日本の昔話 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.53
  • (44)
  • (81)
  • (162)
  • (7)
  • (2)
本棚登録 : 1188
レビュー : 97
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101047034

作品紹介・あらすじ

『聴耳頭巾』や『藁しべ長者』など、広く世に知られた話から『猿の尾はなぜ短い』や『海の水はなぜ鹹い』など、古くから語り伝えられた形をそのまま残したものまで。私たちを育んできた昔話のかずかずを、民俗学の先達が各地からあつめて美しい日本語で後世に残そうとした名著。人間と動物たちとの騙しくらべや、長者ばなしのなかに、日本人の素朴な原型を見ることができるだろう。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 昔話はおそらく文盲であった農村の人々の口承によって生き永らえてきたのだと思う。そこには人々の知恵や警告などが表わされている。 今に生きる我々は口伝で物語が引き継がれていくという経験はほとんど無いだろう。 でも、決して口伝を馬鹿にしてはいけない。この度の東日本大震災でも先祖の口伝を守って、難を免れた人々がいるのだ。

  • 遠野物語とは異なり、語りそのもののよりかは、物語としての中核・精神性を集めたものだと思ふ。おそらく、時や場所が異なれば、これらの物語に様々なヴァリエーションが生まれ、語られ方もきつと違つたものであつただらう。
    しかし、語られ方が異なつても、これらの話の覚えやすさ、親しみやすさはそれほど変はらなかつたのではないか。そんな気がしてならない。
    迷信かどうか、真実かどうか、さういつたことが問題なのではなく、実は、かうした物語がひとびとに深く根を下ろして語り継がれていくこと、維持されていくことそのものがなんとも不思議なことであると小林秀雄は言ふ。
    確かに、戦争で昔話の多くを語れるひとは少なくなつてしまつたに違ひない。また、記録からもれていくその中で失はれた物語もあつたはずである。それでもひとは現在だけに生きることはできず、過去といふものを振り返る。あるひは何かをわからうと理由や説明を求め納得しやうとする。その時、形は異なれど、きつと同じ様な物語をひとは生み出すそんな気がしてならない。
    物語だけでは生きてゆけぬが、物語のないまま生きることができない。どうやらさういふやうにひとはできてゐるらしい。

  • 子供の頃にどこかで聞いたことがあるような話が沢山。
    読んでいると心穏やかになります。

  • 昭和5年に初めて本にまとめられたもの。この新潮文庫された昭和58年からでも52刷(H25.6刊)。昭和初期頃の昔話の状況を知るための史料として貴重なものであろう。もちろん読んでも面白い話が多い。特に最後の方の短い話が面白い。

  • 聞いた事がある話から、似たような話、知らない話まで。

    数行で終わっているもの、似たような話しか知らないもの
    全く知らない話などなど、ひとつ分でも
    かなり読みやすい感じで書かれていました。
    大半、似たような話を聞いた事があるような…でしたが
    地方によって違ったり、展開が違ったり。
    ちょっと読むにも、いいかも、です。


  • 古くから口伝によって語られてきた日本各地の昔話をまとめた一冊。
    聞いたことがあるのは「わらしべ長者」くらいだったな。
    教訓として読めるものがほとんどだが、さっぱり何を言いたいのか分からないものも散見される。
    親切にしろ、正直であれ、欲深くあるな、分を弁えろ、困る者には手を差し伸べよ。
    まあ、シンプルだが、分かりやすい訓戒でした。

  • 思っていたよりもずっと面白く、興味深く読み終えた。
    『善い爺悪い爺』『長者』などの典型的な昔ばなしに加え、いわゆる妖怪的な話もちらほらとあり、そのたびに手が止まる。「魏死鬼」なんていう素敵な響きの鬼の話もあったり。
    自分は短時間で読み終えてしまったけれど、ゆっくりとした電車旅なんかでぱらぱらと読むのがよさそうだ。

  • "数行から数ページまで大量な昔話が収録されていて空いた時間にさっと読める。
    シンデレラと同じ内容の昔話があったり、かぐや姫の名前は「鶯姫」だったりと、知ってる話でも必ず知らない要素が含まれていて新鮮な気持ちで読むことができた。"

  • この本がなかったら、土着の昔話なんて現代の誰も知らなかったんだろうな。すごく面白いし、短い話がたくさん入っているので移動中にも読めます。

  • 日本の伝説よりはこちらの方が読みやすかったです。
    物語の採集っていいなぁ。

全97件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1875年兵庫県生まれ。農商務省勤務、貴族院書記官長を経て、1930年代以降は民俗学の著作に専念し、研究会や雑誌を主宰した。おもな著書に、『遠野物語』『木綿以前の事』『海上の道』など。1962年没。

「2018年 『祭祀習俗事典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

柳田国男の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
劇団ひとり
有効な右矢印 無効な右矢印

日本の昔話 (新潮文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする
×