放課後の音符 (新潮文庫)

  • 新潮社 (1995年3月1日発売)
3.67
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感想 : 946
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  • 本 ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101036151

感想・レビュー・書評

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  • 綺麗な本だ。

    女子高生の心情は男の自分にわかる訳ないけど、描写がうますぎてぐっと胸を締め付けられるような感じがする。
    特にこれくらいの年齢の子達の外見は心の鏡なんだろうな。
    ちなみに、体験談を描かれているのか?と思うくらい人の心の中をうまく表現できる著者には脱帽です。

    女性の方が読んだら共感できることが多いのかな?もしかすると時代錯誤なところもあるかもしれないけど…

    今年最後の一冊。
    綺麗な文章に満足して24年の読書締めくくります。

  • 最ッ高に良かった…
    できることならもっと早く、中高生の時に出会いたかった
    学生時代の私は真面目で面白くなくて、恋にうつつを抜かしている同級生を内心小馬鹿にしていたような生徒だったですが、勉強なんていつでもできるし、なんなら恋しながらでもできただろうし、10代の若いうちからたくさん恋愛しておけば良かったなあと、人生の後悔がまた1つ増えてしまった
    臆病にならず、いろんな場所でいろんな人とたくさん関わってきたらよかったな…と。
    あとがきを読んだ後はさらに追加で無駄なことをもっとしておけばよかったと思った

    それでも26歳のいまの私が読んでもハッとするフレーズがたくさんあって、うっすい191ページの本におびただしい数の付箋を貼った
    この本を読んだ女の子はみんなもれなく自分を磨きたくなるし、恋もしたくなるんじゃないかな
    ハア〜〜〜素敵な恋がした〜い

    • sakiさん
      コルベットさん
      人生の先輩のアドバイス、沁みます…!!
      確かに思い返してみると、当時は精神的に子供だったので恋愛をしたとて上手くいったかは分...
      コルベットさん
      人生の先輩のアドバイス、沁みます…!!
      確かに思い返してみると、当時は精神的に子供だったので恋愛をしたとて上手くいったかは分からないです…笑
      年齢に見合う素敵な恋がしたいです私
      赤裸々すぎる感想に親身になってコメントしてただいてありがとうございます!!
      2025/04/28
    • sakiさん
      workmaさん

      これから...ありますかね?!笑
      実は「ぼくは勉強ができない」気になってたんです!
      お勉強系の話かなと勝手に思ってたんで...
      workmaさん

      これから...ありますかね?!笑
      実は「ぼくは勉強ができない」気になってたんです!
      お勉強系の話かなと勝手に思ってたんですが、なるほど魅力的な主人公がいるですね…!
      近いうちに読んでみます!
      2025/04/28
    • workmaさん
      sakiさん は多分気に入ってくれそう…( *´艸`) 主人公(高校生!)の年上彼女(バーのウェイター)や、主人公の母(シングルマザー)、祖...
      sakiさん は多分気に入ってくれそう…( *´艸`) 主人公(高校生!)の年上彼女(バーのウェイター)や、主人公の母(シングルマザー)、祖父、同級生の女子など…わたしには魅力的でした。よかったらぜひ♡
      2025/04/28
  • 最近ハマっている山田詠美さんの作品。
    放課後の女子高生を主人公にした短編集ですが、スウィートな雰囲気を感じながら、恋の素晴らしさを説くような素敵な作品でした。

    こうした女子高生視点の恋愛作品を読んでしまうと、自分が高校生の時、部活動をすることしか楽しみのなかった脳筋野郎だったことが思い起こされます。笑

    社会人となった今では、恋の繊細さや時にはドロっとしたカオスさなんかも感じられる年頃になっていると思ってはおりますが、多感な時期にこういう繊細でリアルな作品を読んで感受性を磨きたかったと反省します。

    さて、自分語りが多くなってしまいましたが、やっぱり山田詠美さんの比喩は素晴らしいです。身体に染み込むような表現力は時代を超えて、人々の心を魅了する、そんな風に思った一冊でした。

  • 何十年ぶりにか、再読しました。ケータイもインターネットもなかった、昭和の高校生たちの、様々な恋。あの頃意識されていた「ススんでる」か「オクレてる」か、ではなく、その子がその恋にどう向き合いたいのかが、ストーリーの軸に揺るぎなく据えられていることに、心を打たれたのでした。今読んでみて、それが全く私の中で変わっていないことにまた感動します。根源的な恋する思いが見事に語られているのです。

