ぼくは勉強ができない (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 12924
レビュー : 1819
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101036168

感想・レビュー・書評

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  • 微妙に共感できるようなできないような…

    もうちょっと踏み込んでほしかった気がする。

  • 青春小説として十分に面白いが、達観した軽さというか、苦悶のなさが、女性的なのか。見つからない正しさについてもっと悶々とするものの方が好み。

  • 見た目、チャラっとしたイメージをうける一冊ですが、深い。
    子どもって、大人が考えているよりもずっと色々なことを理解し大人と同じように、ときにはそれ以上に考えている。大人がそれを受け止められず力で押さえつけようとしたとき歪みが生まれるんだと思う。長年生きてるからという理由で大人が子どもより全て優れているとは限らない。学ぶべき所は子どもからでも素直に学ぶべき。

  • 自分が高校生の時、この主人公のように先生を黙らせてしまうくらい自分の意見を凛と言えたらな。

    高校生で読んでおきたかった。

  • でも、君は女にモテないじゃないか、と呟くのは痛快なことに違いない。 真実の許にひれ伏した愚か者の顔 吝嗇りんしょく 良い顔になりなさいと諭す人間が少な過ぎるのだ 排泄物も吐瀉物も体の中に隠し持っているくせに 虚無なんていう贅沢品で遊べるような環境に 誇るものって体しかないんだから 頭痛は高尚な悩みを凌駕する 悦に入っている 健康な肉体に性的なアピールを感じるわ。肉体って、即物的なものだもん。恋愛においてはね。解り易いっての?でも、精神状態も、健全だってのは困るのよ。もっと不純じゃなきゃ。嫌らしくないのって、つまんないよ。 日々は、確実に過ぎて行ったが、自分がそこに何を残して行ったかは解らない。飢えていると彼女は言った。僕も空腹だ。それだけを感じている。自分の贅肉を食べ尽くしてしまったのだろうか。 不純異性交遊はもうしません。コンドームも落としたりしません 凡ゆる世間の定義をぶち壊そうとすることから始まっていたのに気付いたのだ その逆説を証明することで 他人が語れる存在にはならないという決意だ と、すると、悲しみとは、健康体の特権なのか。 微笑みを口許に刻める瞬間てのは 仕方ないよ、時差ぼけ知らずなんだから 散らし寿司と、蛤の吸い物を作らせよう。 感覚がすれっからし 「でも、彼女だって、排泄するんだぜ。それの名称は、うんこって呼ぶんだぜ」 初心うぶ と言葉にならない冷笑を与えた警告者の登場する小説があった筈だ 媚や作為が嫌いだ 人は必ず媚びという毒を結晶させる 皮剥き器 ダンディズム 悪足掻き 「大富豪が射精を繰り返してたら、はたして、文学が生まれていただろうか、というような事を知りたいんですよ」 叙情は常に遅れて来た客観視の中に存在するし 校正刷り 見抜かれてる そういう幸福な錯覚を抱かせるリズムがある〈そりゃ、確かに、傍迷惑な奴だ。女の子のナイトなれない奴が、いくら知識を身につけても無駄なことである〉 彼の小気味いい言動の前に、大人達の回りくどい論理がことごとく粉砕されていく様子は、まさに痛快としか言いようがない。

  • ああ、これは……なるほど、やっとわかった。
    この本がどうして毎年必ず「新潮文庫の100冊」に選ばれ、こんなに長く読み継がれているのかが、そしてこの本の良さが。

    いつだったか覚えていないほど大昔に(学生時代だったかなぁ)、一度この本を読んでみたことがあった。
    が、バーを経営する年上の恋人がいて、セックスをし、それを堂々と語り、酒を飲み、先生に向かって生意気な口をきく、主人公の時田秀美という男子高校生が不良にしか思えず、共感なんてとんでもない、嫌悪感すら抱き、これは私とは無縁の本だと判断、その後いっさい手に取ることはなかった。

    それが今夏(2019)、書店でもらってきた「新潮文庫の100冊」の小冊子カタログを見ていて、「この本また今年も入ってるな。この本が入ってなかった年ってあったんかな? そのくらい毎年必ず入ってるんだけど、なんでなんだろう?」とふと思ったのだ。

    しかも私の読書バイブル『読書力』の中で、齋藤孝先生が読書力養成のための定期試験を提言しており、これを実践したとある中学・高校での高1の生徒の課題本の中に、この本が含まれているのも気になっていた。

    それで、書店で数十年ぶりにこの本を手に取り、改めて買ってみたという、私にとっては記念すべき日を迎えたわけである。

    うーむ、なんということか。
    全ページ名言だらけではないか。
    グサグサと心に突き刺さる。

    そうか、そういうことか。

    ものすごく大切なことを忘れていたことを、思い出させてくれた。
    これは大人が読むべき本なのだ。

    この子たちのように、何事も明るくあっけらかんと笑い飛ばすように生きていけたら最高じゃないか。

    ごめんね、秀美くん、全然不良なんかじゃなかった。
    むしろ一番いい子だよ。
    まぁ平気でお酒を飲んじゃうのはどうかと思うけど、高校生にお酒を出す大人の方が悪いということに、現代ではなってしまうかもね。

    最初に読んだときは、私がまだ若すぎたんだ。
    今は共感の嵐でしたよ。
    お母さんとおじいちゃんはすばらしいし、真理ちゃんはかわいいし。

    先にも書いたように、私は本書は大人こそ読むべきだと思ったし、著者あとがきにも〈むしろ、この本を大人の方に読んでいただきたい〉と書いてあるのだが、うーむどうだろう、このタイトルとカバーイラストを見て、またカバーの紹介文の「凛々しい秀美が活躍する元気溌剌な高校生小説」というのを読んで、この本を読もう、買おうと思う大人がどれだけいるか……。
    ずいぶん損しているのではなかろうか。
    もしこれからもずっとこのカバーで行くなら、読んだ人間がこうして口コミでおすすめしていくしかないかもね。


  • すこし大人びた高校生が、階段をのぼるはなし。文体が読みやすく、山田詠美さんの作品を読んだのはこれが初めてだったが、大学時代ではなく、高校時代に読みたかった。

  • 私も勉強ができない。
    あーそういえば高校生の頃もあったなぁ

  • 高校生の時に読んだ時より面白かったです。

    読んでいてドキッとさせらせる瞬間が多く、見透かされると感じました。本作で出てくる「父親がいない」という事実に対して無意識的に丸印、ばつ印をつけていることは多いなと反省しました。

    また10年後にも読んで、大切なものを再発見したいと思う良い小説です。

    こんな時代が巡るましく変わっている時代に30年前の内容で感動・考えさせられるのは本当にすごいことだなと感じました。

  • 短編集はテンポ良く読めるので良い。
    こんな大人びた小学生でも高校生でもなかったなと過去の自分を恥じてみたり。

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著者プロフィール

山田 詠美(やまだ えいみ)
1959年、東京生まれ。明治大学文学部中退。85年『ベッドタイムアイズ』で文藝賞受賞。同作品は芥川賞候補にもなり、衝撃的なデビューを飾る。87年には『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞受賞。89年『風葬の教室』で平林たい子文学賞、91年 『トラッシュ』で女流文学賞、96年『アニマル・ロジック』で泉鏡花文学賞、2000年『A2Z』で読売文学賞、05年『風味絶佳』で谷崎賞、12年『ジェントルマン』で野間文芸賞、16「生鮮てるてる坊主」で川端賞を受賞している。その他の著書に『無銭優雅』『学問』『タイニー・ストーリーズ』『明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち』などがある。

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