悪魔のいる天国 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 2609
レビュー : 159
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101098067

感想・レビュー・書評

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  • 秀作

    全体的に人間の汚い部分が描かれている印象を受けた。
    合理性を求めるが故に非合理的な行動をとった学者、金を生み出す金庫、天国に行っても幸せを実感できない男など皮肉めいた一面が度々顔を出す一冊。
    大満足。

  • 3冊目にしてもクオリティ衰えず。
    本書でのベストは「調査」、「シンデレラ」、「肩の上の秘書」、「愛の通信」、「サーカスの旅」。

    今でこそ多くなったがいわゆる価値観の逆転が星氏の発想の基になっている。
    見ている側が実は見られていて、こちらの味方は実は他方の敵といった裏返しによる意外な視点が読者の予想の斜め上のストーリー展開を提供している。
    チェスタトンの逆説を彷彿させるが、チェスタトンが40ページ前後を費やしてサプライズをもたらしたのに対し、星氏は10ページ前後の内容で披露するのだから、いやはや恐ろしいまでの才能だ。

    その他気になった作品をいくつか。

    「情熱」は図らずも父の死により星製薬を引き継ぐことになった星氏の内面が現れているようにも感じる1篇。
    「行き届いた生活」は昔手塚治虫の漫画で見たような記憶がある。便利さがもたらす戦慄を描いている。
    「かわいいポーリー」も何かで見たような気がするが、もしかしたらこれが原型だったのかも。

    こうやって読むと今でも換骨奪胎して星氏の作品は意匠を新たに現在の作家によって物語が紡がれているように思える。
    まだこの文庫が容易に買えることが実に素晴らしい。

  •  今までたくさんの星さんの文庫を読んできましたが、なんだろうちょっとこの文庫は途中で眠くなることがありました。年齢による理解力の衰えやもしかしたら睡眠の状態が良くないのかもしれません。
     昭和50年の作品ですが、人間の未来の様子がかなり正確に予見されているのには本当に驚きです。

  • 相変わらず現実味の帯びた短編小説。

    どっぷりのめりこめる。

  • ブラックユーモアあふれるショートショート
    おもしろかったな!
    特に印象に残ってるのは、ピーターパンの島とシンデレラと、自動で朝を迎えてくれる話と、帰郷

    星新一さんの話って待ち合わせのちょっとした時間を潰すのに最高だから重宝します

    2018.08.26

  • 星新一氏の小説は、就職活動中によく愛読しました。(ちょっとの合間時間に読めるので

    善良(?)な人々の生活の中でふと紛れる「悪魔」は姿を変え品を変え・・・集められた小説です。

    私個人としては「地蔵からもらったクマ」がうっすら不気味に感じました。しゃべれる幽霊や悪魔死神なんかより・・・。

  • 2012新潮文庫カバーの黄緑色に惹かれて購入。
    短いものは1~3ページで終わるショート・ショート36編。
    ブラックユーモア溢れる話から、現代社会を風刺するような話、SF世界の日常のような話まで多種多彩な物語が収録されています。
    「ピーターパンの島」「かわいいポーリー」がゾクッとして好きです。

  • 一つ一つの話は2,3ページと短いが最後まで結末がわからないものが多く、思わずうなずいてしまう話が多い。

  • 『天国』『情熱』『ピーターパンの島』『ゆきとどいた生活』『もたらされた文明』『告白』『薄暗い星で』『帰郷』がお気に入り。

    『帰郷』少しずつ失っていく場面の描写が悲しい。

  • SF系の読みやすい短編集。

著者プロフィール

星 新一(ほし しんいち)
1926年9月6日 - 1997年12月30日
東京生まれの小説家、SF作家。作品の多さ、質の高さから「ショートショートの神様」と呼ばれており、多くの教科書で収録もされてきた。森鴎外は母方の大伯父にあたる。
主な著作に『ボッコちゃん』、『盗賊会社』、『宇宙のあいさつ』、『気まぐれロボット』などがある。伝記としては最相葉月 『星新一 一〇〇一話をつくった人』が優れている。

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