檜垣澤家の炎上 (新潮文庫)

  • 新潮社 (2024年7月29日発売)
4.01
  • (103)
  • (112)
  • (73)
  • (9)
  • (3)
本棚登録 : 1691
感想 : 122
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

本 ・本 (800ページ) / ISBN・EAN: 9784101054513

作品紹介・あらすじ

横濱で知らぬ者なき富豪一族、檜垣澤家。当主の妾だった母を亡くし、高木かな子はこの家に引き取られる。商売の舵取りをする大奥様。互いに美を競い合う三姉妹。檜垣澤は女系が治めていた。そしてある夜、婿養子が不審な死を遂げる。政略結婚、軍との交渉、昏い秘密。陰謀渦巻く館でその才を開花させたかな子が辿り着いた真実とは──。小説の醍醐味、その全てが注ぎこまれた、傑作長篇ミステリ。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ブク友の皆さま新年あけましておめでとうございます。
    今年もどうぞよろしくお願いいたします。

    この作品も昨年の話題書でした。
    読売新聞の書評欄でみつけて読んでみたいと思いました。


    時は大正時代。
    横濱にある貿易商の檜垣澤商店は、当主たる婿の檜垣澤要吉ではなく大奥様たるスエによって大会社にまで育てあげられた会社でした。
    そしてスエの子どもは長女の花と次女の初。跡継ぎのの花も婿養子の辰市を得て、その子供も郁乃、珠代、雪江の三姉妹。
    そして主人公は要吉が外に作った子どもの高木かな子です。
    かな子は母のひさの死後スエによって檜垣澤家に引き取られますが、かな子は利発で子どもの頃からとある野望を抱いています。
    かな子がどんな風に、家というひとつの社会に立ち向かい成功をつかむことができるのかという物語です。


    790ページありました。
    最近読んだ本では一番長編でした。
    年をまたいで読みました。

    帯に
    『細雪』×『華麗なる一族』×殺人事件
    富と権力の館に拾われた娘が抱いた野望とはー
    とあります。

    私は読む前に期待値が上がり過ぎていたため、かな子の生き方はそこまで凄いとは思わなかったです。
    でも、殺人事件の犯人は誰かという謎や、一族の出生の秘密や脇のキャラクターの面白さはありました。

    • まことさん
      5552さん、あけましておめでとうございます♪

      今年もどうぞよろしくお願いいたします。
      今年はミステリーを読まれるのですね!
      今日の、55...
      5552さん、あけましておめでとうございます♪

      今年もどうぞよろしくお願いいたします。
      今年はミステリーを読まれるのですね!
      今日の、5552さんのレビューにも書かれていましたね。
      私も年末にミステリーをまとめ買いしましたが、読めるかどうか。
      やっぱり目を使うと、頭痛がします。
      この本は、読売新聞の書評欄にも載っていたし、私の敬愛する、文芸評論家の池上冬樹先生も、Xで絶賛していました。
      5552さんの、ミステリーレビューも、楽しみにしています♪
      2025/01/04
    • かなさん
      まことさん、遅くなりましたが
      あけましておめでとうございます。
      今年もどうぞよろしくお願いします。
      790ページとは!!長いですねぇ…...
      まことさん、遅くなりましたが
      あけましておめでとうございます。
      今年もどうぞよろしくお願いします。
      790ページとは!!長いですねぇ…(゚д゚)!
      今年も、まことさんのレビュー読むのを楽しみにしています。
      2025/01/06
    • まことさん
      かなさん、あけましておめでとうございます。
      今年もどうぞよろしくお願いいたします。
      年末年始は皆さん帰省されてお忙しくしていらしたのでし...
      かなさん、あけましておめでとうございます。
      今年もどうぞよろしくお願いいたします。
      年末年始は皆さん帰省されてお忙しくしていらしたのでしょうか。
      私も、今年もかなさんのレビューを読むのを楽しみにしています。
      2025/01/06
  • 鬼★5 富豪一族に入り込む妾の娘、陰謀渦巻く女性の世界で力強く生きぬく姿に痺れる #檜垣澤家の炎上

    ■あらすじ
    大正時代、横濱にある檜垣澤家は有名な富豪一家であった。当主要吉の妾の子であったかな子は、母を亡くすとともに檜垣澤家に引き取られることになった。さらに要吉も病気で亡くすと、家の中で居場所がなくなってしまう。

