある。
    民族も栄えるときと衰退するときがあるというが、少子化の進む日本は民族の衰退期なのか?
    最後は絶滅の定義、厳密にはDNAレベルで生き延びるということになるのか。
    今ひとつ納得がいきにくいか。

  • 甚だしい寒冷化 ちょうびもく長鼻目 きていもく奇蹄目 サラブレッドは父系の血統を辿っていけば、たった三頭で牡馬ぼばにたどり着きます。 牛のような反芻類は胃の中にバクテリアや原生動物が棲んでいて 主に食用とひかく皮革用に狩られていきました 甚だ読み難い学名 西湖の姫鱒を見ていて国鱒に似た特徴を持つ個体を見つけた きんこうじゃくせい近交弱勢 ネアンデルタール人のミトコンドリアDNAを持つネアンデルタール人の女性の子孫は今はいないのです。アフリカ人を除く現生人類は、ネアンデルタール人の男とホモ・サピエンスの女のハイブリッドの子孫なのです。 時宜を得ている 慨嘆している本人は生きている 自分目線は現代科学では主観と言われ 進化論が謂わば百家争鳴みたいになるのは

  • レッドデータブックの抜粋があり分かりやすかった。

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著者プロフィール

池田 清彦(いけだ・きよひこ):1947年東京生まれ。生物学者。東京教育大学理学部生物学科卒、東京都立大学大学院理学研究科博士課程生物学専攻単位取得満期退学、理学博士。早稲田大学、山梨大学名誉教授。専門の生物学分野のみならず、科学哲学、環境問題、生き方論など、幅広い分野で100冊以上の著書を持ち(『構造主義科学論の冒険』 講談社学術文庫ほか)、フジテレビ系「ホンマでっか!?TV」等、各メディアでも活躍。

「2024年 『老後は上機嫌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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