西郷隆盛の遺書

  • 新潮社 (1988年12月1日発売)
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本 ・本 / ISBN・EAN: 9784101047126

感想・レビュー・書評

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  •  西郷どんの影響ではなく、ぼくはもともと西郷隆盛が好きだったので書棚をブラウズしていて目の端に背表紙をとらえたときはびっくりした。この作品は知らなかった。伴野朗の名前は知っていたが読んだことなかったし、どんな作風なのかも知らない。歴史雑誌の編集者稲葉が主人公で、西郷の写真や肖像画がない不思議を追いかけるうちに重大機密文書であるべき彼の遺書の存在にぶちあたる。物語は現代なのだが、探偵役の稲葉君による謎解きの過程で維新から西南戦争までのプロセスが手際よく説明されて、興味津々の歴史ミステリとなっている。関係者が都合よく鹿児島出身の縁故者ばかりというのはなんだけど、遺書の存在が明るみに出される結末は気が利いていてミステリとしても上々だ。

  • ブックオフでたまたま見つけた本。
    伴野朗さんがこんな作品を書いていたとはしりませんでした。
    (今は、絶版みたいです。)

    今は少し手垢がついた感のある”西郷の肖像”ですが、
    書かれていた当時は斬新であったに違いなく、また、
    今読んでもグイグイ物語りに引き込まれていきます。
    幕末から西南戦争までのダイジェストのようにもなって
    いるので、歴史を再認識するにも最適でした。
    結末は予想通りな感じですが、ご興味がある方は
    手にとって見て下さい。

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著者プロフィール

1936年生。小説家。『五十万年の死角』で江戸川乱歩賞。『傷ついた野獣』など。2004年没。

「2021年 『カチカチ山殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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