    ある日、檜垣澤家で小火騒ぎが起き、さらに婿養子である辰市が死体となって発見される。失火を発見して火事を防いだかな子は、要吉の妻スヱから恩人とされ、檜垣澤家に分け入るようになっていくのだが…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    鬼★5 もうね、これ文学賞とらないとウソでしょ。

    こういう本を読めるってのは本当に幸せで、くすんだ日常を鮮やかにしてくれます。綿密濃厚なフランス料理のフルコースみたいな作品なので、しっかり時間をとって味わってください。

    本作は富豪女系家族の物語。妾の子である主人公かな子が、陰謀渦巻く女性中心の世界で生き抜いていく。当主の妻スヱが檜垣澤家のすべてを決めており、その長女である花、次女の初。さらに花の三姉妹である郁乃、珠代、雪江がおり、彼女たちに上手に可愛がられなくてはならない。

    一次大戦後の大正という時代、立場が全くない妾の娘が、富豪一族という環境の中でどうやって生き残っていくのか。ここが本作のメインの読みどころです。

    富豪同志のパーティ、政略結婚、軍部との関わり、そして檜垣澤家の秘密… まだ成長期である幼い少女が、隠された様々な謀略をいかにかいくぐっていくのか。これがヒリヒリするんですよ。

    花や初、三姉妹を懐柔しつつ、聞き耳をたて深い読みをするかな子。常に知略優れた行動をしていくんですが、いつも先を読んでる大奥様のスヱ…。行動やセリフひとつひとつに強い意志と戦術が含まれているさまは、まるで白い巨塔をみているかのよう。

    登場人物は可憐な女性たちばかりなのに、そこには母親のような温もりや甘さは一切ない。生存本能だけが力強く描かれていくんです。かな子がいかに成長していくのか、そして本懐を遂げることができるのか。こんなにも力が入る物語は久しぶりかも。

    このハードな環境に生きるかな子ですが、唯一の救いの親友である東泉院暁子という存在。ただ彼女もかな子と同じような境遇で、時代と一族の都合に巻き込まれていくんです。二人の自己利益ではない、人のための意思疎通をみていると、やっと心が落ち着ける。彼女がいて本当に良かった、二人の結束にマジで泣きそうになったよ…

    さらに物語を動かす西原という存在も面白い。もともと檜垣澤家の書生であったが、その後軍人となる人物。檜垣澤家のキーマンではありつつも、かな子とも交流していく。ひょっとして恋仲に発展するのかしらという展開も気になっちゃいましたね。

    さてミステリーの軸となるのは、婿養子である辰市の死です。しっかり不審な点も伏線も物語に組み込まれているし、なるほど… しかし背景も含めて真相が怖すぎ。そして突然やってくる圧巻のラスト。もう何も言えないし、何も言えなくなる… とにかく読んで感じてほしい。

    なお本作は文庫オリジナルの書下ろしなんですよね。こんなにも完成度が高く、スケールが大きい作品であれば、むしろ高いお金だしてでも単行本で買います、ハードカバーで出して。まぁお安く手に入れられるので、読者としてはありがたいんですけど。

    実はこの本、手に入れるのに苦労したんですよ。評判を知った時にはどの書店にも売っておらず、ネットでも完売、古本もありませんでした。ただ今は重版されてると思うので、簡単に購入できると思いますよ。控え目にいって今年読むべき一冊であるのは間違いない、はっきり超オススメと言わせていただける作品でした。

    ■ぜっさん推しポイント
    多くの経営者を見てきた人に、どんな人が成功者になるのかを聞いたことがあります。死に物狂いであること、人を動かす能力に優れていること、そして最も重要なのは運だそうです。

    本作を読み終わったとき、かな子のこれからを幸せを願わずにはいられませんでしたね… いやきっと彼女なら生き抜いていけるだろう。しがない下働きでしかない私ですが、彼女にめいっぱいの勇気をもらったのです。

    • Super8さん
      autumn522akiさん
      はじめまして。
      鬼★5!!!
      激しく同感です。
      これからもよろしくお願いいたします
      autumn522akiさん
      はじめまして。
      鬼★5!!!
      激しく同感です。
      これからもよろしくお願いいたします
      2025/02/07
    • しずくさん
      風邪を押して頭痛を抱えながら昨日読み終えました。
      レビューは今しばらくかかりそうですが、主人公のかな子が今まで出会ったキャラクターと異なる...
      風邪を押して頭痛を抱えながら昨日読み終えました。
      レビューは今しばらくかかりそうですが、主人公のかな子が今まで出会ったキャラクターと異なる独特さで惹かれました。
      2025/02/07
    • autumn522akiさん
      >Super8さん
      こんちはです! コメントありがとうございます。
      そうでしょそうでしょ、圧倒的に鬼★5ですよ。
      今後ともどうぞよろし...
      >Super8さん
      こんちはです! コメントありがとうございます。
      そうでしょそうでしょ、圧倒的に鬼★5ですよ。
      今後ともどうぞよろしくお願いします。

