悪魔のいる天国 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.68
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本棚登録 : 2585
レビュー : 157
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101098067

作品紹介・あらすじ

ふとした気まぐれや思いつきによって、人間を残酷な運命へ突きおとす"悪魔"の存在を、卓抜なアイデアと透明な文体を駆使して描き出すショートショート36編を収録する。人間に代って言葉を交わすロボットインコの話『肩の上の秘書』、未来社会で想像力にあふれた人間を待ち受ける恐怖を描く『ピーターパンの島』など、日常社会、SFの世界、夢の空間にくりひろげられるファンタジア。

感想・レビュー・書評

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  • 秀作

    全体的に人間の汚い部分が描かれている印象を受けた。
    合理性を求めるが故に非合理的な行動をとった学者、金を生み出す金庫、天国に行っても幸せを実感できない男など皮肉めいた一面が度々顔を出す一冊。
    大満足。

  • 久しぶりの星新一。
    軽快な読書スピードで読めるショートショートで面白かった。
    最後の「帰郷」は悲しいストーリーで映画にしてみたい傑作。

  • 3冊目にしてもクオリティ衰えず。
    本書でのベストは「調査」、「シンデレラ」、「肩の上の秘書」、「愛の通信」、「サーカスの旅」。

    今でこそ多くなったがいわゆる価値観の逆転が星氏の発想の基になっている。
    見ている側が実は見られていて、こちらの味方は実は他方の敵といった裏返しによる意外な視点が読者の予想の斜め上のストーリー展開を提供している。
    チェスタトンの逆説を彷彿させるが、チェスタトンが40ページ前後を費やしてサプライズをもたらしたのに対し、星氏は10ページ前後の内容で披露するのだから、いやはや恐ろしいまでの才能だ。

    その他気になった作品をいくつか。

    「情熱」は図らずも父の死により星製薬を引き継ぐことになった星氏の内面が現れているようにも感じる1篇。
    「行き届いた生活」は昔手塚治虫の漫画で見たような記憶がある。便利さがもたらす戦慄を描いている。
    「かわいいポーリー」も何かで見たような気がするが、もしかしたらこれが原型だったのかも。

    こうやって読むと今でも換骨奪胎して星氏の作品は意匠を新たに現在の作家によって物語が紡がれているように思える。
    まだこの文庫が容易に買えることが実に素晴らしい。

  • 1001より。1位「薄暗い星で」2位「殺人者さま」3位「もたらされた文明」

  • 相変わらず現実味の帯びた短編小説。

    どっぷりのめりこめる。

  • ブラックユーモアあふれるショートショート
    おもしろかったな!
    特に印象に残ってるのは、ピーターパンの島とシンデレラと、自動で朝を迎えてくれる話と、帰郷

    星新一さんの話って待ち合わせのちょっとした時間を潰すのに最高だから重宝します

    2018.08.26

  • 物語が書かれてから50年以上経っているのにSFとしておもしろいのがすごい
    当時の未来予想ってこんな感じなんだっていうのを感じられるのも楽しみの一つ

    今でいうbluetoothイヤホンの表現
    耳のイヤリング型受信器が、またささやいた。「お電話でございますが、いかがいたしましょう」彼は、「よし、つなげ」とうなずき、首のまわりにある銀の輪を始動させた。この輪はのどから声を受け、相手に伝える性能を持っている。
    (夢の都市より)

  • 季節に1回は星さんのショートショートが読みたくなる。「調査」が好き。

  • ショート・ショート。
    やはりSFものが好き。
    個人的ベストは「薄暗い星で」と「帰路」。

  • ファンタジーのようで、近未来的で、シュールな感じの作品を書く星新一を初めて読んだが、思った以上に読みやすく面白かった。
    理解ができるという訳では無いけど、なんとなくここがポイントなのかな、だとかきっとこういうのが否定したいところなんだろうというような予想をしながら読むのも楽しい。
    ショートショートを読むのも初めてだったが、このくらいの長さなら本当に短い空き時間にも読むことができるので良いなと思った。

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著者プロフィール

星 新一(ほし しんいち)
1926年9月6日 - 1997年12月30日
東京生まれの小説家、SF作家。作品の多さ、質の高さから「ショートショートの神様」と呼ばれており、多くの教科書で収録もされてきた。森鴎外は母方の大伯父にあたる。
主な著作に『ボッコちゃん』、『盗賊会社』、『宇宙のあいさつ』、『気まぐれロボット』などがある。伝記としては最相葉月 『星新一 一〇〇一話をつくった人』が優れている。

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