べっぴんぢごく (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101064246

感想・レビュー・書評

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  • 相変わらずおぞましいのに読んじゃう。

    この人のおかげで岡山弁がエッチく感じてしまう。
    (岡山の方ごめんなさい)
    もぅシマコさんたら。。。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「この人のおかげで岡山弁が」
      そうなんだ、
      怖いから全然読んだコトありません。。。多分読むコトも無いだろうなぁ~
      (怖くないお薦めがあったら...
      「この人のおかげで岡山弁が」
      そうなんだ、
      怖いから全然読んだコトありません。。。多分読むコトも無いだろうなぁ~
      (怖くないお薦めがあったら教えてください)
      2012/06/22
    • hetarebooksさん
      じっとりした怖さがありますよね。和製ホラー。
      シマコさん、エッセイは全く怖くないですよ~。とんでもなくお下品ですが。。
      小説なら「チャイ...
      じっとりした怖さがありますよね。和製ホラー。
      シマコさん、エッセイは全く怖くないですよ~。とんでもなくお下品ですが。。
      小説なら「チャイ・コイ」「楽園に酷似した男」あたりは怖くなくて読みやすかったような。。良かったらどうぞ~
      2012/06/25
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「とんでもなくお下品ですが」
      そうらしいですねぇ、エッセイは後のお楽しみ?にして「チャイ・コイ」「楽園に酷似した男」からにします。。。
      「とんでもなくお下品ですが」
      そうらしいですねぇ、エッセイは後のお楽しみ?にして「チャイ・コイ」「楽園に酷似した男」からにします。。。
      2012/06/25
  • とある週刊誌で作者の短編を読んで面白かったので、興味本位でホラー色の弱めの本作品を選んでみた。

    女系旧家六代の物語で、美女と醜女が交互に生まれてくる奇怪な運命を追う竹井家の女たちがいかに生い立ち、数奇な流転の末に子種を宿すかという部分に主眼を置いて綴られていく。宿業を背負う女たちの生き様と、彼女らにまとわりつく死霊の描写は怖いというよりも、生臭さの漂う薄ら恐ろしい感じ。

    生きる事と性が直結した世界観が岡山弁とともに独特の筆致で描かれており、歴史の闇を覗き見るという濃厚な物語に圧倒されっぱなしだった。ミステリとは違うので、ぶつ切りの展開に戸惑うこともあったが、品のあるエログロの岩井ワールドの凄まじさを堪能し、読後しばらくその余韻から抜け出せなかった。

    六代ともなると、終盤は似たような展開で飽きてしまうのが普通だが、終章間際に投入された章の物語が素晴らしく、ここで女系六代を怨念の糸で結ぶことにより、時代を遡って一気に現代へと駆け抜ける構成の妙を見せつけられるのが憎らしい。

    テレビでは奇抜な風貌であけすけに喋っているけど、すごい作家さんよねー(笑

  • 初めて岩下志麻子作品を読んだ。バイトの女の子にもらった本。この世界観、なかなか吸い込まれる。実際、べっぴんが幸せとは限らない。そんな実例はたくさんみてきた。はたから見れば、ぽっちゃり家庭的な子が幸せそうにみえる。が、それは本当なのか?実は心の中をみなければわからない。そんなことを思いながらこの本を読み進めた。業を背負いながらも、かわいいと言われ続け、オトコを虜にするオンナになりたい。それが本音で、その憧れと、嫉妬から逃れられない業を持っているのかな。なんて思った。

  • シヲがあんまりにも怖かった・・・。
    いいわるいではない怖さだ。

  • 2013.8.24 更新

    数年ぶりに再読。
    改めて読んでも、いい。面白い。
    美しすぎることで人生を狂わせてしまう女達の血筋。
    「美しい」ことは「恐ろしい」と紙一重。

    -----------


    これ、女の業がほんと〜〜〜に怖い。幽霊なんかが出てくる話よりよっぽど怖い。ぞわぞわしながら読み進める感じ。描写もかなりエグくてエロい。この本はちょっと親には貸せなかった。そういう本。

  • 乞食の子として生まれ、岡山の北部を同じく乞食の母とさまよい歩くシヲ。その母には、足だけの男の幽霊が憑いていた。ある時訪れた村で母が死に、シヲは村一番の分限者の家に使用人として引き取られるー。

    岩井志麻子さんの本は実録怪談しか読んだことがなかったんだけど、小説もすごくいい。岡山弁の内側に染み込んでくるような感じと、ねとねとした文体がとても好みでした。
    最後の方になってくると誰が誰の祖母で曽祖母なのかわけわからんくなってきたけど、女の因果を書かせたらこの人の右に出る人はなかなかいないんじゃないだろうか。ぼっけえきょうてえも読みたい。

  • 美女と醜女が一代ごとに誕生する岡山の旧家の歴史を綴る話。
    ホラーなのかミステリーなのか伝奇なのかジャンル分けが難しいが、この因縁ドロドロの土着的な世界観たまらなく好き。
    近親相姦に不倫に少女性愛、異形愛……いつもの岩井志麻子と言ってしまえばそれまでだが、美醜に呪われた女系一族の百年に及ぶ数奇な宿命に圧倒される。美しさとはかくも業深きものなのか、魔性の囁きに惑わされ殺人すら犯してしまう男たちの哀しみとおかしみ。

  • らしい本

  • 岡山版「百年の孤独」という惹句だが、どこそこ版だれそれ版「百年の孤独」という売り文句には若干食傷気味。
    もちろん内容は別だが。

    親子相姦きょうだい相姦はあれど、もと結合@@@相姦というのは初めて。
    因果を極める作者ならではだ。

    惜しいなーと思うのは、繰り返しが多いこと、説明的地の文が目立つこと、か。
    作者の持ち味は十分に出ていると思うし、設定も凄まじいので、足りないのは描写の丁寧さと密度。
    「赤朽葉家」級の作品になれただろうに。

    女の個性が徐々に薄まっていくのは「豊饒の海」と同じ、時代の浮薄さや因果そのものの「伝説性」の稀釈にもよるのだろう。
    しかし因果を絶やすか絶やさぬかの瀬戸際に@@@@を持ち出したあたり、やはり、やっぱり、凄い!

  • 岡山版百年の孤独、というほど壮大ではないんだけど、あっさり読める短さなのでこれはこれでありかなあ。美人と醜女が交互に生まれる家系というのも面白かった。

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著者プロフィール

岩井志麻子 (いわい・しまこ)

岡山県生まれ。1999年、短編「ぼっけえ、きょうてえ」で第6回日本ホラー小説大賞を受賞。同作を収録した短篇集『ぼっけえ、きょうてえ』で第13回山本周五郎賞を受賞。怪談実話集としての著書に「現代百物語」シリーズ、『忌まわ昔』など。共著に『凶鳴怪談』『凶鳴怪談 呪憶』『女之怪談 実話系ホラーアンソロジー』『怪談五色 死相』など。

「2023年 『実話怪談 恐の家族』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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