- 本 ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101053813
作品紹介・あらすじ
思っていることが、なんで言えないんだろう。おしゃべりな周也と寡黙な律が、ちょっとした行き違いから気まずいまま下校していると――小学校国語教科書に掲載された「帰り道」や、亡き祖母に思いをはせる「遠いまたたき」、転校先で新たな一歩を踏み出す「あしたのことば」、書き下ろし「%」など、言葉をテーマにした9つの物語。子どもからおとなまで、すべての人の心に染みる珠玉の短編集。
感想・レビュー・書評
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小学生が主人公の短編が9つ。
最初のお話は小学校国語教科書に掲載されたということで、おおむね小学校高学年向けと思われるが、どの話もとても佳い話。
そこはかとなく温かくて、大人のささくれだった日常に何気にささる。
表題作「あしたのことば」が一番好き。
「あの子がにがて」の馬や虫もいい。
教科書に載ったという「帰り道」や「富田さんへのメール」は大人でも同じようなシチュエーションになる時はあるよね。
文庫化にあたり書き下ろされた「%」もほのぼのして、本の締めくくりに相応しかった。
色んな方が描かれている挿絵も楽しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「また明日」
って、良い言葉なんだ…
と、改めて気付かされました。
「言えなかった言葉はどこへ行く?」
わかる〜、めっちゃわかる。
言いたいことはすぐに伝えなきゃ、言えなくなるし、
会いたい人にはすぐに会わなきゃ、会えなくなる…
わかるよ、なんか言えなかった言葉、読んだら泣きそうになったよ… -
「あしたのことば」森絵都著、新潮文庫、2024.07.01
189p ¥781 C0193 (2024.07.18読了)(2024.07.16拝借)
かみさんが読んで「すぐ読めるから」と回してよこしました。いったん積んでしまうと忘れてしまうので、すぐ読んでしまうことにしました。
短編集で、作品ごとに違うイラストレータの方が挿絵を描いています。
単行本は、小峰書店からということなので、小学生向けですね。
ちょっと息抜きにいいかもしれません。
【目次】
帰り道
あの子がにがて
富田さんへのメール
羽
こりす物語
遠いまたたき
風と雨
あしたのことば
%
☆関連図書(既読)
「風に舞いあがるビニールシート」森絵都著、文芸春秋、2006.05.30
「カラフル」森絵都著、文春文庫、2007.09.10
「おいで、一緒に行こう」森絵都著、文芸春秋、2012.04.20
(アマゾンより)
今、言わなきゃ、きっと二度と言えない――言葉をめぐる9つの物語。
子どもからおとなまで、すべての人に贈る珠玉の短編集。
思っていることが、なんで言えないんだろう。おしゃべりな周也と寡黙な律が、ちょっとした行き違いから、気まずいまま下校していると――小学校国語教科書に掲載された「帰り道」をはじめ、口に出せなかった思いをめぐる「遠いまたたき」、転校先で新たな一歩を踏み出す「あしたのことば」、文庫化に際して新たに加えられた書き下ろし「%」など、言葉をテーマにした9つの物語。子どもからおとなまで、すべての人の心に染みる珠玉の短編集。 人気イラストレーターとの豪華コラボも実現し、しらこ、赤、長田結花、早川世詩男、100%ORANGE、植田たてり、酒井以、中垣ゆたか、阿部海太、今日マチ子のイラストを収録。 -
毎日は言葉で溢れているけれど、どんな言葉を選んで、どんな言葉で人と接するか、もちろん自分に対してもどんな言葉をかけるかで、毎日は彩られていくのだと再認識しました。
毎日を楽しく、幸せに過ごしたいのなら、楽しく幸せになれる言葉を選んでいく。
言霊って大切です。
短編集で読みやすく、「あしたのことば」と「%」が特に好きで、全体的にもやさしい気持ちを思い出せるような素敵な1冊でした。 -
森絵都さんだけど、国語の教科書に採用されたというように、小学生たちが主人公の短編集。ふたりの友人の話で、語り手が変わって、どんな気持ちだったか描かれる「帰り道」ど「雨と風」が好き。
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めちゃくちゃよかった
言葉どおりのことば、言葉にならないことば、言葉にできないことば
色々なことば(しかも小学5年生というのが絶妙)がテーマになっていて、どの話もよかった
「風と雨」もよかったけど、
「%」もよかった -
児童向けの9つの短編集。
主に小学生が登場人物で、子どもたちの小さな世界の話ですが、大人の人間関係にもそのまま当てはまるような話もあります。
表題作も良かったですが、「風と雨」がとにかく良かった。「風と雨」は、良い意味で、自分の物事の捉え方がひっくり返りそうになりました。「風と雨」は凄い傑作です。
全体的に短めの短編集で、並行して読んでいる長編小説の箸休め的な気持ちで読みましたが、思いのほか良かったてす。 -
学校って「またあした」がある場所だから好き。「風と雨」も良かったです。
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言葉について考えさせられる短編ばかり。
最初の作品が、小学校の教科書に載ったというのも納得。
言葉はキャッチボールの手段だし、
一度出したものは取り消せない。
一つ一つの話で納得。 -
面白かったです
特に最後の一編が…
著者プロフィール
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