- 本 ・本 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101063348
感想・レビュー・書評
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自伝的小説。16歳前後かな。三島から沼津の中学へ徒歩通学している。心情が手に取るようにわかりやすく、文章がとても読みやすい。道ですれ違う女子学生が直視できずうつむいてしまう様子やお金持ちのお宅にお呼ばれしたときに靴下を履いてなくて足が真っ黒だったり、気恥ずかしかったりほほえましかったりするエピソードがたくさん。
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大正時代の男子中高生面白い!
「しろばんば」に次ぐ、作者の自伝的小説です。旧制中学3年となった主人公の学校生活や友達との交流が、日々の小さな出来事を通して描かれています。友達との会話や行動が本当に面白くて、クスクス笑ってしまいます。朝寝坊だったり、物を無くしたり、服装がだらしなかったりと、読みながら「ちょっとアンタ何やってるの!」とお小言したくなるような場面もあり微笑ましいです。
「しろばんば」でも思いましたが、人間は今も昔も変わらないですね。 -
自伝的三部作のひとつ。
洪作の中学生時代。
洪作の、のんびりとしたところに和みました。 -
昭和39年に書かれた小説です、私が生まれる前ですが、古さは感じられません
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主人公が年齢の割に世間知らずでバカ。毎日バカなことばかりしているので、安心して読める癒し系の作品に仕上がっている。
ハードボイルド文体に近いくらい内面描写に深く立ち入らず、深刻な出来事も起きず、昔のバカなガキの日常系という感じ。すぐ喧嘩して、異性への自意識に煩悶して、年上の女にいいように使われる。サライネス先生あたりが漫画家したらどうだろ。ケロロ軍曹の人でもいいかもしれない。 -
★3.5かな、でもおまけなし。あまりに半端な感じで終わってしまってるからなぁ。続きはあるんかな?
それはともかく要するに育ちが良いんでしょうな、洪作は(つまりは井上靖が、ということになるのかもしれませんけれども)。例えばフランス料理と寿司のくだりとか、こちらがイライラするくらいの天然ぶり。これくらい伸び伸びとしている方が良いんでしょうが、最早絶滅危惧種的な育てられ方なのかも知れず。 -
途中中だるみがあったが、後半思わず笑ってしまう箇所もあって面白かった。
著者プロフィール
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