ひざまずいて足をお舐め (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1300
レビュー : 104
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101036120

作品紹介・あらすじ

SMクラブの女王様が、新人賞受賞の注目作家になった。親友、忍お姉さんが語る主人公ちかの世界は、ストリップ嬢、黒人に群がる女達、SMクラブの女王様と奴隷たちと猥雑だけど、なぜか不思議に澄みきっている-。夜の世界をあっけらかんと遊泳しながら作家となったちかの本音と過去の記憶を、恋愛についての様々な真理をちりばめながら綴る著者の虚構的半自伝小説。

感想・レビュー・書評

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  • 以前読んだ『僕は勉強ができない』の方が読みやすかったけど、好きなのは『ひざまずいて〜』の方。

    SM嬢の話で、山田詠美の自伝的小説らしいけど、それはただの枠組みというか舞台装置のようなもので、内容は『僕は勉強ができない』と共通してる。
    『放課後の音符(キイノート)』や『僕は勉強ができない』が高校時代の山田詠美なら、『ひざまずいて〜』はその後という感じ。
    社会通念や常識とされてるもの、あるいは「世間」というものがもつ上っ面の気持ち悪さ、仮面のようなものに対して、「本当にそれは正しく美しいことなのか?」と、作者の目を通して語ってます。読み手側のパラダイムシフトを促すちゅうかさ。
    だから、山田詠美とかは若いうちに読んだ方が絶対に良いと思う。

    そう、たぶん「美しいか否か」ということなんだと思う。山田詠美の言葉で言うと「上等」なのかな。

    『ひざまずいて〜』の方が好きなのは、こちらの方が作品づくりについて語ってるから。作品が褒められること、また嫉妬すること。
    自分が映画や本を読むのは、そこからヒントのようなもの、火種のようなものを拾いたいからなんです。
    映画で言うと、ハリウッド内幕もの…はまたちょっと違うけど、監督の描きたいものが枯渇してっていう話のフェリーニの『8 1/2』とか、あまり良い例えのが思いつかないけど、ものづくりに対してどうやっているのか?というものを観たり読んだりしたいのです。そしてそういうものが面白い。

  • 私の人生のバイブル。
    ただのSM物語ではない。
    線を引っ張りたい名言がたくさん。
    持ち歩きたい一冊。

  • 山田詠美節炸裂w自伝的小説らしい。普段あまり知られていないSM界の事が垣間見えてその点ではとても面白かった。本当にあったの!?と思わずギョッとするようなプレイ有。偏見の目で見られしまいがちな職業だが、どんな世界でも汗水流して肉体労働している人たちが、切なくも愛おしく思える。一種の職業本だと思って読むと、一層楽しめるかも・・・?

  • 高校~大学の、
    自分の軸や価値観が全く定まらない時期に読んで
    強く影響を受けた作品。

    世の中の既成概念をそのまま受け入れるのではなく
    自分の頭で考えて、
    自分の両足でしっかり立って生きていくこと
    を教えてくれた。

  • 私が山田詠美のとりこになった最初の一冊。
    彼女のこと共感できるわりに、ストーリー忘れてた。。。

    山田詠美がストリッパーになって、SMの女王になって、作家になっていくまでの
    人生を主人公『ちか』っていうのに置き換えて書いてる半自叙伝。

    ストリッパーにSMの女王?
    なんていうともろ水商売だけど、それを恥じずに胸を張ってるとこ。すっごい好き。
    誰が作家になろうと関係ない。
    そんな当たり前のことなのに、世間は何故か冷ややかな目でみるんだよね~。
    やっぱり日本って考え方が狭いよね。

    私なんか、SMの女王が作家もしかも文学賞受賞者なんてかっこいいと思うよ。
    隠された才能を持ってる人って憧れる。
    どんな考え方してるのか、すっごい興味あるんだよね~。

