一千一秒物語 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1871
レビュー : 150
  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101086019

作品紹介・あらすじ

少年愛、数学、天体、ヒコーキ、妖怪…近代日本文学の陰湿な体質を拒否し、星の硬質な煌きに似たニヒリスティックな幻想イメージによって、新しい文学空間を構築する"二十一世紀のダンディ"イナガキ・タルホのコスモロジー。表題作のほか『黄漠奇聞』『チョコレット』『天体嗜好症』『星を売る店』『弥勒』『彼等』『美のはかなさ』『A感覚とV感覚』の全9編を収録する。

感想・レビュー・書評

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  • 稲垣足穂は若いときに飛行家志望であったそうだが、足穂のショートショートは広い空の世界でいっぱいだ。
    月や流星をちゃかし、派手に格闘したり襲われたりと、まるでドタバタコントのようで笑ってしまう。
    空に相当な憧れを抱いていたのだろうか。

    遠い空に存在するモノと喧嘩してても、仲の良い悪友であるかのように身近な遊び相手になってしまっている。
    地上に住んでいても足穂は、お月様と“ため口”で言葉を交わせるのだから羨ましい。

  • 大人になってから出会ったのですが、その世界観にハートを射抜かれました。
    お月様、ホーキボシ、シガレット、金平糖、ヒコーキ、半ズボン・・・
    詩のような散文のような形式もかわいらしく、
    夜寝る前に数編読むと、気分が良いです。
    ベランダで月の光を集めてサイダーにする、とか、
    出来ちゃうんじゃないか、という気分になります。

  • 表題作がすごく好きで、前半だけするーっとすぐに楽しく読んで、「弥勒」辺りから苦しくなってきて、「美のはかなさ」で完全に撃沈した。
    AVはおしりフェチやった。

  • 一ヶ月くらいかかって読み終わりました…長かった。
    何が長かったって、「コイツを読む!」って意気を充填するのにやたらと時間がかかり、さらにインターバルも挟みつつだったので、読了するまでの時間がとにかく長くかかりました。

    又吉がむさぼり読む新潮文庫〜といった企画があったので、
    その機会に手に取った一冊なんですが、いかんせん難しい…。
    序盤の幾つかは本当に雰囲気が好きで、文字を手がかりに情景を必死にイメージしながら読んでたんですが、中盤〜終盤にかけてはとてもその作業が追い付かない状態でした。
    なので星は付けられません、さすがに今回は。

    しかし、幻想的な空気と古めの文体が絶妙にマッチしていて、
    これはいつか読み直したいなぁ、と思えました。

    いずれ再挑戦します!

  • この小説は9つの話が書かれてます。中には難解なのもあってなかなか読み進められなかった。 特に楽しく読めたのは黄漠奇聞、チョコレット、星を売る店。美のはかなさは難解だったが、芸術に対して、なるほどと思う箇所有り。 A感覚とV感覚に関しては読む前から何となく卑猥な感じが有り、まさに予想的中(笑) 他の作品は印象に残らなかった。 全体的には面白いと思うので、更なる理解を深めるために、また再読したい小説ではあります。 この小説自体が文字も含めて芸術のような感じがした。小説という概念は捨てた方が良いです。(笑) 難解だった面もあって☆3つにしました。

  • 先日林海象氏の「彌勒 MIROKU」を観て、原作も読みたくなったので図書館にて拝借。うわぁ難解!でも映画のおかげでイメージのみで読み進めました。

  • 童話的な作風の中に男性っぽいぶっきらぼうさがある。塀から身を乗り出して星を盗んでいたら肩を叩かれて、振り向いたら月が睨んでいた、とかそういうの。星と花とリボンもいいけれど、酒場で月と取っ組み合って喧嘩するのもロマンのひとつ。

  • 『草子ブックガイド』でこの本が出ていて、古書店で入手。
    昭和四十五年の三刷。
    今手に入る新潮文庫とは、表紙も違う。
    何よりも、活字が小さい!

    それはさておき、初めてのタルホ・ワールド。
    「一千一秒物語」「黄漠奇聞」から「星を売る店」あたりまでは、ファンタジーとして楽しく読んだ。
    昭和初期のエキゾチックなモダン文学の雰囲気を堪能した。

    しかし、「弥勒」の途中あたりから、ページ数でいうと200ページあたりから、ちっとも前に進まなくなった。
    同じところばかりを気づかずに読んでいたり・・・
    正直言うと、しんどかった。

  • 幻想的でありながらどこかに存在しそうな「星を売る店」の舞台の雰囲気が良かった 「彼等」での美少女、美少年の描写の仕方も好き 「弥勒」の第二部の主人公の精神論や生き方については正直、ものは言いようだなと思わないこともないけれど、あのような体験があったからこそこういった不思議だけど興味をひかれる作品が書けたのだろうかと考えたり…… 「美のはかなさ」の哲学的思考や表現等後半の作品には特に難しい部分も多かったけれど、著者独特の感性に触れられる面白い本だった

  • 図書館

    新潮文庫版を読んでたんだけどデータないとか

    美のはかなさ、A感覚とV感覚 は読めなかった。
    黄漠奇聞と弥勒が好きかな

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「データないとか」
      昔の表紙(山本美智代の絵を使ったヴァージョン)のコトかな?
      「データないとか」
      昔の表紙(山本美智代の絵を使ったヴァージョン)のコトかな?
      2013/08/03
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著者プロフィール

1900-1977 大阪生まれ。キカイ、飛行機、星月を愛し、宇宙論、A感覚を語る「エッセイ的小説、小説的エッセイ」は三島由紀夫をして「昭和文学のもっとも微妙な花の一つ」と言わしめた。

「2017年 『天体嗜好症 一千一秒物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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