- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101042046
感想・レビュー・書評
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小さき者へが好きでした。
親が子を思う気持ちがひしひしと伝わってきて
胸が苦しかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「行け。勇んで。小さき者よ」
この一文を読みたくて度々読み返す。
伊坂幸太郎の「首折り男のための協奏曲」のなかで黒澤さんがチラッと話してたので懐かしくて再読。 -
生まれ出づる悩みは度々読み返したい。
この人の文章の書き方すごくすき。
二重否定や反語の表現が多い。 -
君よ!春が来るのだ。冬の後には春が来るのだ。君の上にも確かに、....僕はただ心からそう祈る。 30年振りに読みました。そう、春は来るんです。
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子どもの頃に読んで心がざわついた1冊。
「小さき者へ」の父親の目線から自分の子どもたちに宛てて書いた
手紙のようなお話しがとても切なく、
しかし強く背中を押してくれているのを自分の両親と重ね合わせて、
子どもの時でも親に対する暖かい気持ちと
切なさとが混ざり合った気持ちになって、
長らく個人的なベスト1になっていた大切な本です。 -
『小さき者へ』‥
作家が全力で書いた作品は、たとえ短い掌編でも、心を揺さぶられる感動を伴って迫ってくる。
わずか10分程度で読み切れるこの作品を読むたびにあふれる涙を抑えきれない。
妻を亡くした有島武郎自身が、我が子に宛てた手紙である。(あるいは遺書ともいえる)
不器用だが、力強く、ゆるぎない信念を持った父親の心情を目の当たりにした時、子どもは親の深い愛情を知り、
胸を熱くするだろう。そして、まっすぐに生きようとするだろう。
最後の一行に、全力で子どもに伝えたかった言葉が凝縮されている。
『生まれ出づる悩み』‥
「私」(作者自身)の内面の苦しみが、本木君という青年漁夫の、絵を描き、芸術を生みだそうとする苦しみに、共感と希望を見出していく。次の成長へ踏み出す時の葛藤や悩みは、時代を超えて普遍なんじゃないかな‥と。
大正時代に書かれたとは思えないほど心にスッと入ってくる文章がいい。力強いエールで完結されるところも。
過去に読了。レビューのため再読。 -
子どもが生まれたので、改めて読みたくなって。
以前は私が子どもの立場だったため、私のこれからの人生へのエールだと感じた。今は親の立場で、幼子を残して逝く無念や、子どもへの想いに共感する。
エールを受け取る側から送る側へと立場が変わり、そうして世代が繋がっていくのだと実感する。私はもう「小さき者」ではないのだ。何となく寂しくもあり、嬉しくもある。
行け。勇んで。小さき者よ。
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小さき者へ、これは比較的わかりやすい、妻を亡くした男の子供への想い。生まれ出づる悩み、絵を描くことを愛する男が悩む姿、これがなかなか読みにくい。景色や心情の表現は多様であるが、なかなかアタマに入ってこない。