      >しずくさん
      ありゃま、無理なさらず。体調回復につとめてくださいね。
      主人公のかな子は生きぬく力があるんすよ、甘えが一切ない。
      いつもさぼっている自分をかえりみて、反省しちゃうんすよね~
      2025/02/08
  •  皆さんが沢山この作品を読まれていること、この表紙がめっちゃ好みだったことから、私も読みたいなぁ~と思っていたところ、タイミングよく図書館からお借りすることができました♪

     時代は明治から大正の時代、物語の舞台は横濱、檜垣澤家は「檜垣澤商店」を経営する横濱で知らぬ者なき富豪一家…。当主の要吉の妾の子であったかな子は、母を亡くし檜垣澤家を頼ることに…。檜垣澤家では、要吉の妻で大奥様のスヱが、一家及び「檜垣澤商店」の実権を掌握していた。かな子の行く末はいかに…。

     とにかく、長いっ!800ページ弱…!!あまりの内容の濃さに、序盤はいつものように一気に読み進めることができませんでした。お昼休みにちょこちょこ読もう作戦を敢行してましたが、これが不思議で段々と面白くなって、中盤からエンディングまでは一気に読めました。かな子やスヱをはじめとする登場人物が、いきいきとそして、特にかな子とスヱのしたたかさは、読んでいてたまらないものがありました。そして、この時代ですよ…明治維新から第一次世界大戦の頃、家のためのと名家との縁談を決められ有無を言わさず嫁がされる時代なのに、決して卑屈になっていないんですよね!!そしてスペイン風邪の流行…なんだか、コロナ禍を彷彿させます。

     読了後の満足感、半端ないです!!永嶋恵美さん続編を執筆中とか??楽しみだな…今後のかな子が、どんな風に生きていくのか…早く続編が読みたいです。

    • かなさん
      どんぐりさん、おはようございます。
      とてつもなく長いお話でしたが、
      最後には気にならないくらい没頭できました!
      読むペース…レビューあ...
      どんぐりさん、おはようございます。
      とてつもなく長いお話でしたが、
      最後には気にならないくらい没頭できました!
      読むペース…レビューあげない日も前に読んだのを投稿してるので
      実はそんなに早くはないんですよ(^-^;
      2025/03/28
    • かなさん
      まきさん、おはようございます。
      長編好きのまきさんには、
      とってもおすすめです(*´▽`*)
      私も、まことさんのレビューもきっかけにな...
      まきさん、おはようございます。
      長編好きのまきさんには、
      とってもおすすめです(*´▽`*)
      私も、まことさんのレビューもきっかけになって
      読む気になりました!
      読みたい本は尽きないですね…お互いに(^-^;
      2025/03/28
    • かなさん
      1Q84O1さん、おはようございます。
      そう、今大正時代が熱いんですよ(^o^)/
      別の作品も読みたくなってます♪
      1Q84O1さん、おはようございます。
      そう、今大正時代が熱いんですよ(^o^)/
      別の作品も読みたくなってます♪
      2025/03/28
  • 明治、日露戦争開戦の年に誕生したかな子は、母を亡くし7歳で父のもとに引き取られた。
    横濱で知らぬ者なき富豪一族・檜垣澤要吉の妾であったのが、かな子の母であったのだ。
    だが、引き取られた時には父は病床に臥していて、看病ののちに亡くなる。
    檜垣澤家を仕切っているのは「大奥様」と呼ばれるスエであり、次に「奥様」である花。花には三人の娘がいた。
    花には婿養子である辰市がいたが、蔵が炎上したときに遺体となって発見された。
    女系家族のなか、かな子は引き取られた頃から一族や使用人たちの性格を密かに観察し、役立つことは必ず記憶し、自分の居場所を拡大するための足場を目ざとく見い出してゆく。

    老獪なスエに引けを取らぬ勢いで、成長していくかな子を見るのはなかな爽快でもあった。
    この時代ならではの社会情勢や洋装と和装を楽しむ様子なども知ることもでき、個性豊かな三姉妹の生活も彩りがあり楽しめた。
    時代と相まったミステリーだった。





