キリンを作った男 マーケティングの天才・前田仁の生涯 (新潮文庫)

  • 新潮社 (2024年6月26日発売)
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  • 本 ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101054315

作品紹介・あらすじ

「スーパードライ」がビール市場を席巻していた1990年。かつての絶対王者キリンは「一番搾り」を世に送り出した。「間違いなく赤字になる」。一番搾り麦汁のみを使用するコンセプトに生産部門は猛反発。だが、前田仁とそのチームは不屈の魂で突き進んだ。「淡麗」「氷結」でも鮮やかな成功を収めた前田。その人生は決して順風満帆なものではなかった。あなたの胸を熱くする本格企業ノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • 競合調査よりも「自分の商品で消費者がどうなってほしいか」をまず考えることが大切であり、それが結果的にヒット商品を作る第一歩でした。
    類似品をみるとそこから抜け出しずらくなってしまいます。

  • 「一番搾り」「淡麗」「氷結」ネーミング大事。

  • 日本のビール市場がいかにマーケティングと営業の力でできているのかを思い知る。
    ラガーvsスーパードライの、ともすればインチキともいえる戦い方、しかしそれで得た首位で市場が大逆転してしまう現実に、当時のマーケティングの面白さを感じる。
    ビールに関する往時の風習も楽しい。

    読むとビールが5割増で美味くなる一冊。

  • 普段、飲み物って気分に合わせて飲んでるけど、各企業こんな市場競争があってそれぞれの想いがあるなんて、当たり前だけど消費者側はあまり気にしないんだよな。
    それを踏まえて読んでみると、キリンの社員の努力と前田さんの人を育てるという姿勢がとても興味深かった。
    変化を嫌うのは人間の性なんだろう。
    そこを突破して、刷新していく意志と行動がマーケティングには大事ということ。学びが多かった。
    淡麗、一番搾り、氷結に全て関わってるって普通に凄い笑
    キリンの飲み物めちゃくちゃ飲んでるなあ。サラリーマンってやっぱりかっこいい。

  • キリンの歴史や社内の動向が生々しく書かれていてとても面白い。会社のガバナンスや人事など人ごとではないため、自身の環境にや働き方について考えさせられた。この本だけだと、前田さんがとにかく神がかっている。
    キリンラガービールを久しぶりに飲みたくなった。

  • 現状に満足しないこと。
    考え続けること、
    人、組織を思う気持ち。

  • ビール好きなら面白い
    マーケティングの基本「現場を見て未来を想像する」をできる人ってすごい。
    世から求められる製品作り、物を生み出す仕事はいいね。

  • 素晴らしいマーケターの話。成功はキリンという母体があったからこその部分もあっただろう。ただ、反面大企業の有象無象の中を自分を見失わず貫き通す気概は単純にすごい。いい仕事をすることのみを渇望し、手柄は部下にやってしまうのもかっこいい。ゴトジンと氷結の関係も知れたのが面白かった。

  • 常に消費者ニーズの変化を読み取るアンテナを張り続けること。
    現状に満足せず、異質、異能を積極的に取り入れていくこと。
    常識や慣例に囚われず、挑戦し続けること。

    企業やブランドが市場で生き残るために必要なことが凝縮されていて、非常にに面白かった。
    天才的なマーケターでありながら、部下を育てる能力にも長けていた前田仁さんの功績は決してタイトル負けしていない、素晴らしいものだった。


  • 知らなかったキリンの秘密
    ビールがもっと美味しく感じる

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著者プロフィール

1958年群馬県生まれ。明治大学経営学部卒。東京タイムス記者を経て、フリージャーナリスト。著書には『究極にうまいクラフトビールをつくる』(新潮社)、『ビール15年戦争』『ビール最終戦争』『サントリー対キリン』『人事と出世の方程式』(日本経済新聞出版)『国産エコ技術の突破力!』(技術評論社)『敗れざるサラリーマンたち』(講談社)『一身上の都合』(SBクリエイティブ)『現場力』(PHP研究所)など多数。

「2023年 『日本のビールは世界一うまい!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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