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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784101057811
作品紹介・あらすじ
アイドルになりたくて仕方がなかったあたしとアイドルに憧れたことのない相方、元アイドルの母親のせいで注目される子供たち、親友の推しに顔を似せていく女子大生。アイドルは色んなものを覆い隠して、私たちに微笑みかけてくる。曖昧に乱暴に過ぎていく毎日に推しがいてくれてよかった。「女による女のためのR-18文学賞」読者賞受賞作を含む珠玉の短編集。『くたばれ地下アイドル』改題。
みんなの感想まとめ
アイドルをテーマにしたこの短編集は、アイドルとして生きる者たちの葛藤や、彼らを推す人々の視点を巧みに描写しています。多様なストーリーが刺激的で、特に推し活を通じて感じる喜びと葛藤が、読者の心に深く響き...
感想・レビュー・書評
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テーマがアイドルであまり知らない部分も多かったのですが、一つ一つのお話が刺激的でインパクトが強い印象でした。
アイドルとして生きる者たちの葛藤が多く描かれているが、逆にアイドルを推す人たちの目線も
描かれているので、読者の中には、感情移入されるのかと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
推し活民の端くれとして、巷間溢れるアイドルブームを論んじた記事や推し活の功罪を考察した文章などを読む機会が多い。
推し活は我に返ったら終わりだと思っているが、心の何処かでは常に我に返っている部分があって、己を冷静に俯瞰している。
上記のような記事を読む度に、その冷静な部分が反応し心の中で幅を利かせ始めて、推しのための財布の紐を締めにかかる。
このままでいいのか、アイドルに使うお金を別のことに使うべきではないのか、などなどが頭の中でグルグル回りだすのだ。
だが、推しと過ごす尊い時間を守ろうとする心が冷静になることを拒否しだんだん巻き返して、結局は推し活継続と相成る。
そんなことを繰り返している自分に嫌気がさしてしまうこともあるが、推しに何もかもを注ぎ込む時間を有意義と感じる以上、もはやこれは信仰や麻薬に近く抜け出せない。
普段から推し活の功罪にうだうだしているから「寄る辺なくはない私たちの日常にアイドルがあるということ」が大変刺さった。
あまりの高解像度に「もうやめてくれ!」となる瞬間が何度もあったが、最後には救われた気持ちになり、不思議な読後感だ。
締めの1文で心が軽くなった。うだうだ考えるのはやめよう。端から見れば何も解決していないように思えるかもしれないが、好きなものを好きな気持ちを止める必要はないのだと、エールを送られた気でいる。 -
★2.1
アイドルとは、一人では埋められない空洞に与えられた名前なのかもしれない。
本書は短編のかたちを借りて、その空洞を何度も覗き込む。たとえば、薄暗い押し入れの奥でひとり延々と自撮りを続けているような、孤独と没入のまなざし。
欲望や執着、愛情が注がれ、空洞を満たす器が、アイドルだ。
もっと笑ってほしい、もっと泣いてほしい。それは全て、自分の空洞を埋めるための願望にすぎない。
アイドルに自己を投影する少女。
アイドルの家族を背負い、自分を持て余す人。
アイドルを見つめることで、自分がどうしようもなく「空」だったと気づいてしまう女性。
そこに通底しているのは、誰かを強く想うほど自分自身の空虚や嫌悪と向き合わされるような、静かな激情だ。あまりに静かで、気づかないふりができてしまうほどに。
"ただのファンでも、ただの友達でもない、ただ「私が見ている」"という、どこまでも主観的で、偏って、濁った感情。その目線は鋭く、狂っていて、でもどこか、とても真っ当だった。
濁ったままの感情が透明に見えるとき、人はそれを「好き」と錯覚してしまうのかもしれない。
一見すると何も起きていないようでいて、気づけば行間に泥のような感情が詰まっている。あるいは、何も起きていないと見せかけ、すべてを起こしているのか。
すべてが逆説的に光り、読者を困惑させる余白の使い方は知的な美しさであり、ある種の暴力である。
アイドルだった君へ。
これは、私たち自身へ宛てた手紙なのだろう。 -
好きだったのは『犬は吠えるがアイドルは続く』と『寄る辺なくはない私たちの日常にアイドルがあるということ』の2作。
ちょっと哲学的な作品が好きなんだと思う。読書会に向いてるかも。
アイドルには特別興味はないけど、男と女だと全然違うのかなぁと考えたりした。
女は搾取されるっていつも思う作品が多くて、実話怪談ばっかり読んでいたけど。
アイドルのはなしはわかっている搾取のはなしではないか。
与える側と与えられることについてではないか。
とにかく年齢的なものや絶対的なアイドルとはなんぞや?みたいなことをずーっと考えてる。
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5つ全てが全く異なる愛の話だった。単なるアイドル小説ではなくて、それぞれの「愛してる」が聞こえてくるような読後感。好きな人には、ずっと幸せでいてほしいな。幸せの答えはわからないけど。
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『アイドルだった君へ』読了。