  •  以前から評判となっていた作品で、ようやく入手し読了した。千街晶之氏の「あとがき」によると、<一族もの>という小説の系譜があるという。代表作として山崎豊子「華麗なる一族」を挙げており、さらに本書への影響として谷崎潤一郎「細雪」を挙げている。あと横溝正史「犬神家の一族」も。

     横浜の富豪の一族である檜垣澤家は、創業者要吉の妻スヱの手腕もあって繁栄していた。要吉が脳卒中で寝たきりとなり、子や孫が女性にばかりというもあり、一族は完全に女系一族となって、完全にスヱの支配のもとにあった。

     主人公であるの高木かな子は、要吉の妾腹の娘であり、登場時はわずか七歳である。母を亡くし彼女は檜垣澤家に引き取られることになる。しかし待遇は使用人同然で、かな子に対しての一族の女性たち、あるいは使用人たちの思惑が交錯している状態である。そんな中で、かな子は各人の性格や人間関係を冷静な目で観察し、その後の十数年間にわたり、己の居場所を確保するべく行動する。

     800頁近い大作であるが一気に読ませる。富豪の一族の末席に加えられたかな子が、自らの立場を確保していく過程が上手く書かれている。またミステリの要素もあり、伏線がはられており、謎解きも面白い。
      
     かな子のその後の人生が気になる。続編を希望する。

  • 面白かった。檜垣澤家当主の妾の子であるかな子が見た一族の運命。女系家族の日常は解説にもあるようにまるで『細雪』のよう。賢いかな子の成長や駆け引きを見守りつつ、不審死や家族の秘密を探るミステリーと相まって読み応えあった。

    • しずくさん
      「ご縁が無かった」発想は前向きで素敵ですね!
      ご縁があったらまたどこかで会えるはずですもの。
      「ご縁が無かった」発想は前向きで素敵ですね!
      ご縁があったらまたどこかで会えるはずですもの。
      2025/01/19
    • しずくさん
      やっとご縁を引き寄せて読み終えました(笑)
      風邪をひいてしまい、それでも読みたい気持ちを押えられずに頭痛を抱えながら~。レビューはもう少し...
      やっとご縁を引き寄せて読み終えました(笑)
      風邪をひいてしまい、それでも読みたい気持ちを押えられずに頭痛を抱えながら~。レビューはもう少し先になりそうです。いやぁ”かな子”って独特ですね。
      2025/02/06
    • 111108さん
      しずくさん、体調いかがですか?この本、風邪で頭痛にも関わらず読んでしまったというのうなづけます。先が気になりますよね。
      〝かな子〟は幼い頃か...
      しずくさん、体調いかがですか?この本、風邪で頭痛にも関わらず読んでしまったというのうなづけます。先が気になりますよね。
      〝かな子〟は幼い頃から人の本意を推測ったりする賢さがある不思議な魅力を持つ主人公でしたね。私は一生かかってもこうはなれないなぁと思いました。しずくさんのレビュー楽しみにしてます♪
      2025/02/06
  • 読書備忘録921号。
    ★★★☆。

    長い!長すぎる!
    800P弱。
    それだけで★マイナス1.5。

    所謂一族モノと言って良いのか?
    騙し騙され、恨み恨まれ、それでもてっぺんを取った者が勝つ!
    男が主人公であれば企業モノ?任侠モノ?
    女が主人公なら、それは一族モノとなるのか!

    巻末に千街晶之さんが完璧な解説を記して下さっている。
    素晴らしい解説です。

    千街晶之さんは、この小説を一言で表すために京極さんの小説「絡新婦の理」を引き合いに出している。
    「どこにも居場所がない、だから己の場所を獲得しようと、そう思ったのです」
    「どうせ獲るなら一番善い場所を」
    「人ならば誰でもそう思う、当たり前ですわ」
    まさにこれ!

    本作品で居場所のない女は高木かな子。
    自分の居場所を作るために知略の限りを尽くす。
    その居場所とは?横浜の名門商家、檜垣澤家のてっぺんである!

    檜垣澤家の当主、要吉の妾の子ととして生まれたかな子。
    母の死と共に、かな子は檜垣澤家に引き取られる。
    そこは病床に臥す要吉に代わり正妻スヱが檜垣澤商店と檜垣澤一族を支配する世界であった!
    スヱの長女花。婿養子として辰一を迎え、3人の娘、郁乃、珠代、雪江がいる。
    次女の初は、医者の山名に嫁ぐが、山名医院は檜垣澤家のすぐ傍にあり、スヱの支配下。
    さらに郁乃は婿養子を迎えている。
    まさに女が支配する女系一族!

