或る女 (上) (新潮文庫)

  • 新潮社 (1948年5月1日発売)
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本 ・本 / ISBN・EAN: 9784101042015

感想・レビュー・書評

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  • 上巻★3、下巻★5。
    上巻は「こういう女いるんだよな、嫌いだけど逆に好き」みたいな感じだったけど、下巻で猜疑心に侵され、だんだん狂気じみてくる辺りに引き込まれた。
    周りから見るとただのキチガイかもしれないけど、本人的には至って普通というか、不安だから愛情や自分の存在を確かめたいだけなんだよね。
    それがとても悲しく、憎らしく、でも憎み切れない。そこが葉子の魅力だった。
    私はこんな風に生きたいとは思わないけれど、何処かで憧れと嫉妬がある。
    徐々にみんなが愛想を尽かすところで、ザマアミロという気持ちも、誰かこの子の側に居てあげてと切願する気持ちも、どちらも生じた。

  • 純文学の扱いだが、民放昼ドラみたいなドロドロした話。肉食系女子というよりは、自分勝手なプライドの高い女主人公に巻き込まれる男達が哀れである。

  • ニセコなどを舞台とした作品です。

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著者プロフィール

1878年、東京生まれ。札幌農学校卒業。アメリカ留学を経て、東北帝国大学農科大学(札幌)で教鞭をとるほか、勤労青少年への教育など社会活動にも取り組む。この時期、雑誌『白樺』同人となり、小説や美術評論などを発表。
大学退職後、東京を拠点に執筆活動に専念。1917年、北海道ニセコを舞台とした小説『カインの末裔』が出世作となる。以降、『生れ出づる悩み』『或る女』などで大正期の文壇において人気作家となる。
1922年、現在のニセコに所有した農場を「相互扶助」の精神に基づき無償解放。1923年、軽井沢で自ら命を絶つ。

「2024年 『一房の葡萄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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