- 新潮社 (1976年7月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (439ページ) / ISBN・EAN: 9784101068060
みんなの感想まとめ
激動の江戸時代初期、鎖国体制が整いつつある長崎を舞台に、通辞として働く上田与志の物語が描かれています。彼はポルトガル人の血を引く美女コルネリアとの純愛を貫きながら、時代の波に翻弄され、権力争いに巻き込...
感想・レビュー・書評
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長崎で通辞を務める上田与志(うえだ・よし)という男が、ポルトガル人の血を引くコルネリアという女性との愛をえがくとともに、朱印船貿易家と糸割符仲間との抗争が二人の運命を引き裂く顛末を語る歴史小説です。
しだいに鎖国体制が整備されていくことになる江戸時代初期の長崎を舞台に、さまざまな人びとの思惑が入り乱れるさまがえがかれています。主人公の上田はやや地味な人物像ではありますが、激変する時代の波に翻弄されながらもコルネリアへの純愛をつらぬき、物語を読むことのたのしみをあじわえる作品です。
著者のもうひとつの歴史小説である『安土往還記』では、キリスト教の布教のために海を越えて日本へやってきた南蛮人と、たぐいまれな合理的知性をもつ織田信長が、共通の「意志」(ヴォランタ)によって共感で結ばれるさまがえがかれていましたが、本作はそうした「意志」が日本からうしなわれていく時代をえがいたということができるかもしれません。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
商品の説明
鎖国体制完成を目前にした江戸初期の長崎に、通辞として赴いた上田与志。役人としての確実な立身を望んでいたはずの彼は、いつしか鎖国派と海外交易派の政争の渦に巻きこまれていく。混血の美女コルネリアの愛を支えに、閉塞していく状況を憂い、時代の権力に挑戦したその悲劇の生涯を描く。物語のもつ魅力を充分に取り入れ、史実をふまえて構築された壮大な歴史ロマン。 (解説頁・篠田一士)
著者プロフィール
辻邦生の作品
