- Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101095073
感想・レビュー・書評
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奈良などを舞台とした作品です。
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仏教美術を研究する教養ある男と芯の強い美しい女。いかにも立原ワールドという感じだ。「春の鐘」と同様に奈良の街が登場し、食通の作者らしい食への拘りも随所に見せてくれる。悲劇的な結末を迎えるにも関わらず、十分に二人は幸せだったのだろうと感じさせられたのは一気に燃え上がった二人の愛がそれだけ深いものに描かれていたからなのだろう。
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こういうの結構すき。すこし武者小路実篤を思わせる。さすがに武者小路のほうがだんぜんよいが・・・。
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花のいのち」は初・立原作品。これから立原作品も少しずつ読み進めたいですね。
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この作品は昭和四十一年から四十二年にかけて「婦人生活」という雑誌に連載されていた小説です。<BR>
恋愛小説…というか、愛そのものの存在を問いかけるような壮大な話だと思います。登場人物それぞれの考え方は
かなり時代の違いを感じます。だからあまりに大袈裟に感じられる部分もあるかもです。<BR>
立原作品は母のオススメなので、他の話もいくつか大まかなストーリーを聞いてます。「冬の旅」「残りの雪」の方が
読みたいかな…と。<BR>
当たり前なんですが、この時代は携帯電話も普及してませんよね?メールなんてもってのほかです。会うのだって
一苦労。京都まで、恋しい人を追っていくのだって簡単にはいきません。その分一度一度の逢瀬の大切さが伝わって
きます。逢ってしまえば離れがたくてならない、という強い気持ちも新鮮で良かった。<BR>
人生が初めて愛、というもので満たされていく主人公の変っていく姿を是非読んで欲しい作品だと思います。
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(2003年5月20日)