仮面の告白 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 6714
レビュー : 591
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101050010

感想・レビュー・書評

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  • 「仮面の告白」は文学を一言で言い表している。

    いくつもの仮面を持って生きている人間。
    これが素面と言ってみても
    それも、一つの仮面でしかない。
    だから、毎日の生活は文学に他ならない。

  • 三島再読第十弾。
    秘めたるホモセクシャルであることの告白の体裁だが、それは表層的なストーリー。ただの秘密告白では、こんな傑作にはならない。

    ところで、昔読んだ本をもう一回読む楽しさは、当時の感覚との比較。当時の感覚の記憶は曖昧だが、当時の自分が傍線を引っ張ってくれているので、面白い。
    こんなところに傍線があった。

    「私には未来が重荷なのであった。」
    「少年期の欠点は、悪魔を英雄化すれば悪魔が満足してくれると信ずることである」

    というこのブクログレビューも、数年後にこれ自体を再読しているだろう自分に向けてのものでもあり。ナボコフのいう未来回想というやつだ。

    十冊きたので、三島再読は終了。今年もあと二ヶ月、何を読んでしめくくるか。。。

  • 大学1年の一般教養で履修した現代文学の課題図書だった。三島作品で初めて読んだ作品。昭和24年の作品だが、この時代にこの作品を上梓した三島のすごさを感じた。猪瀬直樹の「ペルソナ」で祖父が樺太庁長官時代を取材しているが、併せて読むといっそう面白い。

  • 金閣寺よりも良かった。誰しもかぶる仮面。自嘲的な書きぶりがいい。ぐいぐい引き寄せられた。

    どちらが演技でどちらが本気?と思わせるところが、本気にすら仮面をという効果の表れなのだろう。

    ようは、ゲイのお話。

    このとき、三島由紀夫、24歳。

  • 文学作品は苦手なんです…。
    でもこれは金閣寺よりはすんなり入れた気がする。
    少しは文学作品に慣れてきたのかな。金閣寺もそのうち読み直したい。

    仮面の告白では三島由紀夫自身の嗜好ともとれる主人公の性的嗜好が告白されている。
    幼少期での自分が欲望を抱く対象への気付き。
    異性への普遍的な欲望を感じられない自己への引け目。
    ゴリマッチョへの欲望とそれを妄想内で切り刻むことで悦に入る衝動。l
    園子への感情が愛であるか否か。自己否定しつつ逢瀬をくりかえす心情。
    表現力がとにかく凄い。
    少し難解な文章もあるけれど、比喩とかハッとすることが多かった。
    楽しい夢から醒める時の『醒めたくない』と抗う感情が余計に夢から自己を遠ざける的な表現とか。
    深みを演出する文章力。

    しかしコレを24歳のときに発表するなんていろいろ衝撃的だ。

  • この小説ような角度から戦時中の様子に触れたのは初めてで、とても新鮮だった。
    赤裸々でユーモラスな空想が随所にあり、意外に楽しめた。
    その当時、24歳でこの作品を世に送っていたとは…

    • まささん
      三島氏の感性はやはり常人離れしてるな!!僕も改めて読んでみようかな
      三島氏の感性はやはり常人離れしてるな!!僕も改めて読んでみようかな
      2010/12/13
  • 何か…すごく息苦しくなった本。
    園子への屈折した感情とか、自分の行動から逃げようと足掻くところとか…読んでいていらいらしてしまった。

  • 三島由紀夫がモデル?なのかと思われるが、何にしても生々しい。
    しかし主人公の生い立ちを踏まえると「ありえるのかな」とも思う。夜のオカズまでもが聖セバスチャンの絵で、商売女でも相手は無理だったなんてむしろ可哀想に思った。
    聖セバスチャンや妄想の中での晩餐会の辺りの描写は印象的。
    主人公が同級生や周囲の人間に合わせて自分を作るというのは、なんとなく分かるし頭がいいんだろうと思う。
    終わり方は意外とすっきりしていて良かったが、やはり内容的にちょっと生々しくて思い返すと苦しい。

  • 語彙は豊富。頭のいい人だとは思う。
    私は三島作品で初めて読んだものが潮騒だったので、そのイメージがあったためにこの作品が余計に悪く感じてしまった。
    同性愛は自由だと思っていたけれど、こう生々しいとやはり男性相手というのが自分の中で引っかかっていてそれを感じた。
    終わり方は好み。嫌いな人が多い終わり方かもしれないが。

  • 今、読んでる。
    三島由紀夫はちょっと敬遠してた。
    イメージも、軍国主義で市ヶ谷で切腹した人したコワイ人って感じで。
    しかし、なんとなく読み始めてみたら、一気にハマった。
    テーマがテーマだけに、「ちょっと・・・」って人もいると思うけど、
    人間の心の本質?真実?人ってけっこうこんなこと考えてたり
    すんじゃないって感じで、思わず引き込まれてしまった。
    ワタシはね。
    他の作品も見てみたい。

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著者プロフィール

三島由紀夫(1925.1.14~1970.11.25) 小説家、劇作家。
東京生まれ。学習院時代から文才を注目され、1944年、東大入学と同時に『花ざかりの森』を刊行。47年、東大卒業後、大蔵省に勤務するも、翌年辞職。49年、『仮面の告白』で新進作家として地位を確立。『金閣寺』『鏡子の家』『近代能楽集』など、強固な美意識で彫たくされた作品を発表。海外での評価も高い。68年、楯の会結成。『豊饒の海』の最終回を書き上げ、陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地東部方面総監室に立てこもり、割腹自決。

「2017年 『告白 三島由紀夫未公開インタビュー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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