恐竜まみれ 発掘現場は今日も命がけ (新潮文庫)

  • 新潮社 (2022年6月27日発売)
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感想 : 20
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  • 本 ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101040813

作品紹介・あらすじ

モンゴル、アラスカ、カナダ。化石を求め、年間3分の1は海外へ出かける。灼熱や濁流と闘い、時にグリズリーと遭遇。探検家のように危険なフィールドを歩み、鷹のように目を凝らし続ける目的はただ一つ、歴史を変える大発見だ。そして、遂に北海道で日本初の全身骨格を発掘。カムイサウルス・ジャポニクスと命名した。世界で知られる恐竜研究者による最も熱くてスリリングな発掘記・完全版。

感想・レビュー・書評

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  • まさに宝探し!
    エジプトのミイラの盗掘は聞いたことありましたが、恐竜の化石にもあるんですね。採掘の途中で一旦引き上げなくてはならない時には、土を被せて隠すとか知りませんでした。GPSで緯度経度を計測して作業を来年に持ち越すこともある、など大変な時間と人手とお金がかかって、博物館の恐竜さんたちは現代の私たちの前にいるのだなと感動しました。
    フロート水上機やヘリコプターで現地入りするなど、私などの想像も及ばないであろう大自然の中、すごい冒険とロマンに溢れた物語に出会えました。

  • 恐竜研究者の小林先生による恐竜研究と発掘現場のエピソードを知る1冊。
    NHK子ども電話相談などでも説明がわかりやすい方だなーと思っていましたが、文体も読みやすかったです。
    恐竜研究と言えば発掘!フィールドワーク!のイメージがあるのですが、実際に化石を見つけるまでの過酷さが伝わってきます。冒頭からグリズリーに遭遇するとは…
    調査期間は限られているので、見つけた化石の発掘が次の年になるというのも驚きです。
    あと、度々盗掘で貴重な化石が損なわれてしまうのは一介の恐竜好きとしても辛い。

    むかわ竜発見のエピソードはNHKの特集でしっていましたが、読んでいてわくわくしました。過酷な研究でもこうした発見があるから楽しいのでしょうね。全国の恐竜好きっ子に受け継がれていくのが楽しみです。

  • 超おもしろかった!
    体験したことのない世界にわくわく。
    福井の恐竜博物館行くときに一読すべし。

  • 【きっかけ・目的】
     4年前に恐竜博へ行き、かつNHKの超恐竜世界がそのタイミングで放送されてから人生初の恐竜ブームが来ている。恐竜の描かれ方がかなり変わってしまい驚きを隠せない。興奮してしまった。
     
    【感想】
     研究成果があるから恐竜のイメージも変化するのである。その研究の第一線をエッセイ風に発信してくれるのが小林博士だ。
     とても分かりやすい。非常に知的好奇心を刺激し恐竜研究のフィールドワークの現実を目の当たりにしてくれ、その臨場感あふれる内容に興奮する。化石の発掘調査も機材の進歩と科学技術や知見の共有で想像以上の成果を上げていることわかる。
     本当にスゲーなぁと思う。

    【終わりに】
     映像で見る恐竜の描写に今に生きる生物を重ねることができる。人間のような生物が生まれたことは必然だったのかと科学者たちの努力の前に畏敬の念を抱く。

  • 恐竜の化石の発掘は華やかでカッコいい。そんなイメージはこの本を読んで覆された。気温40度以上の砂漠地帯を化石を求めてひたすら歩き回り、地面を掘る。時には悪天候やグリズリーに襲われそうになるなど化石の発掘は地味で危険がいっぱいでタイトル通り命がけなんだということを思い知らされた。
    著者が発見したむかわ竜のエピソードは胸熱。一部の骨を見つけて必ず全身あると信じ探し当てた著者に感銘を受けた。

  • わくわくしながら読み進めた。化石発掘の苦労や喜びを作者の癖のある文章でよく伝わった。いろんな業績を残している方で、著者の他の作品も気になるのである。

  • 恐竜に興味があるわけでもないけど、知人にすすめられて読んでみた。恐竜の研究おもしろそう。
    発掘って、体力勝負で、1年の何カ月も出張するんだな、って思った。小林博士は、家族はいないんだろうか。子どもがいたら誰が面倒みてるんだろう、って思ってしまった。

  • ロマンと好奇心がたくさん詰まっていて面白かった。

  • 2022/7/16 ジュンク堂三宮駅前店にて購入。
    2023/12/23〜12/26

    恐竜研究者の小林さんの本。化石発掘現場のリアルな様子が描かれていて興味深い。こういう研究は宇宙の研究と並んでロマンに溢れていて楽しそうだなぁ。

  • 図鑑で眺めていた恐竜についてもう少し深掘りしてみたくなり購入しました。発掘のエピソードを始めとして、著者の研究に対する姿勢や考え方に熱い情熱を感じます。自分が体験出来ないフィールドワークの世界を、本を通して見せてもらえた事がとても嬉しいです。これだから研究者さんのエッセイはやめられない…貴重な経験の詰まった一冊だからこそ、きちんと本を購入して貢献できるよう、読者としての姿勢も正してもらえました。

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著者プロフィール

北海道大学総合博物館 教授

「2022年 『トリケラトプス1/35骨格模型キット&本物の大きさ特大ポスター』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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