放浪記 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 690
レビュー : 78
  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101061016

感想・レビュー・書評

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  • 「下駄で歩いた巴里」を読んだとき、林芙美子って貧乏の印象しかなかったけど流行作家になって旅行してるじゃん、と思ったんだけど、これを読んだら、ああやっぱりすごく貧乏ですごく苦労したんだね、と申しわけない気分になった。こんなふうにずっと食べるにもことかくほど貧乏で孤独でみじめな気持ちだったのかなと思うと胸が痛むくらい。

    何月×日、って日記風になっているけれども、年度はわからないし、とびとびで何年もあいだがあいているようだったりするし、一部~三部とあっても時代順なわけではないし、いったいどういう状況なの?と思うこともあった。作家になったいきさつなどもまったくわからない。
    で、巻末の解説を読んだり、ネットで調べたりして状況を推測したりしてるうち、林芙美子、したたかとか意地悪とかやけに評判悪いなと思ったんだけど、放浪記を読んでいるぶんにはそういうイメージはなく、もちろんたくましくはあるけれど、寂しがりやで繊細で優しいという印象をもった。文章やたくさんの詩も抒情的な感じ。どうしても森光子の舞台みたいな、でんぐり返ししているようなイメージはわかないんだけどなあ……。

    この時代、やっぱり女が職を得るのは難しかったんだろうか。カフェの女給とか女中とかしかなかったのかな。ときどき事務員とかまともそうな職についていることもあるんだけど、続かなかったらしい。地味で単調な仕事はいやになってしまうんだろうか。もし林芙美子に書く才能がなくて、これほどの気力体力、情熱もなかったら、平凡な仕事についてここまで苦労はしなかったのかもしれないなーとか思った。
    なんだかもっと林芙美子を知りたくなった。

    • 猫丸(nyancomaru)さん

      「群ようこさんが林芙美子について書いた」
      現在品切れ中みたいで残念。
      何故か群ようこは信頼出来ると思っている(著作はそれほど読んでませんが...

      「群ようこさんが林芙美子について書いた」
      現在品切れ中みたいで残念。
      何故か群ようこは信頼出来ると思っている(著作はそれほど読んでませんが)。なので図書館で借りようかと、、、他に川本三郎「林芙美子の昭和」新書館、関川夏央「女流 林芙美子と有吉佐和子」集英社文庫。この二人も信頼度が高いので、「下駄巴里」の後で借りて読みます。
      2012/08/04
    • niwatokoさん
      「飢え」はしかたなくブック○フで買いました。川本氏と関川氏のものもよさそうですね、わたしも読みたいです。
      「飢え」はしかたなくブック○フで買いました。川本氏と関川氏のものもよさそうですね、わたしも読みたいです。
      2012/08/05
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「下駄巴里」と「放浪記」購入。。。
      「ブック○フで買いました。」
      最近使い過ぎてるので、考えないといけないかなぁ~古書店利用。。。
      「下駄巴里」と「放浪記」購入。。。
      「ブック○フで買いました。」
      最近使い過ぎてるので、考えないといけないかなぁ~古書店利用。。。
      2012/08/09
  • ずっと読みたいと思っていて、やっと読んだんだけど、
    読み初めて数ページで挫折。

    数年後デモなんとか読了。

    よくわからない。
    まず解説を読み「若い女性の日記」である認識を持つも、どーも、若い女性には思えない。
    それだけ苦労がにじみ出ているのか?

    なぜこの話が舞台で何十年も上映されるのか、この物語をどう描いているのか、非情に興味を持ったし、
    もっともっと林芙美子を知るために林芙美子の本を読みたいと思った。

  • 大正時代、極貧状態にあった女性の日記。金、飯、男、家族、周囲の人間の話と、詩が主。半ば呪いめいた愚痴と、その日に何かあったかを書き連ねた内容。3つの本をまとめた内容になっているが、そのうち1巻目にあたる部分の内容は中々悲惨である。セルロイド工場で人形に永遠と色付けを行っている辺りは特に印象に残った。あまりに生々しかったためか、戦時中発禁処分になった様子。それも仕方ないように思う。金品の貸し借りや人間関係などは随分現代と違うように感じるので、その辺りは興味深かった。しかし、こんな状態でもどうにか暮らしている作者の方のバイタルは現代人には無いものだと思った。

  • 戦前の貧困の中での生活を描く自伝的日記。時代のせいか読みにくい。貧しい暮らしを嘆く記述が延々続くので、途中で本を閉じた。

    今のような生活保護も無い時代の生きにくさは十分伝わった。貧困の中でも明るく前向きな様子が伺える。

  • 自身の日記を元にした私小説。放浪の中に生きる女性の姿。それも、かなり生身。逞しさの中で儚く、あざとさの中で純粋で、逃げたいと思いながらも立ち向かう。人間の様々な面を、洗いざらい目の前にさらしてくれる。こんな本は、ちょっとない。
    森光子の舞台で有名な本書。女性の立志伝という読前の印象は、いい意味で裏切られた。

  • 貧困、不運ななか、必死に、そして前を向いて生きる強かさ

  • 天才だなと思った文章。ストっと胸に刺さる言葉選び、文章の間。

  • 2018年12月15日に紹介されました!

  • よくわからない

  • 生々しい。少し前の日本はこんなにも貧しかったのだなと思うし、女性が生きることがこんなにも大変だったのだなと。あと、結婚観も今とけっこう違うよね。けっこう気楽に結婚してる。そもそも定義も違うよう。
    とにかく、何クソ精神が書かれてるので自分がきつい時に読むといい。何クソだって這い上がれる。

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著者プロフィール

1903-51。代表作に『放浪記』。

「2017年 『浮雲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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