地下アイドルや現役アイドルとか親がアイドルだった子ども、アイドルファンのパンピーが主人公の短編集でした。
いやー、、、今は落ち着いてしまったけど、この私がアイドルにハマってしまった2年前を思い出してしまった。今もなんとなく好きではいるけど人によって推し方が違っていいよなあと思った。最後の短編が1番よかった。私もただ好きな顔を眺めているだけで元気になれた。グッズを大量購入することに疑問を抱いてしまうことに嫌悪感を感じる時期もあったなあと思う一方で、距離感を見誤らず好きになることって本当に難しいなって思う。重すぎる愛も時には毒になる。
多分、StrayKidsを好きにならなかったら私の日常は負の感情に支配されていたものになっていただろうなって思う。今まではアイドルのことをよく分からんと茶化していたけど、本当にStrayKidsに出会えてよかったなって今は思うよ。
2026.1.23(1回目) -
「蹴りたい背中」みたいな湿度をずっと感じながら読んだ。この湿度って、青春ってのを文章に落とし込むと発生するものなのかも。
どれも良かったが、2作目の「犬は吠えるが…」が好きで、刺さるのは5作目の「寄る辺なくはない…」だった。 -
刺さりそうであまり刺さらなかった。話はサクサク読める
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句読点が少なく、一文も長く読みにくい
オニバスム形式なのに、どの主人公も冷笑系ばかりでバリエーションがない -
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5つの短編集。推しを持つファン目線の最後の一編が秀逸。
彼ら彼女らの人生を消費し搾取し適度に自分の生活を彩っている我々。「誠実なファン」に正解はなく、アイドルと自分の距離感を試行錯誤するぐるぐる思考があまりに鮮やかで胸が痛い。 -
『犬は吠えるがアイドルは続く』『アイドルの子どもたち』がすごく良かった。
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「犬は吠えるがアイドルは続く」「君の好きな顔」が特に好きだった。
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短編で読みやすかった。「犬は吠えるがアイドルは続く」が一番好きだった。
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昔から何故かアイドルが怖くて不気味さを感じるので敢えて手に取った。色々な角度からアイドルを考えると少しだけ親しみが湧いたり、怖いと感じる私もまたアイドルを意識していると再確認。
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アイドルの子供たちが1番好みだった
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表紙に惹かれて手に取った1冊。
200ページちょっとでしたが、短編5話になっており、とにかく色んなアイドルに纏わるお話でした。
アイドル側であったり、推している側であったり…
どのお話も面白かったのですが、
犬は吠えるがアイドルは続く
アイドルの子どもたち
寄る辺なくはない私たちの日常にアイドルがあるということ
が面白かったです。
アイドルになった2人のそれぞれの視点で話が進んでいくのも、新鮮でした。
短いのに重みのある、それぞれの人生を見ていたような気持ちになりました。
最後の寄る辺なく~は、もう全オタクに見て欲しい。
違う話ではあるんですが、
アイドルは娯楽として即効性がある。
小説も映画も労働ですり減った頭には回りくどいんだよ。いい作品でも気が滅入ることも多いしさ。
アイドルは、血管に無理矢理ぶち込むみたいに効くから。
っていう文面同意の激しい頷きしてました。
最後の短編の最後の終わりもまたそれで面白かったです!
そういうところですよね。
見応えあって楽しかったです。
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辻村深月さんが帯を書いていたので気になったのと、タイトルにも惹かれたので読んでみました。
希と蘭ちゃんのお話はなんだかどこかの現役アイドルを物語っているような感じがして、なんだか感傷的な気分になりました。
すごく薄い本なのに読み応えがあって、そういう本は初めてだなと新たな読書体験でした。
アイドルを題材として様々な視点から作られた物語が新鮮でした。ですが、個人的に話自体は面白い!とはならなかったです。 -
憧れるもの、追うもの、逃げるもの、そばにいたはずのもの。アイドルという存在に何故人類は振り回され続けるのか。様々な角度で同じものを見つめる短編集。
率直な感想として、吸い込まれるくらい面白かった。読書集中力のない私がスラスラと読み進めるくらいには虜になった。どこからでも攻撃される現代社会に鋭く突きつける、曖昧で歪んだ愛の形。 -
短編5本、短編が故にちょっと展開を詰め込み過ぎに思えたものはあったものの、それぞれの登場人物「アイドル」像はどれも各人の内面の現れで面白く感じられた。
解説にもあったけれど、短編の順番が何となくその前の話を意識させられる感じで良かった。
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