絵描きの植田さん (新潮文庫)

制作 : 植田 真 
  • 新潮社
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本棚登録 : 800
レビュー : 90
  • Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101069265

感想・レビュー・書評

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  • 雪と絵。
    寒く凍てついた世界が
    何故だかカラフルにあたたかい。

    ひらがなの美しさ。

    そんな事を感じた小説。
    ささやかな絵。
    とても繊細で、でも心にぐっと来る。


    ああ、
    こんな世界を見たかったんだ。
    納得させられた本でした。

  • いしいしんじさんの作品の中で一番好きだ。
    文章なのに、いろんな場面ごとの情景が浮かんでくる。
    静かで綺麗で温かい物語。
    読み終わった時に、少し涙が出た。
    植田さんの絵もとても好きだった。

  • 植田さんの絵はひっそりとやわらかに鮮やかに描かれる。
    多くない登場人物。舞台。
    シンプルでとても丁寧に組み立てられているように感じるのはいしいしんじという作家の作品は「ものづくり」を思わせるからだと思う。職人気質なのだ。

    この作品も期待どうりでよかった

  • メルヘン度が強い
    どちらかと言えばトリツカレ男風なお話。
    素敵な絵が小説の随所に
    散りばめられていて
    ほっと心が和む。
    私的にはいしいしんじさん独特の毒が
    もっと欲しかったように思う。

  • さすがポプラ社という具合の、かわいく、かつ、毒もあるお話。

    本書の耳が聞こえない『植田さん』は架空の人物なんだけど、イラストレータの植田真が『植田さん』として描いた絵の一枚一枚に感動する。
    タイミングもすばらしい。
    前半すこし眠たいけど、後半すこし泣ける。

    宝物を思い出したい大人は読みましょう。

  • あたたか。
    それでいて、氷みたいに透き通っている。はっとする。

    大切に、大切に、読みたい本。
    季節は冬がいいな。

    絵も、ほんとうにすてきなんです。

  • 小さな小さな存在の人間の傷ついた心ごと、包み込んでくれるような大きな自然を感じる物語です。

  • 氷のように、透き通った雑味のないお話。

    人の強さ、温かさがきわだつ。
    シンプルな話で、読んでいて心地いい。

  • 短編は好き。

  • ストーブ事故で耳がほとんど聞こえなくなってしまった植田さんは
    高原の一軒家に引っ越すことにした。
    高原生活に慣れた頃隣の山荘に「向こう側」から若い母子がやってきた。
    父親の横領騒ぎから逃げてきた林メリは
    植田さんの絵を見たりスケートを教えたりして過ごす。
    ある日雪の山にスケッチに出かけた植田さんは雪崩にあうが
    リュックが木に引っかかったため埋まらずに済んだ。
    しかしメリが植田さんを追って山に入ったまま戻ってこない。
    カバー題字・装丁:植田真

    雪に閉ざされた高原の自然と朴訥とした人々は
    いしいしんじのモチーフとしてふさわしいと思う。
    シンプルだけど温かみのある絵もよく合っている。
    童話の世界みたいでほっとできる作品。

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著者プロフィール

いしいしんじ
1966年、大阪生まれ。京都大学文学部卒業。94年『アムステルダムの犬』でデビュー。
2003年『麦ふみクーツェ』で坪田譲治文学賞、12年『ある一日』で織田作之助賞、
16年『悪声』で河合隼雄物語賞を受賞。
そのほか『ぶらんこ乗り』『ポーの話』『四とそれ以上の国』『海と山のピアノ』など著書多数。
趣味はレコード、蓄音機、歌舞伎、茶道、落語。

「2019年 『マリアさま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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