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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784101056418
作品紹介・あらすじ
思い出の場所やいつか行ってみたかったところ、そして記憶の中を旅してみると、思いがけず心を大きく動かされることを知る。ぼったくられたバリ島。父が生まれ育った丹波篠山。思っていたのと違ったYRP野比。幼馴染との経堂での奇妙な再会。出不精な著者が見つけた、懐かしさと新鮮さが入り混じる風景の数々は、なぜだか私たちを切なくさせる。翻訳の名手が贈る少し不思議なエッセイ集。
感想・レビュー・書評
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岸本さんの素晴らしい文章でつづられる、ちょっとノスタルジックで、ちょっと不思議なエッセイ集。
私は、思い出や思い入れのある場所を訪ねるのはちょっと苦手。そこにまつわるいいことと一緒に、イヤなことも掘り起こされてしまいそうだから。でも、この本を読んで、私も行ってみようかなと少し思えた。岸本さんのように、変な妄想したり、面白く振り返ったり。できるといいな、私にも。 -
「わからない」に次いで読んだ。日記も書評も詰め込まれた「わからない」と比べると、1つ1つの完成度が高いエッセイ集になっている。これは翻訳家ではなく書き手としての岸本さんにファンがついてもおかしくない、納得。笑える面白さや妄想はやや控え目でノスタルジックなタッチ。死ぬまでに絶対行きたかったこの海にとうとう行った、という話は出てこないユーモアは岸本さんらしい。
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2025/12/24 先日誤操作でブクログの本棚から消去してしまったのでこの機会にと思って読み返しましたが、やはりあまり楽しくは読めなかったなー。エッセイを読む楽しみは自分にはない視点や感情の発見だと思っているのですが、それがなかった。
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思い出とか体験て、自分にとっては情緒的で特別なことだけど、他人にとってはなんでないことだな、と思った。
友達のインスタ見る感覚とほぼ一緒だった。
エッセイを読む上で自分の価値観と、著者の価値観が近いかは、すごく大切なことだと思った。
私には全く響かなかったけど、きっと感動する人もいるんだろう。 -
ほかの岸本さんのエッセイが陽だとすると、本書は陰のニオイがする。
明るく楽しそうな話でも怖れや疲れが見え隠れして油断できない。 -
他の岸本さんのエッセイのように、空想やあるあるにないなか繋がらずにそれぞれの場所と、それにまつわる記憶を丁寧に取り上げているという印象だった。
子供の頃の朧げな記憶はどこかホラーであり、若いころの記憶は別人のように輝いてみえるものかもしれない。 -
とんでもなく奇怪な場所や危険な場所について書かれている訳でもないのに、ずっと得体の知れない不安を感じながら読んでいた。
その場所に今も纏わりついているであろう、著者の過ぎ去った思い出とか、過去の著者の思念だとか、亡くなった人の影だとか、そういうものが免れられないやるせなさとなってじわじわ私の周りを湿らせていくようだった。
作中で引用されていた、色川武大が富士山のことを指して書いた「あれはもうあの辺の才能を無駄に吸いとっているのであり、放置しておけば、界隈からすぐれたものが生まれる余地はない。即刻、切り崩しかき均してしまうのがよろしい」の文が無茶苦茶過ぎてとても好き。 -
『近隣』が自分も抱く感覚でよかった
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岸本さんのエッセイは面白い。決して裏切らない感があって、愛読してます。
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翻訳家のエッセイ集。これまでに読んだ爆笑系のものをイメージしていたら、まったく違う世界。これ本当にエッセイなのか?脳をグラグラゆすられてる感じ。
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なんだろうか、読みながら自分のあの場所を想像していい意味で内容が入ってこなかったかも。でも読後感は気持ちいい。
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一度も行ったことがない場所ばかりなのに、頭の中でその場所が作られ、著者とともに旅をしたような没入感があった。
過去と今を行き来する記憶に、全て現実で起こったことが書かれているはずなのに夢見心地にさせられる。
東京育ちの感性にどこか違和感を持つことが多いが、この本では全くなく親近感があった。 -
岸本さんのエッセイ、とてつもなく良い。インドア妄想作品を書いている氏が、現実の行きたい場所、行ったことのある場所を綴るとこんな作品になるのか。現実もどこか曖昧で、過去は容易に姿を消す。そのかけらを拾い集める散歩が、現実と幻想との狭間の世界を歩んでいるようだ
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"風が気持ちいい。このとろんとした川の空気の成分は何だろう。このまま海までボートで下っていってしまいたかった。枝豆、できたわよう。
白サギがたおたおと飛んできて川の中ほどに立った。" -
死ぬまでに行きたい海は出てこない。この本が単行本化したときに、Twitterで「貴方の死ぬまでに行きたい場所」の募集をしていたような記憶がある。ハッシュタグで追うと、そこには全て同じ作者なのではと思わせるようなよい文が並んでいて、自分なら、と考えたような記憶がある。
あえてそれを検索して確かめないことにした。もしまたこの感想を読み返すことがあったら、その時に検索しよう。 -
懇切丁寧な翻訳をするらしいと音に聞く岸本さんのエッセイを初めて読んだ。
エッセイによっては自分に合わなかったな〜というものがあるので少々怖いところがあったが、筆致が軽快で面白くて岸本さんのファンになってしまいました。 -
岸本さんと一緒に小さな旅をする。彼女を追いかけて知らない土地と記憶を少しだけ、私は知る。
岸本さんは「町の澱」を嗅ぎ取ってなぜかそこを目指して進む。私にはその道は怖すぎる。化け物が出るわけではないのに、ひやっとした感触をひとつの旅の中で味わう。
本当と妄想が入り交じる。それって誰もが持っている心の裏側。探りあて、自分の過去に投影する技。土地が持つ記憶の地層を明らかにするさま。
こんなエッセイを書けたら大満足で死ねるな、と思った。 -
著者のエッセイが面白いと聞いて、手に取ってみた。母から それ読んだけど他の作品の方が面白かったな、と言われた先入観のまま読む。
いろんな土地のその人ならではの思い出や記憶が詳細に書いてあって楽しく読めた。
自分的にも気になっていた場所(YRP野比、海芝浦など)のことが載っていて嬉しかった。
思い入れのある土地や気になってた土地に自分も足を運ぼう、と思えるきっかけをくれる本だった。バリ島の話が気になった。いつか行ってみたい、バリ島………………
著者プロフィール
岸本佐知子の作品
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