  • 私の恋が終わろうとしている、まさに今のタイミングで読んだからなんだろうけど凄く凄くひびいた。し、今の恋にあきらめがつきました。今、私のもやもやした言葉に出来なかった感情を全部言語化してあってすっきりした。中学生の時には、エロイなあってしか思わなかったんだけど・・・やっとこの本の登場人物たちに追いつけたかな。

  • 心がきゅんとして甘酸っぱい気持ちでいっぱいになる。
    高校生のさまざまな恋愛のお話なんだけど、自然と主人公に感情移入できるし、何回も何回も読み返したくなるほど、恋って素敵だなって思える小説。
    宝物にします!

  • 「恋をしたいと思っている人たちは、絶対に大人ぶる。ちゃんとした大人だって、自分を完璧な大人に見せようと思って、強がるだろう。けれど、恋をした人たちは違うのだ。お互いがお互いを子供に戻す。大人に包まれた子供になるのだ。でも、そんな素敵な恋の出来る人って、いったい世の中にどのくらいいるのだろう。」
    Red Zoneのこの部分が好き。分かるわ〜
    こんなにませた女子高生はいないと今では分かるけど、10代で出会っていたら間違いなくバイブルになっていた本だと思う。アンクレットや香水、つけちゃうだろうな…

  • 高校生の時に読んで、衝撃を受けた作品です。自分と同じ年齢の女の子達の物語なのに、全然境遇が違う。なのに、どっぷりはまってしまいました。カクテルが好きになったのもこの本のおかげだし、アンクレットや香水をつけたいと思ったのもこの本がきっかけでした。今でも読むとあの時のデパートの冷房の涼しさや売り場での場違い具合が思い出されます(笑)背伸びしてました。でも、全然黒歴史じゃなくで、あの時の私には必要な背伸びたったのだと懐かしく思えます。あの時の方が、いきいきとキラキラとしてたなぁ…。

    • workmaさん
      同感です。おんなじことして、妄想してました!
      同感です。おんなじことして、妄想してました!
      2021/03/14
  • これで山田詠美さん初読みです。80年代頃の少女たちの雰囲気が出ているなと思いながら読みました。特に印象深いものがあったわけではないけど、こういう感性に時々触れるのもいいなと思える繊細な表現が良かったです。

  • 「トキメキがほしい。恋がしたい。」
    そう言った私に、会社の先輩が教えてくれた本。

    この物語の主人公たちが高校生だと考えると、
    なんとませた女の子たちなんだ、と思う人もいるかもしれない。
    実際、高校生だった自分自身が、こんなのあり得ない!と敬遠した記憶がある。

    ただ、なんてもったいないことをしたの!当時の私!と言いたい。

    ここに描かれているのは、
    とても素敵な女の子たちの物語。
    読んでいるだけで、甘い匂いが香ってくるよう。
    全8話。一話読み終わるごとに本を閉じ、物語を噛みしめながら読み進めた。

    恥ずかしながら、今30代だけど、
    この小説を読んで、こう感じるようになれただけ、
    高校生の自分よりは成長できているのだろう。

    解説の堀田あけみさんの言葉にも、背中を押される。
    「この物語に心を震わせることのできる素敵な人である限り、順番は巡って来ると思います。」

    毎日を大切に生きていこう。
    今は、恋に落ちる準備をしよう。
    いつでも恋に落ちることができる、その自信をつける時間なんだ。
    そう思える作品です。

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著者プロフィール

1959年東京生まれ。85年『ベッドタイムアイズ』で文藝賞受賞。87年『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞、89年『風葬の教室』で平林たい子文学賞、91年『トラッシュ』で女流文学賞、96年『アニマル・ロジック』で泉鏡花文学賞、2000年『A2Z』で読売文学賞、05年『風味絶佳』で谷崎潤一郎賞、12年『ジェントルマン』で野間文芸賞、16年「生鮮てるてる坊主」で川端康成文学賞を受賞。他の著書『ぼくは勉強ができない』『姫君』『学問』『つみびと』『ファースト クラッシュ』『血も涙もある』他多数。



「2022年 『私のことだま漂流記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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