北の海 上 (新潮文庫)

  • 新潮社 (2003年8月31日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784101063379

みんなの感想まとめ

自伝的三部作の最終章であるこの作品は、主人公・洪作の成長と周囲の人々との関係を繊細に描写しています。特に、苦労を重ねた老人の言葉「親の脛をかじれるうちは、かじったらいい」という考え方が印象的で、読者に...

感想・レビュー・書評

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  • 自伝的三部作の三作目。
    四高柔道部との出会い。

    三作目の中で一番最初に読み、一番好きになったのが、この『北の海』です。
    洪作の人柄に、ほっとします。

    苦労を重ねた老人の、「親の脛をかじれるうちは、かじったらいい」という考え方が、いいなぁと思いました。
    かじれる脛を持つのも人の運である、と。そしてそこから運を育てていけばいい、と。

    いつまでも親に助けてもらっている私は、この言葉と出会い、少しこころが軽くなりました。
    自分に回ってきている運を、大切に、活用していこうと思います。

  • 10代で挫折した小説に手をつけられてうれしい。学生同士の会話が、なんだか古くないかんじ、今ここで聞いているような。言葉遣いや思想はもちろん当時のスタイルなんだけれど、とてもいきいきと感じられるのです。

  • 井上靖さんの素晴らしい作品

  • 上下巻を半日足らずで一気に初読了。「しろばんば」「夏草冬濤」(上下巻)を含めた著者自伝的3部作全5冊を3日ほどで一気に読んでしまった。
    それら3部作の中では最も成長した後の物語なので、前2部作に比べると感情移入もし易く、主人公の心情に共感できる部分も少なくなく、最も没入して読書を楽しめた。読み終えてみれば、これら3部作それぞれが、主人公・洪作の年齢相応に実に上手に描き分けられており、洪作を取り囲む周囲の登場人物それぞれの際立った特徴や魅力と併せ、とても読み応えのある一代記になっていることに感銘を覚える。
    願わくば、もっと多感だった十代の頃に読んでおきたかった。
    妻や息子にも薦め、こればかりはブックオフに売っ払わずに蔵書に加えたい。

  • 昔の柔道のお話です。しかし古いのは柔道だけでなく、人間やその周りを取り巻く環境、すべてが現代から見てのんびりしていると思います。読んでいてなんとなくほっとさせられる作品でした。

  • 七帝柔道記(増田俊也著)に言及あり

  • 七帝柔道記から入りました。あの理屈じゃなく無茶苦茶な青春時代が輝いて見えるのは何故なのでしょうか?

  • 遠山がいい。
    上巻はのんびりしている。遠山と柔道したり宇田先生とすき焼きしたり。それでも洪作の人生が進んでいく予兆はいくつもある。母からの手紙が宇田先生に届いたり、四高に行くきっかけとなる蓮見さんに出会ったり。なんだか青春だ。いつのまにか洪作の年齢を追い越している。信じられない。
    洪作の無頓着さは心地いい。豪胆とは違うけれどどこか肝が据わっている。

  • 七帝柔道記からこの本にたどり着いた。自伝的三部作の第三部にあたる本書の、前二部作であるしろばんばや夏草冬濤は未読のまま読んだ。四高、今の金沢大学の前身、での柔道づけの生活が続くのかと思っていたら、なかなか出てこず、上下巻のうち、四高での柔道描写は思いの外少なめで残念だった。しかし、少ないながら四高柔道部での仲間たちとの生活は生き生きと描かれていて最高だった。全編を通じて、あのノリだったらよかったのに、と思ったが、人生の中の一瞬でしかない青春を描く小説なのであるから、物足りないくらいが良いのかもしれない。

  • 金大生のための読書案内で展示していた図書です。
    ▼先生の推薦文はこちら
    https://library.kanazawa-u.ac.jp/?page_id=18447

    ▼金沢大学附属図書館の所蔵情報
    http://www1.lib.kanazawa-u.ac.jp/recordID/catalog.bib/BA63464837

  • 柔道の話しです。

  • ☆3.5
    主人公に好感がもてなくなってきた。

  • 『しろばんば』、『夏草冬濤』(なつぐさふゆなみ)、そして本書で自伝三部作となる。井上靖は明治40年(1907年)生まれだから、旧制四高(しこう/現金沢大学)に入ったのは昭和2年(1927年)である。私と同じ旭川出身だとは知らなかった。旧制中学に主席で入学したというのだから元々秀才だったのだろう。主人公の洪作は複雑な家庭環境で育ち、非常に冷めた性格の持ち主となる。ところが受験を控えた時期に蓮見と出会い、春秋の色合いが深まる。
    https://sessendo.blogspot.com/2018/07/blog-post_18.html

  • よかった
    この三部作目で終わってしまうのが悲しい

    極楽とんぼとその終焉

  • 文豪、井上靖が書いた自伝的小説三部作の最終章にあたる長編小説。実際に読んだのは単行本版。詳しいレビューは下巻のほうで。

  • 七帝柔道記が面白かったので高専柔道の古典も読んでみる。戦前の茫洋とした姿が面白い。上巻は四高に入るまでの前段階。

  • キャア順番間違えた。まあええか。
    とにかく下巻へ急ぐ。
    早々に「しろばんば」「夏草冬濤」読まねば。
    そして「あすなろ物語」も。

  • 偉大なる青春讃歌に感動した。
    当初は高専柔道、七帝柔道の事がメインと思って読み始めたのだが。
    人生とは、青春とは、友人とはそして柔道とは。
    少し青臭くなるけれどもう一度考えるきっかけになるかもしれない。
    もっと若いうちに読んでおけば人生の、特に青春時代の過ごし方ももっと深い物になっていたのではないかと悔やまれる。

    同じような思いをしたのが「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったか」を読んだ時。この本ももっと早く読む機会があったら自分の柔道も変わっていたことだろうととても悔やまれたから。
    上記二冊、これから青春を迎える全ての若い人、青春まっただ中の人、振り返らなければ青春が見えなくなった人、そして特に柔道が好きな人にはぜひ読んでみてもらいたいと思います。

  • しろばんば、夏草冬涛の3部作
    高専柔道。練習量がすべてを決定する柔道(寝技)
    全二巻。

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著者プロフィール

井上 靖 (1907~1991)
北海道旭川生まれ。京都帝国大学を卒業後、大阪毎日新聞社に入社。1949(昭和24)年、小説『闘牛』で第22回芥川賞受賞、文壇へは1950(昭和25)年43歳デビュー。1951年に退社して以降、「天平の甍」で芸術選奨(1957年)、「おろしや国酔夢譚」で日本文学大賞(1969年)、「孔子」で野間文芸賞(1989年)など受賞作多数。1976年文化勲章を受章。現代小説、歴史小説、随筆、紀行、詩集など、創作は多岐に及び、次々と名作を産み出す。1971(昭和46)年から、約1年間にわたり、朝日新聞紙面上で連載された『星と祭』の舞台となった滋賀県湖北地域には、連載終了後も度々訪れ、仏像を守る人たちと交流を深めた。長浜市立高月図書館には「井上靖記念室」が設けられ、今も多くの人が訪れている。

「2019年 『星と祭』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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