美しい星 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.57
  • (102)
  • (140)
  • (245)
  • (29)
  • (8)
本棚登録 : 1728
レビュー : 191
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101050133

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 三島由紀夫ではかなり好きな1冊。突然自分たちが宇宙人だと気づいた一家の物語、という突飛な設定と、物語の荒削りな流れがとても楽しい。社会人になって初めて再読したけど、それまではコンプレックスの塊だったのに、ある日新しい属性を得て突如自らを選民とした宇宙人たちが、「救済派」(太陽系出身)と「安楽死派」(白鳥座出身)に分かれて「劣った地球人たち」をどうすべきかを議論するまで流れの可笑しさと悲しさは、歳をとったいま、よりよく分かる。火星出身の父の高校の同窓会での演説シーン、白鳥座一味が俳句の大家にハイキングをすっぽかされるシーンが特に印象的。とても美しい悲喜劇です。

  • 圧巻。

  •  初めて読んだ三島由紀夫作品です。
     宇宙から来て地球で仮初めの生を得た、主人と奥方と兄と妹の家族の話でした。出身星の違う家族構成員それぞれの見地や考え方を掘り下げながら、家族として時に反発しあいながらも、協力し合う姿が印象的です。物語の終盤に向かって、地球という〝美しい星〟をどのように〝美しい星〟あらしめるかの論戦に入っていく様は手に汗握りました。
     題材がとてもSF的なのですが、文体は純文学的で時々分かりづらいところもありましたが、面白かったです。

  • 三島由紀夫がSF作品を書いたのかと思って読んでみたが、中身はSF要素を取り組んだ純文学作品だった。
    人間を救済するべきか絶滅させるべきかという議題が登場人物同士で行われていて、双方どちらとも間違っているとは言えない主張であったので人間という存在を二極化できないことが改めてわかった。

  • 異色のSFかと思いきや、円盤や宇宙人という(一見)トンデモメタファーによって、政治や思想を真正面から語る秀逸な展開。
    冷戦そして核の危険に満ちた現代社会にびっちり密着させながら、バチバチと人間思想がぶつかり合い、理性と感性、倫理と美意識とが絡み合う純文学。

  • 三島がSFって時点でかなり異色な作品、核戦争どうのこうのよりも人間の愚かな部分も幼けな部分も角度を変えて肯定してくれる人間賛歌。

  • 2階開架書架:913.6/MIS:3410164139
    https://opac.lib.kagawa-u.ac.jp/webopac/BB50281263

  • 2018/07/15

  • 2017年9月10日に紹介されました!

  • 難しかった。音楽で言えばまさに現代音楽、真剣に読み込まないと理解不能。大地震により東京電力の原子力発電所が大爆発し大量の放射性物資が全世界にぶちまけられたあの日、北朝鮮からミサイルが飛んできた今日、お父さんに守られて我々は生き延びているのであろうか?最後まで読み通すのが本当にしんどかった。

全191件中 71 - 80件を表示

著者プロフィール

三島由紀夫(1925.1.14~1970.11.25) 小説家、劇作家。
東京生まれ。学習院時代から文才を注目され、1944年、東大入学と同時に『花ざかりの森』を刊行。47年、東大卒業後、大蔵省に勤務するも、翌年辞職。49年、『仮面の告白』で新進作家として地位を確立。『金閣寺』『鏡子の家』『近代能楽集』など、強固な美意識で彫たくされた作品を発表。海外での評価も高い。68年、楯の会結成。『豊饒の海』の最終回を書き上げ、陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地東部方面総監室に立てこもり、割腹自決。

「2017年 『告白 三島由紀夫未公開インタビュー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

三島由紀夫の作品

ツイートする