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本 ・本 (295ページ) / ISBN・EAN: 9784101050188
感想・レビュー・書評
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川端康成が雑誌に紹介したことで、三島由紀夫が文士になるキッカケとなった短編「煙草」が読めたのが嬉しい。青春を彩る要素として煙草や部室の匂いが出てくる所が三島由紀夫っぽくて好き。
「葡萄パン」を読むと、昭和初期からビールを「ルービ」と呼ぶなど文字を逆に読む流行り言葉があったことが分かり新鮮であった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自選の短編集 ベタな設定だけどきれいな物語のもの ものがたりに興味津津な最近の私にはとても楽しくて素晴らしかった きちんとオチ、っていうものが多いんだけど結末はっきり理解できないのいくつか 由紀夫ちゃんは短編がいいのね 三島の特徴の整然とした構成の美しさっていうのがよくわかる
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めちゃくちゃよかった
特に好きなのは煙草、クロスワードパズル、花火の3つ
煙草は読んでてニヤニヤしちゃうくらいに、三島由紀夫のこういうところが好きなんだよな〜と思わさせられる箇所が多かった
青年期の浅はかでビビリで複雑な心情に胸がギュッとなるし、その表現の仕方がビシッと決まってる感じがあってするする読めた
旅行先に持ってってもう一度ゆっくり読み返したくなる一冊だった -
古典的な雰囲気のものからコメディチックなものまで色んな三島由紀夫を楽しめる短編集。最後の「雨のなかの噴水」が面白い。なんでかジャルジャルのネタのようだと思った。もしかしたらジャルジャルは純文学なのかも知れない
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離宮の松、クロスワード・パズル、花火、雨のなかの噴水が好きでした。花火が最も不気味。
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三島由紀夫文学の入門として読んだ。著者自選の11篇から、著者の思想の輪郭が端的に見えたように感じ、とても良かった。ただ読むのにエネルギーが必要だったので、ゆっくりゆっくり読み進めた。
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解説は三島由紀夫本人
「第三者の手にかかって、とんでもないことを憶測されるよりも、古い自作を自分の手で面倒を見てやりたい」
所収短編リスト⇩ #英語 タイトル
煙草 Cigarette(ラグビー部)
春子 Haruko
サーカス The Circus
翼 Wings(いとこ同士)
離宮の松 The Pinetree on the Palace Grounds
クロスワード・パズル Crossword Puzzle(旅館301号室)
真夏の死 Death in Midsummer(伊豆今井浜での事件から着想)
花火 Fireworks(両国の花火)
貴顕 The Dignitary(きけん=身分が高く、名声のあること)
葡萄パン Raisin Bread(鎌倉、若者のパーティ)
雨のなかの噴水 Fountains in the Rain(丸ビル) -
11の短編。緻密な描写と冷徹な眼、ゾクっと来る感覚は相変わらず。2021.6.5
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短編集。寂しい短編が多い。自分を見失っていたり、空っぽだったりの人物が多い印象。
「真夏の死」は子供たちを溺死で失った母親の物語。過酷な宿命を受けた後の虚しさを描いているらしい。
著者プロフィール
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