ポラーノの広場 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 512
レビュー : 31
  • Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101092089

作品紹介・あらすじ

つめくさのあかりを辿って訪ねた伝説の広場をめぐる顛末を、自伝的思い深く描いた表題作、ブルカニロ博士が現れる「銀河鉄道の夜〔初期形第三次稿〕」、本物の風の子又三郎の話「風野又三郎」、「いちょうの実」など童話17編。多彩な作品の複雑な成立の秘密もうかがい知れて、魅力をさらに堪能できる一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 卒業論文
    宮沢賢治「ポラーノの広場」論

  • 風の又三郎や銀河鉄道の夜の別バージョン収録。
    タイトルのポラーノの広場は初めて読んだかも。あとは他の文庫で読んだことがある話が多かったかな。
    銀河鉄道の夜、もう一度読み直したくなりました。

  • ブルカニロ博士が出てくるものを初めて読んだのに、初めてのような気がしない。不思議な物語。

  • 表紙素敵やなぁ~
    表題作がすごいよかった。それにしても何年越しであろうか。笑

  • 再読。賢治作品のなかでは比較的マイナー(?)なものや、有名な童話の初期形態などを中心に収録されていた感じ。

    とりわけ「銀河鉄道の夜(初期形第三次稿)」は興味深い。ブルカニロ博士という謎の人物がジョバンニの旅の背後にいたという設定。一般的に知られている四次稿では、ジョバンニ自身が自力で考えることが、こちらでは博士の言葉として語られており、確かに物語としてこれでは弱い気がする。ジョバンニ自身で答えを見つける形にして正解だと個人的には思った。

    「風野又三郎」は、謎の転校生「風の又三郎」と違い、本当に風の擬人化、風の精としての又三郎。「ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記」は「グスコーブドリ」とほぼ同じ筋書きながら、なぜか人間ではなく「ばけもの」界の話になってるのが面白い。

    ※収録作品
    「いちょうの実」「まなづるとダァリヤ」「鳥箱先生とフウねずみ」「林の底」「十力の金剛石」「とっこべとら子」「若い木霊」「風野又三郎」「ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記」「ガドルフの百合」「種山ヶ原」「タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった」「氷河鼠の毛皮」「税務署長の冒険」「銀河鉄道の夜(初期形第三次稿)」「ポラーノの広場」「竜と詩人」

  • 「ポラーノの広場」がギフトエコノミーを表してる、というのを誰かのメールで見て、読んでみた。つながりはよく分からなかったけど、いいお話。

  • 表題作の他、短編も多く入っている。現代ではあまりない、独特の言い回し。繊細で優しい表現。
    2014/8/8

  • 所有している銀河鉄道の夜とはかなり違う初期のものを読めてうれしかった。色々最終稿(?)ではわからなかったところが、詳らかに書かれていて、作品理解がかなり深まりました。
    「するといきなりジョバンニは自分というものがじぶんの考というものが、汽車やその学者や天の川やみんないっしょにぽかっと光ってしぃんとなくなってぽかっとともってまたなくなってそしてその一つがぽかっとともるとあらゆる広い世界ががらんとひらけあらゆる歴史がそなわりすっと消えるともうがらんとしたただもうそれっきりになってしまうのを見ました。だんだんそれがはやくなってまもなくすっかりもとのとおりになりました。」(p.324)
    キリスト教的なモチーフの多い作品だけれども、ここなんかとっても仏教的。賢治のメッセージを感じます。

    風野又三郎も風の又三郎より好きです。メッセージがはっきりしていてわかりやすい。詩的感覚が恐ろしく乏しい私の様な人間にはこれくらいあからさまなほうがありがたいです。

    確かに彼の文章は当然校正前の生硬なものだけれど、「ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記」なんてタイトルから声に出して読みたい、音に関して言えば第一級の天才だなあと感じる次第です。賢治作品は声に出して子供に聞かせたい。というのを実践しているのがにほんごであそぼなんでしょうな、と思ったり。

  • 非常に研究向きの本ですね。
    ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記は、途中までグスコーブドリの伝記の下敷きになっていることを初めて知りました。
    種山ケ原は風の又三郎にも登場する場所(たぶん)だし、「タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった」は色々なところで引用されていますね(たぶん)。
    個人的にはまなづるとダァリヤが好きです。せつない。
    銀河鉄道の夜も初期型第三次稿というものが収録されています。

  • 「そうだ、あんな卑怯な、みっともないわざとじぶんをごまかすようなそんなポラーノの広場でなく、そこへ夜行って歌えば、またそこで風を吸えばもう元気がついてあしたの仕事中からだいっぱい勢いがよくて面白いようなそういうポラーノの広場をぼくらはみんなでこさえよう。」
    「ぼくはきっとできるとおもう。なぜならぼくらがそれをいまかんがえているのだから」
    (ポラーノの広場 403頁)


    (誰が許して誰が許されるのだろう。われらがひとしく風でまた雲で水であるというのに。)

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著者プロフィール

大正・昭和時代の詩人・童話作家。岩手県出身。農学校の教師をしながら,詩や童話を書いた。『銀河鉄道の夜』『どんぐりと山猫』等の童話や、詩『雨ニモマケズ』など名作を多数創作。

「2018年 『注文の多い料理店/野ばら』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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