惜みなく愛は奪う (新潮文庫 あ-2-3)

  • 新潮社 (1968年1月1日発売)
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本 ・本 (126ページ) / ISBN・EAN: 9784101042039

感想・レビュー・書評

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  • “言葉は意味を表す為めに案じ出された。然しそれは当初の目的から段々に堕落した。心の要求が言葉を創った。然し今は物がそれを占有する。”

    待ち時間用に、軽くて薄くて続けて読まなくても気にならなさそうなこちらの本を持っていったのだけど、内容が良すぎて夜に集中して読みたい欲がフツフツと。

  • 有島の思想は?有島の訴えは?
    弱者ほど強がりを言う!明日は明日、今日になる!
    言葉ほど充てにならぬものは無い!

    表題からしても少し ポルノチックかと思いきや!
    「惜しみなく愛は奪う」に騙された青年、少女は決して少なくは無いはず
    少年よこれに負けるな

  • 有島武郎『惜しみなく愛は奪う』人間とは、個性とは、愛とは何かを問う有島の評論文。大正時代の文体が色濃く出ていて、言葉を積み重ねて思想を進める書きぶりは重かった。本能的生活、成長など一文だけでは理解できず、確かに文脈を辿り、最初から最後まで読まなければ正しく読み取れないと思う。
    100ページちょっとに本当に時間がかかった。
    p.63「愛は与える本能である代りに奪う本能であり、放射するエネルギーである代りに吸引するエネルギーである。」

    フロムの「愛」と対比させて面白く思ったり。

  • この小説は、事の始まりからあらゆるものに対する愛情と言うものについて述べらています。

  • 090404(a 100810)

  • 一見傲岸に思えるタイトルとは裏腹に、繊細な語りでした。

  • あー、この人、本当にもっと生きていてほしかった。

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著者プロフィール

1878年、東京生まれ。札幌農学校卒業。アメリカ留学を経て、東北帝国大学農科大学(札幌)で教鞭をとるほか、勤労青少年への教育など社会活動にも取り組む。この時期、雑誌『白樺』同人となり、小説や美術評論などを発表。
大学退職後、東京を拠点に執筆活動に専念。1917年、北海道ニセコを舞台とした小説『カインの末裔』が出世作となる。以降、『生れ出づる悩み』『或る女』などで大正期の文壇において人気作家となる。
1922年、現在のニセコに所有した農場を「相互扶助」の精神に基づき無償解放。1923年、軽井沢で自ら命を絶つ。

「2024年 『一房の葡萄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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