    さて、かな子。
    妾の子として、ただ息をして生きるなんて以ての外!てっぺんに上り詰めてやる!
    亡き母の教え「人には三つの色がある。顔色、声色、腹の色。どの色を見るかで、その人の見え方は変わってくる。」と。
    戦略はこんな感じか。
    雌伏編:かな子に意地悪をする女中を排除。檜垣澤家の女たちの腹の色を徹底的に探る。女学校へ通わせてもらい学力を身に着けていく。
    反撃編:檜垣澤家の女たちの弱点を補う形で自分は役に立つというアピール。嫁いで家を去る珠代、雪江に代わり、花の養子となり、檜垣澤かな子となる!
    支配編:スヱと花をどう排除するのか?そんな簡単に支配できる訳ない!まさか天変地異を味方につけるとはっ!

    この程度のストーリーなら精々400Pくらいあれば終わりそうなもの。
    倍の800Pを使って、サイドストーリー的肉付けが半端ない。
    確かにそれらが面白いのは確か!
    最後の最後にキーマンが出て来たしね!

    まさに炎上したね。

    なんか知らんけど続編があるとかないとか。出るとか出ないとか。
    今度は1000Pか?
    読むのか?おいおい!読むのか?

    それと全く別件の雑話題。
    本棚の並べ替えはプレミアムプランを契約しないと出来ない!えええって思ったけどしゃあない。
    ビリー・サマーズだけは並べ替えたかったので1週間の無料体験を実行!並べ替え完了!
    無料体験をキャンセル!完了!
    これからは上下巻とかで並べて1枚の表紙になるような作品は、下巻を先に登録することで対応!

    • shintak5555さん
      土瓶サマ
      ユキさまがレビュー書いたら800スクロールになりそうで怖い。可能性がないとは言い切れない!
      土瓶サマ
      ユキさまがレビュー書いたら800スクロールになりそうで怖い。可能性がないとは言い切れない!
      2025/06/03
    • shintak5555さん
      カナさま。確か前半もたついたけど、一気読みって仰ってましたよね!500Pくらいは一気読みということですか!((((;゜Д゜))))ガクガ...
      カナさま。確か前半もたついたけど、一気読みって仰ってましたよね!500Pくらいは一気読みということですか!((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル
      2025/06/03
    • shintak5555さん
      おびさま
      1週間無料お試し!ってあったのでやってみました!
      で並び替えて、即プレミアムはキャンセル!(๑❛ꆚ❛๑)
      おびさま
      1週間無料お試し!ってあったのでやってみました!
      で並び替えて、即プレミアムはキャンセル!(๑❛ꆚ❛๑)
      2025/06/03
  • 昨年12月に読んだ複数の雑誌で見掛けて気になり、読みたかった作品。
    昨年のうちに買おうと思ったけれど、在庫が書店にもなく、ネットにもなく、予約すらできず、買えたとしても定価以上の値段…。
    メ〇カリではなんと、定価の倍以上の値段で販売されていてびっくり(⊙⊙)!!
    なので、買うことをすっかり諦めていたのだけれど、重版されたタイミングで手にすることができた。

    横濱で知らぬ者なき富豪一族、檜垣澤家。当主の妾であった母を亡くしたかな子は、この家に引き取られる。ある夜、婿養子である辰市が不審な死を遂げる。やがて、かな子が辿り着いた真実とはー…?

    主人公であるかな子。
    幼いながらに母の教えに従い、心を許せる相手がいない檜垣澤家の中でうまく立ち回る。
    優れた観察眼を持ち、相手に合わせて臨機応変に接し方を変え、子どもらしさを見せるのは檜垣澤家の三姉妹を喜ばせるための演技をする時だけ。
    女中たちからの嫌がらせにも屈しない。
    まだ10歳に満たない子どもなのに、達観しすぎていて、そうしなければ生きていけない境遇を思い、読んでいて切なくなった。

    かな子の前に立ちはだかる壁、大奥様がまたすごい。
    檜垣澤家の中で起こること全てが、大奥様の思惑通りに動いている。

    また、同じ妾腹であっても性差があることに驚いた。
    男に産まれていたら手に入れられたであろうものが、かな子には手に入らない。
    女であることをいいことに、いいように使われ、遠ざけられてしまう。
    年齢を重ね、「努力は惜しまない。自らの手で掴み取りたい。」と逆境に立ち向かっていくかな子を心から応援したくなった。

