雪屋のロッスさん (新潮文庫)

  • 新潮社
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本棚登録 : 813
レビュー : 87
  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101069302

感想・レビュー・書評

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  • いしいしんじの着眼点は、自由だ
    物語はあちこちにひしめきあっている
    気付かれることがなくても、確実に。

    世界は、色々なことがあり
    色々なものがあり
    間違ったり、後悔したり、悲しくなったりするけれど
    そういうことをひっくるめて、世界なんだと思う。

    違いとか、個性とか
    くくりきれない様々が、とても愛おしい。

  • 大好ききわまるいしいしんじさんの
    超ショート短編集。

    相変わらず、ささやかな美しさに溢れた優しい文章。
    『この世界は、勝者のためにだけ美しいのではない』
    という一文があるのだけど
    いしいさんの物語のなかで生きるひと/ものたちは
    世界の美しさをたしかに受け入れている。

    いしいさんの本を読むたびに、
    美しい世界があらためて光を放つ。
    読むたびに、
    この人になりたい、と
    心から思うのです。

  • かわいいけど、どこかハッとしたり、グッとなったり、ほんわりじんわりする短いお話が集まった一冊。



    短いものだと、3ページくらいしかないお話もあるけど、どれもハズレがなかったなぁ。


    特にお気に入りは 『風呂屋の島田夫妻』と『神主の白木さん』。

  • 「xxのyyさん」というタイトル形式で書かれた30ものショートショートが入っています。
    まさに「いしいワールド」と言いますか、一つ一つでファンタジーの度合い(現実離れ)は違いますが、どこか不思議な雰囲気を持つ作品です。
    大人のためのおとぎ話。
    でも、読むのにはある種の精神状態が必要そうです。忙しくネガティブな気分で読んでしまうと、どこか目が文字の上を流れてしまいます。そんなわけで、ちょっと今回は。。。

  • 「大工さんの大半は宇宙人です」

    相変わらずお得意の与太話短編集。
    ですます調だったりなかったり、
    わざと子どもの書いた文章みたいにしているのが面白い。

    文章のリズムを大事にされる作家の方って、
    ゆっくり読ませたいところと早く読ませたいところで
    文体を調整していると思うのですが、
    このやり方もそのひとつかもしれません。
    内容ともマッチしていてなんだか良い感じ。

    寝る前に一話ずつ読むたぐいの本。
    調律師のるみ子さんがなぜだか頭に残った。

  • しょうろ豚のルルが印象的。

  • 私にとっていつも期待を裏切らない作家、それがいしいしんじ。
    彼の中には「おはなし」が詰まっている。
    難しい言葉は使わない、奇を衒った展開もない、イソップ童話的なアフォリズムというのとも少し違う。
    彼の「おはなし」を前にするととても素直な気持ちにさせられる。
    まるで子どもの時のように、素直に「おはなし」に向きあい、楽しむことができる。
    そんな短編(ショートショートと呼んでいいくらい短い)が30+1。
    最後の1編はあとがきにかえて「編集者の関口君」。
    これは近未来の編集者のおはなし、まさに星新一のようで味わい深い。

  • ハードカバーで2回読んでいるのですが、文庫化したので3回目。

    いろいろな仕事の人の物語を、いしいしんじのテイストで描く短編集。
    かわいらしくて、くすっと笑えて、残酷で、切なくて。
    雪の上を歩くときのように、物語がほどけてくしゅっくしゅっと心に沁みこんできます。
    読むたびに印象に残る話が違うのも魅力。
    回心に響いたのは「見張り番のミトゥ」「犬散歩のドギーさん」「果物屋のたつ子さん」。

    すてきなカバー装画は秋山花さんです。

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著者プロフィール

一九六六年大阪生まれ。作家。 現在、京都のミシマ社の「きんじよ」に在住。お酒好き。魚好き。 蓄音機好き。二〇一二年『ある一日』で織田作之助賞、二〇一六年『悪声』で第四回河 合隼雄物語賞を受賞。『ぶらんこ乗り』『麦ふみクーツェ』『ポーの 話』『 海と山のピアノ』(以上 、新潮社)『みずうみ』(河出文庫)など著作多数。

「2018年 『きんじよ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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