新編 宮沢賢治詩集 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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レビュー : 89
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101092072

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに詩を読みたいと思い、宮沢賢治を選びました。
    有名な詩も沢山掲載されています。
    国語の教科書に掲載されていた永訣の朝、懐かしかったです。
    賢治の崇高な魂は透明な結晶となり、降り積もります。
    日本語はとても美しい。
    改めて思わせてくれます。
    順番に読まなくても、好きなように読み進めることが出来るのも詩のいいところだと思います。
    注釈も丁寧です。

  • 美しい言葉の数々。詩集は音読するととても気持ちが良いです。永訣の朝に続きがあるとは知らずに勉強になりました。個人的には、産業組合青年会と異途への出発が好き。

  • 因果とは、周期的なリズムによって変化する電流のようなものであり
    この、いわば「因果交流」が複数シンクロして生ずる火花こそ
    あらゆる生命体がもつ、「心」のようなものと言えるだろう
    認知能力に差はあれど、すべての存在は因果の流れから逃れることはできない
    そう考えれば、人間から細菌、あるいは無機物にまで
    心の存在を見て取ることができるのである

    それが宮沢賢治の世界観だ

    そこにおいて、ダーウィニズムにいわれる「淘汰」とは
    単なる結果にすぎない
    つまり進化とは、個体の意志によっておこなわれるものではなく
    あくまで、因果の流れによって、偶然に生ずるものでしかない
    星のきらめきや、地層の重なりの重みや、化石の静けさを感じることができれば
    きっと理解できるだろう
    そこにあるのは、永遠の調和の世界なのである

    ま、それもやはり死を賛美する考えに紙一重ではあるのだけどね
    要は宮沢賢治もある意味ファシストなんですよ
    ただし、彼は差別をこの上なく憎むファシストだったということです

  • しっかりと世界に根付いていて、科学的で、それでいて詩的。宮沢賢治以外の他の誰にも書けない詩たち。

  • 『あすこの田はねぇ 〜 』
    の“これからの本当の勉強は〜”というところは私のこれからの勉強に対する目標になりました。

  • 宮沢賢治の存在は唯一無二だと思う。
    斬新な語彙。その語彙の集中がこれほどその人自身を物語るとは。
    賢治にあっては科学の解釈であったり、自然や鉱石や山や森や、はたまた夜の星空や、農業であったり、それらの語彙の集中。

    「〔あすこの田はねえ〕」以下、台風直前から直後にかけての田の実りに対する賢治の歓喜と絶望の落差のすさまじさといったら。

    また読み返そう。次はお気に入りの詩を見つけるために。

  • 詩を読むのがとんでもなく苦手だということが分かった。
    学校の授業以来に「永訣の朝」を読んだけれど、とても感動した。

  • たぶん読み終えることはないのだろう。

  • 私という現象は 有機交流電灯の 一つの青い照明です。
    賢治が言ったこと、みんな覚えておこう!さすれば世の中は少しずつ楽しくなる。そんな青春パワーポップ的、ちょっとかっこいい言い回しの、結局お洒落な歌集。

  • よくわからないものも多いけれど、
    今の自分に響くものも沢山ある。
    現在は
    「小岩井農場」の「パート九」がすごくお気に入り。
    「すきとほつてゆれてゐるのは さつきの剽悍な四本のさくら」
    からはじまるもの。

    あと、
    「高原」
     海だべかと おら おもたれば 
    「永訣の朝」
     (あめゆじゆとてちてけんじや)
    この二つは、小、中学校の頃?教科書で読んで忘れていたものが
    ちらほらと出てきて、
    なんだか懐かしくなった。
    それと同時に、
    幼い頃は、
    読んでも本当に意味することは分からなかった
    深く共感できなかったであろう詩も
    この年になって読むと
    当時よりずっと、身に迫るものがある。

    それって、すごく楽しくて、嬉しくて、幸せなこと。
    生きる喜びって、こういうところにも見出せる。

    私たちの心は、
    変わらないように見えて、
    その実大きく変わっていたことに。

著者プロフィール

宮沢賢治(みやざわ けんじ)
1896年岩手県花巻市に生まれる。中学生の頃から短歌制作を開始し、盛岡高等農林学校卒業後、童話を書き始める。1921年に稗貫学校(のち花巻農林学校)の教師となり、詩集『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』を刊行。26年農学校を退職して、みずから農民となり、33年に37歳で病死。主な作品に、童話「風の又三郎」「銀河鉄道の夜」、詩「永訣の朝」「雨ニモマケズ」などがある。

「2019年 『セロひきのゴーシュ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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