    本書は明治から大正時代の物語で、歴史的背景も語られており、歴史に明るくない私はすごく勉強になった。
    スペイン風邪の描写はコロナに似ているように感じた。

    物語の根底に大きな謎が横たわっているが、ちょっとした謎も織り込まれていて、ボリュームがあっても飽きることなく楽しめた。
    読みやすいが故に、サラっと読んでしまいがちで、謎が明らかになる場面では「あっ、あれが伏線だったのか…!」と毎回驚かされた。

    それまでのかな子を見守ってきたからこそ、ラストシーンは胸にグッときた。
    彼女たちの未来が明るくありますように。

    ✎︎____________

    人には三つの色がある。顔色、声色、腹の色。どの色を見るかで、その人の見え方は変わってくる。(p.22)

    思い込みは目を曇らせる。(p.197)

    頭の中に入っているものだけは、決して他人に奪われたりしない。(p.398)

    言葉を教える、言葉を習うという行為は、互いの間にあった壁を協力し合って壊すことだ。(p.450)

    たとえ思いやりからであっても、本当のことを教えてもらえないのは辛いものよ(p.498)

    何を食べるかではなく、誰と食べるかが重要だ(p.583)

    嘘をつく直前、嘘をついている最中、何か不自然な言葉があれば、それは概ね真実であると考えて良い(pp.609~610)

    動かされる者たち、使われる者たちよりも、先の先まで考え、見通しを立てる。そうやって初めて人は動く。(p.764)

    • Super8さん
      mariさん
      はじめまして。
      フォローありがとうございます。
      読んでる本が重なっているものが多かったのでお声掛けさせていただきました。
      この...
      mariさん
      はじめまして。
      フォローありがとうございます。
      読んでる本が重なっているものが多かったのでお声掛けさせていただきました。
      この『檜垣澤家の炎上』最高ですよね!?
      続編があるようですので楽しみです。

      最近読んだ中では、『カフネ』『夜更けより静かな場所』が突出して良かったです。
      特に『夜更け、、、』は本好きにはたまらない内容です。

      読む本に迷ったら是非❢

      これらもどうぞよろしくお願いいたします
      2025/02/28
    • mariさん
      Super8さん
      初めまして!
      こちらこそフォローとコメントまでしてくださり、ありがとうございます( .ˬ.)"嬉しいです!

      こちら、最高...
      Super8さん
      初めまして!
      こちらこそフォローとコメントまでしてくださり、ありがとうございます( .ˬ.)"嬉しいです!

      こちら、最高でしたよね( *˙˙)b
      読み始める前は分厚さに怯みましたけど、読み始めると止まらなくなり、特に後半は怒涛の勢いでページを捲っておりました。
      え!続編出る予定なんですかー!
      それは嬉しい!情報ありがとうございます!
      楽しみですねー( *˙˙*)

      本のおすすめもありがとうございます( .ˬ.)"
      「カフネ」は本屋大賞に選ばれたらきっと読むと思うので(笑)、「夜更けより静かな場所」をそのうち手に取ってみようかなと思います。
      読了している作品が似ているとのことなので、きっと私も好きな予感がします。

      こちらこそ、よろしくお願いします♪
      2025/02/28
  • 時代は明治から大正。富豪一族当主の妾の子「かな子」が母を亡くし本家に引き取られたのはわずか7歳。己の才覚だけで権利を、そして未来をつかみ取ろうとする…。それだけで十分面白いのに、謎解きまで盛り込まれています。
    読みやすいのに、しっかりした文体と内容で重厚さを感じる圧巻の1冊です‼️
    ページ毎に気になる表現や展開があり、分厚いのに冗長さがまるでありません。
    巻末の参考文献も気になります‼️

  • 毎日少しずつ少しずつ読んだ!
    大きな変化があるわけではなく、これはこれで楽しいなーなんて思って読んでいたら、最後にこれ?!てビックリ。
    えー、こんなに急な展開なのー?

    どうやってスエに勝っていくのかと思っていたのに!
    しかし賢くて驚く。
    そして横浜が舞台で嬉しい。

全122件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

永嶋恵美一九六四年、福岡県生まれ。二〇〇〇年『せん-さく』でデビュー。一六年「ババ抜き」で第六十九回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。主な著書に『転落』『明日の話はしない』『ベストフレンズ』『視線』『一週間のしごと』、「泥棒猫ヒナコの事件簿」シリーズなど。

「2022年 『ここだけのお金の使いかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

永嶋恵美の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×