月は東に: 蕪村の夢漱石の幻 (新潮文庫 も 11-6)

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  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101073163

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  • 「世の中には、蕪村を知っている幸せな人と

     蕪村をまだ知らない不幸せなひとしかいない」

     という文章を、

     森本哲郎の「月は東に−蕪村の夢・漱石の幻」

     で読んだ記憶があります。

     森本哲郎と私自身の美的感覚が近しいのか、

     彼のこの本で、すっかり蕪村のファンになったのは、

     もう数年以上前でした。

    「愁ひつつ 丘に登れば 花いばら」

     この句を読んだときなど、

     これはあたかもゲーテの

    「童は見たり 野中のばら」

     の世界ではないかと、思ったものでした。

     郷愁の詩人「与謝蕪村」が、

     いかに純粋な心と温かい歌唱力を

     生涯持ち続けていたかが、

     これらの句でもよく判ります。

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著者プロフィール

1925年東京生まれ。東大文学部哲学科、同大学大学院社会学科を修了。朝日新聞編集委員などを歴任したのち著述に専念。旅を趣味とし、そのエッセイ・評論はユニークな洞察と巧みな筆致で多くの読者の支持を得た。

「2023年 『ニジェール探検行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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