宴のあと (新潮文庫)

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  • 新潮社
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レビュー : 146
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101050164

感想・レビュー・書評

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  • 都知事選の敗北という宴の果てに、夫婦が見たものは何だったのでしょうか。醜い選挙活動に必死になるピエロめいた2人の姿に、作者はどこか愛情を抱いていたように思えます。

  • 変態かwwwww

  • 8.28.09読了。雪後庵の女将かづ、そして元外交官で革新政党の野口雄賢の出現で、もう恋などで自分の心は揺さぶれないだろうとおもってたかづが変わる。都知事候補として出馬をした夫の野口雄賢を懸命に支えたかづ。結局敗北し、離婚する結末。恋愛と政治との葛藤のなか自分道をすすんだかづ。

  • プライヴァシー裁判であまりにも有名になりながら、その芸術的価値については海外で最初に認められた小説。都知事候補野口雄賢と彼を支えた女性福沢かづの恋愛と誠二の葛藤を描くことにより、一つの宴が終ったことの漠たる巨大な空白を象徴的に表現する。(裏表紙より一部引用)

    これは面白かった!!!

    50代の女性と、60代の男性をメインとした物語で、こんなに面白い小説があっただろうか・・・。
    主人公であるかづが大変魅力的でした。気張った美しさがあるわけでもなし、若いわけでもなし、でもコケティッシュで白くて美しい肌が想像されます。
    最初の頃は、金遣いも荒く(というか感覚が違う?)、自分に陶酔するような様子もあり、彼女にそれほど惹かれなかったのです。
    しかし、終盤に近づくにつれてだんだんとかづの活動的な様子であったり、果断に富んだ性格であったりを見ていくうちに魅力的な人物であることに気がつきました。

    最後にかづが決断したときには、最初とはまったく違う素敵な強い女性に見え、彼女への愛着がわいていました。


    対比して、野口は最初寡黙で素敵な男性だと思ったのですが、だんだんと悲しい「老い」が見え始め、かづに決断を迫るくだりでは、なんという頑固な人だろう、と感じました。

    そして、この選挙はいったいなんだったんだろう・・・という寂寞の感。
    これが「宴のあと」なんだなあ、と実感しました。


    それにしても政治って・・・。
    私はよくわからないんだけど、色々あるね。

  • 宴会というものを外から見ると、どこか滑稽で、愚かな部分が見えたりするもので、
    部外者がその中に入ってゆくことには極めて違和感を感じるもの。
    だけど宴の中にいる限りにおいては、他人の目を気にならなくなってしまう。

    この小説における「宴」は選挙をたとえており、当時も現代もかわることのない立候補者と政党の盛り上がりと攻防は、
    世俗の人々の価値観からのずれを感じさせられるが、その中にいるさなかには、その滑稽さを感じるのは難しい。

    図らずも都知事候補の妻になってしまった、一人間としては実に個性的な魅力あふれるかづの選挙活動に対する情熱は、
    まさに宴たけなわの盛り上がり。そして宴のあとの寂寥感は彼女に大きな変化をもたらせる。

    恋愛、政界、社会批判、サスペンス、様々な要素が絶妙に盛り込まれた実に濃い作品。

    かつて学生時代名誉毀損の最初の判例として「宴のあと」事件として勉強したにもかかわらず、
    作品そのものを今まで読まなかったことに、実に反省。。

  • 政治家の夫と、それを支える妻。
    政治に関わっていく妻は、ある意味政治家よりも政治家。
    選挙っていつの時代も大変だな、と。

  • 宴のあと事件がとても興味深い。

  • この題ほど作品を表す言葉は他に思い浮かばない。
     まさに「宴のあと」二次回まであるような宴。
    これはあまり内容を言いたくない。それぐらいこの面白さは読んでから感じて欲しいなw
     昔買って最初の10ページくらいで挫折したのを読み直して正解。



    琴線にふれた一文


    「フルーツ・ジェロのなかの果物の一片のように、身をおののかせながら、少しも早くゼラチンの固まってくれる時を待っていた。」



    この一文が出てくるまで読んで欲しいなぁ・・・・

  • 最後がよけいかな?

  • 「宴のあと」にはじまって、「宴のあと」に終わる。
    三島由紀夫って天才なんじゃないかと思う。

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著者プロフィール

三島由紀夫(1925.1.14~1970.11.25) 小説家、劇作家。
東京生まれ。学習院時代から文才を注目され、1944年、東大入学と同時に『花ざかりの森』を刊行。47年、東大卒業後、大蔵省に勤務するも、翌年辞職。49年、『仮面の告白』で新進作家として地位を確立。『金閣寺』『鏡子の家』『近代能楽集』など、強固な美意識で彫たくされた作品を発表。海外での評価も高い。68年、楯の会結成。『豊饒の海』の最終回を書き上げ、陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地東部方面総監室に立てこもり、割腹自決。

「2017年 『告白 三島由紀夫未公開インタビュー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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