晴れの日散歩 (新潮文庫)

  • 新潮社 (2024年12月24日発売)
3.70
  • (5)
  • (14)
  • (13)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 268
感想 : 10
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

本 ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784101058382

作品紹介・あらすじ

正解の味を知らずに食べるローカル料理に悩んだり、万能調味料の万能さに驚いたり、実は肉より魚卵が好きなことを打ち明けてみたり。年を重ねるごとに月日の流れは速くなり、明日には記憶の底に沈んでしまうような日々を積み上げながらも、私たちは毎日をちゃんと暮らしてきた。美味しいものや愛猫の写真と共に、些末な日々に対する著者の実感を書き留めた人気エッセイ集、待望の第四弾。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 角田光代さんのエッセイですね。
    角田光代さんのエッセイは二冊目です。
    『オレンジページ』という料理雑誌で連載されていたエッセイの四冊目です。
    『十四年前、この連載をはじめる当初、私は親近感のある人たちと、だらだらとお茶を飲みながら、明日には忘れてしまうどうでもいい話をしている、そんなエッセイを書いていこうと決めた。実際、本当に些末なことばかり書き続けてきた。』と、あとがきに綴られています。
     1話が三ページほどですが、ご自分のことを、あっけらかんとユーモア混じりで綴られているのが、とても親しみやすく面白く、共感をもって愉しく読めます。
     年齢を感じるところなども、ここまであからさまに語られて良いのかなと、少し気になりますが、そこは素朴な角田光代さんの実感が込められていて、角田光代さんの性格の善さを感じられます。
     着飾る文章ではなく、等身大の率直な言葉に好感が持てるエッセイでした(=^ェ^=)

  • 2024年12月26日購入。

  • とてもよかった。
    とくに、本棚整理の愉楽には共感!

  • コロッケを愛する人のエッセイになぜ共感してしまうのか。
    食べたときのホクホクホカホカ感が文章から滲み出てくるからだろうか。
    芋がふわっとしていて甘くなく、胡椒が効いたコロッケというものに惹かれる気持ちはとてもよくわかる。

    この本はおそらく旅行中にパラパラと読むような読み方が最適解な気がしたけれど、日常のお話でこんな着眼点があるんだとか、ただただ頭を空っぽにしたい時に読むだとかでも非常に良い。日常の中の小さな発見・驚きを見つける達人だなと思わされる。

    メモアプリに記載された謎のメモが、書かれた日時をもとに過去のカレンダーを調べて、どこでだれと会っていたかが分かると、色鮮やかに記憶が蘇るという経験をする人が他にもいたということがなんだか嬉しかった。○○(場所)で××さんたちと会ったというだけで、座った配置、テーブルの上の料理、匂い、話の内容などが蘇ってくる。

    著者の猫愛が強く、コラムごとのオチとして飼い猫写真が完璧にその役割を果たしているのもとても良い。

  • 大好きな作家の食べものエッセイ。でも、こんなに偏食のあった人とは知らなかった。

  • 角田さんのエッセイを何冊か読んだけど、いつも共感しながら楽しく読んでいる。まるで友達のおしゃべりを聞いてるかのように読書が進む。角田さんのエッセイ読みやすくて好き。

  • あとがきにも書いてあるように、
    「明日には忘れてしまいそうな些末なできごと」が
    たくさん並んでいる。
    ホームセンターに行ったことがない、siriに話しかけられない、
    なんだかちょっと浮世離れしてみえるカクタさんの日常。
    散歩シリーズ、ちょっと退屈になってきちゃったかも。。

  • 角田さんは好きです。でも、そこまではささらなかったかな。

  • 今年初は角田さん!
    楽しく読めました 旅先で美味しいもの食べたい気持ちわかりました。 ウロウロするばかりで決まらなくよく行くチェーン店で食べてしまったり 調べて行ったのに休みだったとか 悲しいですよね
    着る服の好みと年齢とのギャップも あるあるデス 面白かったです

全10件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年『幸福な遊戯』で「海燕新人文学賞」を受賞し、デビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で、「野間文芸新人賞」、2003年『空中庭園』で「婦人公論文芸賞」、05年『対岸の彼女』で「直木賞」、07年『八日目の蝉』で「中央公論文芸賞」、11年『ツリーハウス』で「伊藤整文学賞」、12年『かなたの子』で「泉鏡花文学賞」、『紙の月』で「柴田錬三郎賞」、14年『私のなかの彼女』で「河合隼雄物語賞」、21年『源氏物語』の完全新訳で「読売文学賞」を受賞する。他の著書に、『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『月夜の散歩』等がある。

角田光代の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×