    初め、この本を買ったときは本の題名に惹かれて買ったんだけど、
    改めて読み返すと、奥が深いよね~。

    それに、ほとんどが会話なのに、「」がついてないの。
    だからかなのか、エッセイ系にも見える小説。
    文字がぎっしり詰まってて読み応えあったわ~。

    私も山田詠美に共感できるから
    やっぱり旦那は外国人なのか~???
    旦那が外国人を貰うような人間だから、こういうことに共感できるのか。。。???
    わからないけども、
    これだから、彼女の本は好きなのよね。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「半自叙伝。」
      好きだけど、それほど読んでいない山田詠美。
      知らなかったです(そして過激な経歴だからこそ、なのかな?って思っています)、...
      「半自叙伝。」
      好きだけど、それほど読んでいない山田詠美。
      知らなかったです(そして過激な経歴だからこそ、なのかな?って思っています)、、、
      2014/07/07
    • み~こさん
      好きなのに、私も最近は山田詠美の本読んでません。。。
      すごいタイトルですが、ぜひ読んでみてください。
      私もこの夏、遠ざかってた詠美さんの...
      好きなのに、私も最近は山田詠美の本読んでません。。。
      すごいタイトルですが、ぜひ読んでみてください。
      私もこの夏、遠ざかってた詠美さんの本読んでみようと思います。
      2014/07/08
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ぜひ読んでみてください。」
      はい!
      「ぜひ読んでみてください。」
      はい!
      2014/07/11
  • 教訓じゃないけど、はっとさせられることが多い本だと思う。
    よい子の世界でしか育ったことのない人に読んでもらいたい。

  • SMクラブの忍お姉さんとちかを中心にした物語だけど、スケベな気持ちにならずに読みふけったのはいい小説だったからかな。少なくともオイラがノーマルってことだ。一見あばずれだけど、実は純情で考え方は普通の人より普通かもしれない。オイラにとっては正しくも思える。それなのに二人の会話はお笑いのネタのようでもあるし、下手くそどうしのキャッチボールのようだ。だけど、家族やパートナーにも負けない絆を感じるよ。お互いをリスペクトしているし、一緒にいるだけで嬉しいのが伝わってくる。忍お姉さんにしてもちかにしてもお互いに絶対的な存在なんだよな。二人の関係がどうか末永く続くことを祈ってしまう。お互いが失くしたくない大切な存在だから離れ離れになったら一大事だ。小学生くらいの頃は近所の同じ奴らと毎日遊んでも飽きることがなかった。ケンカしても気が付くとまた一緒に遊んでた。忍お姉さんとちかは大人だけどそんな関係だな。すごくチャーミングだ。

  • タイトル程は刺激的な内容ではなかったが、世の中のままならなさを知った。

  • 主人公の二人はSMクラブの女王様。日夜、秘めた嗜好を持つ客が訪れる。人の抱く欲望も、愛の形も人それぞれ。良し悪しではなく、まるごと受け入れて愛おしく感じることができるなら、この世の中もまんざらではないのかも知れない。

    この本は、まだ初心な高校生の頃に先生に薦められた。タイトルがタイトルなので、家ではこそこそ読んだのだけど、出会えて本当に良かったと思う。

  • 詠美さんの言葉ってなんて気持ちが良いんだろう!!
    あまりにもあけすけだから、たまに恥ずかしくなったり苦笑したくなってしまう文章もあるけれど、格好つけてる文章よりずっと格好良い。

    会話ばかりなのに、飽きずに読み耽ってしまえるのがすごい。
    終盤になるにつれて、なんだかみるみる生命力がわいてくる気がして、とってもお腹がすいてしまって、お行儀悪いけれど物を食べながら読み終えた。パワーをもらいました。

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著者プロフィール

山田 詠美(やまだ えいみ)
1959年、東京生まれ。明治大学文学部中退。85年『ベッドタイムアイズ』で文藝賞受賞。同作品は芥川賞候補にもなり、衝撃的なデビューを飾る。87年には『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞受賞。89年『風葬の教室』で平林たい子文学賞、91年 『トラッシュ』で女流文学賞、96年『アニマル・ロジック』で泉鏡花文学賞、2000年『A2Z』で読売文学賞、05年『風味絶佳』で谷崎賞、12年『ジェントルマン』で野間文芸賞、16「生鮮てるてる坊主」で川端賞を受賞している。その他の著書に『無銭優雅』『学問』『タイニー・ストーリーズ』『明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち』などがある。

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