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本 ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784101050041
作品紹介・あらすじ
感想・レビュー・書評
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1947年(昭和22年) 雑誌掲載の初期の長編小説
大学時代から書き始めているらしい
武田泰淳解説等から、三島由紀夫はラディゲに対抗したいと考えてこの作品を書いたとしている
私はラディゲを読んだ事がないので、そうなのですねとしか思えないのですが
ラディゲは20歳で三島由紀夫が産まれる二年前に早逝している
同じくらいのの年齢でラディゲ以上の宮廷文学をという事ではこの小説への思い入れは強かったと思う
当時何度も改稿して川端康成へ原稿を見てもらいに通っていたといい
表現、語彙、文章、文脈 美しく計算されていて練り上げられている
だからこそなのか、わからない(*´꒳`*)
いやストーリーは単純なのです
もう古典の部類だからネタバレでー
別々に失恋した男女が、それぞれ自殺を考えていたところ、知り合い、結婚を決めて婚礼の夜に
心中する
もうその結婚で幸せ目指そうよ、と思うところなのです
そして、ほんとうのラスト2ページくらいで明らかになる何の「盗賊」なのか
このラストに向かって何を読んできたのよ⁉︎
とちょと思う
現実的に新潮社が徐々に三島作品を新解説を付けて改訂していますが、この作品は当時のまま
あまり人気作品ではないのかもしれませんね
ただ本格派の方々には三島由紀夫の出発点的人気作です
三島由紀夫が執筆当時 失恋と妹の病死でナーバスになっていた事も認めている
さて次は何読もうかな
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新潮文庫版の武田泰淳氏の解説が過不足なく今作を評している。自分も最終章を絶賛する一人。
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初期の作品なので読みにくかった。
失恋した2人の男女が死を決意し、それを誰にも知られることもなく実行する話。表面上は相思相愛の男女で、そんな2人の姿は周りからはさぞ幸せそうに映っただろう。だが実際は死という終着点へと静かに、単調に進んでいく。自死を誰にも気付かれないで成し遂げる。周囲の人間はあたかも結婚したことによる幸福によって死んだのだと思うがそうではない。彼らは失恋した時から、初めから死ぬつもりだったのだ!それはさながら完全犯罪のようだった。 -
三島由紀夫23歳の処女長編。彼はすでに19歳で短篇集『花ざかりの森』を上梓していたが、この最初の長編小説には初期の三島の作風が色濃く反映されている。すなわち、あらゆる意味において、きわめて観念的な小説なのだ。ここでは、生も、そして死もまた観念の中にしか存在しない。当時の三島には早熟と夭折の天才、ラディゲが強く意識されていたようだが、内容や小説作法は三島に独自のものだ。ただし、こうした登場人物たちの心理のありようを克明に、かつ分析的に描いていくといった手法は、やがては物語りそのもの中に解消していくのだが。
全体としては、観念的に過ぎる小説だが、作中では第4章「周到な共謀(上)」で、清子が伝家の短刀を取り出すあたりが最も小説的で、また三島らしい表現だ。 -
(2023/12/04 2.5h)
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キャラクターの内面の描写が秀逸。
三島作品の中では目立たない印象があるが、あまりに繊細で動き過ぎる心模様こそが正に三島!と感じる。
また、安易にエンターテイメントへ昇華しないストーリーも良い。 -
ストーリーはもとより、表現描写がなんと言っても美しい。
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文章力も語彙力がすごいと思った。
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ひとつひとつの文章に読み応えがあり、主人公に共感はできないが追体験をすることは不思議とできた。
盗賊という表題が表す内容が短い最終章で明らかにされると同時に、それまでの文章が一気に頭の中に蘇るような構成になっていて、読後感がとてもよい。
著者プロフィール
三島由紀夫の作品






すみません。
この作品はgive upです。
でも三島由紀夫さんの文学にちょこっとですが、触れることが出来ました。
アッ...
すみません。
この作品はgive upです。
でも三島由紀夫さんの文学にちょこっとですが、触れることが出来ました。
アップしていただいて、ありがとうございました。
この作品は短いけど、ちょっと三島由紀夫も死を意識している時期で難解ですよね
今月は三島由紀夫のミステリーの予定です
この作品は短いけど、ちょっと三島由紀夫も死を意識している時期で難解ですよね
今月は三島由紀夫のミステリーの予定です
いつか最チャレンジします!!
いつか最チャレンジします!!