潮騒 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 6909
レビュー : 844
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101050072

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに読んでみた。
    もう10年以上も前に読んだけれど、昔はどんな気持ちになったのだろう。
    今は読み進むにつれ、2人の純粋さに胸が高鳴る。
    初江の父、照吉が新治を認めた時の台詞。
    泣けてきた。昔は泣かなかったと思う。
    いろんな思いが交錯する作品だった。

    今年は自分の本棚にある物を、読み返してみようと思う。

  • 持っていた三島由紀夫のイメージと全く異なる、超爽やかな恋愛小説。後書き読んで分かったけど、ギリシャ文学の古典を下敷きにしているらしい、なるほど。風景や心理描写は流石に素晴らしく、文章は驚くほどに明晰、理路整然としていて読みやすい。有名どころの、も少しドロっとした奴をあと何冊か読んでみようと思う。

  • 三島ってこんな作品書くの?!と、初の三島文学。なるほどこの作品が特殊であることはレビューでよく分かりました。この話は大変わたくし好みでした。清らかで美しい恋愛小説。俗世を離れた島という場所も良いです。それを構築していく言葉や表現も大変彩り深いものでした。しかし通俗小説という評価は真っ当でしょう、この”おはなし”からすれば。

    ただこの通俗小説は私の中でストンと物語を終わらせてくれませんでした。最後の一文、これは二人のこれからの闇を暗示しているのでしょうか?それとも新治の一人の男としての成長を示しているのでしょうか?うーん、今の所よく分かりません。この話が好みだと感じる読者層の自分としては後者を希望しますがどうなんでしょうね。

  • 美しくまとまった爽やかな恋愛小説。新治や初江はあまりにも純粋で、対象的に恋敵の安夫はスパイダーマンとかアメリカのラブコメに出てくるような口だけでいざという時に何もできないオレオレ系ときたら、もうお決まりのパターン。結末は予想通り。でも、そこはさすが三島由紀夫。時間によって表情を変える海の様子を見事に表現している。金閣寺を読んだときの衝撃こそ無かったが、もう一度ゆっくり味わって読みたい作品。

  • 物語は純朴な若者たちの単純なラブストーリーです。物語そのものに捻りはありません。でも、全体を通して描かれる美しい島の情景描写、素直な主人公カップルと彼らを応援する人々、(悪役もいますが)本当に心洗われます。日常にちょっと心が疲れたな、という時にパラパラ読み返しています。

  • 小さな島を舞台にした若い漁夫と女性の恋模様。

    三島作品は初読み。自然の描写が美しく濃やかで淀みない。あまりにも調和しすぎて鋭く心に切り込んでくるところが少なかったのだけど、焚火のシーンはこれぞ青春時代の恋! という感じで甘酸っぱイイ気持ちになった。
    あと旅行話を期待する側と旅行をした当人のズレはあるある! と頷いた私。観光名所より場所関係なく個人的にツボに入ったことの方が面白かったりするものよね。
    あと乳房比べ話が長くてちょっと照れた。

    この流麗な文体で他の題材が暗い物語をどのように展開しているのか、「金閣寺」などの代表作を読んで確かめたいと思っている。

  • 三島由紀夫は何冊か読みましたが抜群に良かったです。

    自分の中での三島由紀夫は長いこと、
    “文章は上手いんだけど…”
    という条件付きの文豪でしたが、
    潮騒を読み終え評価が一変しました。

    曇りのないシンプルなテーマとストーリーを描いたことで、
    持ち前の表現力が引き立った名作です。
    いろんな色眼鏡がかかった状態で見られることになるでしょうし、
    その点でちょっと損してるかなと思います。

    快活な作品があるから陰りある作品が活き、
    陰りある作品があるから快活な作品が活きるという意味でも、
    作家の作品歴を彩る良い小説なんじゃないですかね。

  • 息子の夏休み宿題の盗読パート2。
    言わずと知れた名作なので、下手なあらすじ書きや感想は不要と思う。字面を追いながら、美しい自然の景色を想像するも、人物像は山口百恵と三浦友和のイメージが頭から離れない。そこで開き直って、今時分に再映画化した場合の脳内キャスティングを試みるが、なかなかハマリ役は見つからないな。

  • あの三島が、健康で純粋な、ギリシャの太陽に憧れるがままに描いた作品。
    とにかく情景描写が素晴らしすぎる。この作品は本当に賛否両論があるけど、やっぱり三島らしい作品。完璧主義なところとか。
    何かウラがあるんじゃないかって探すのも面白い。

  • 島の若い男と女が、村社会の様々なしきたりに翻弄されながらも愛を貫き、結ばれるという話。

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著者プロフィール

三島由紀夫(1925.1.14~1970.11.25) 小説家、劇作家。
東京生まれ。学習院時代から文才を注目され、1944年、東大入学と同時に『花ざかりの森』を刊行。47年、東大卒業後、大蔵省に勤務するも、翌年辞職。49年、『仮面の告白』で新進作家として地位を確立。『金閣寺』『鏡子の家』『近代能楽集』など、強固な美意識で彫たくされた作品を発表。海外での評価も高い。68年、楯の会結成。『豊饒の海』の最終回を書き上げ、陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地東部方面総監室に立てこもり、割腹自決。

「2017年 『告白 三島由紀夫未公開インタビュー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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