未来いそっぷ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 3987
レビュー : 294
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101098265

作品紹介・あらすじ

『アリとキリギリス』『ウサギとカメ』など、誰でもごぞんじの寓話の世界。語りつがれてきた寓話も、星新一の手にかかると、ビックリ驚く大革命。時代が変れば話も変るとはいえ、古典的な物語をこんなふうに改作してしまっていいものかどうか、ちょっぴり気になりますが-。表題作など、愉しい笑いと痛烈な風刺で別世界へご案内するショート・ショート33編。

感想・レビュー・書評

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  • 古本屋でまとめて安くなっていたので購入した一冊。そこそこ星新一作品には触れてきたつもりだけど、どうにも飽きないし、まだまだ身体に染み込ませたいなとすら感じた。
    特に面白く感じたのはウサギとカメ、いい上役、やさしい人柄、熱中。熱中は読んでたらこんなひどいやつあるか。という感じだけど、イマの人はこの作の主人公よろしく次から次へと新しいこと探しに奔走しているような気もした。モノと情報があふれる現代だから暇がこわいのかもしれないけど、いまいちピンとこない。自分はどうなんだろう。

  • 今の時代を見透かしていたかのような話の数々。
    特にお気に入りは、
    「底なしの沼」(今の国際情勢だって同じものかもしれない)「ある商品」(人間の欲にくらんだ浅はかさ)
    「いい上役」(愛社精神を持ってもらうために有用かも)
    「少年と両親」(これはこわいブラックユーモア)
    「ねらった金庫」(このアイデアいいかも)
    「企業内の聖人」(社長って現場の仕事できなくていいしね)
    「夢の時代」(夢に夢を持ちすぎてもだめなのかも)
    「たそがれ」(地球だって疲れるよね)

  • すごく読みやすい。のと、SFものがすごく面白い。最初は「なんだか子どもっぽいな」とか思っていた。けど、じわじわと魅力にハマってきている。
    巻末の解説に「なんだか自分で書けそうな気がする、しかし、簡単なようで書けないのだ」という風な解説者の感想があり、納得した。

  • 星新一、すごすぎる。どのショートショートを読んでも面白い。どこを切っても星新一。安定したクオリティの高さ。「おカバさま」「利口なオウム」「新しい症状」「価値検査機」はオチが予想外ですごい!死刑囚に好かれる所長さんの「やさしい人柄」も好き。「ある夜の物語」はひねりはなかったけど心温まる話で1番好きかも。新井素子さんの解説も良かった。虫歯が痛む時は星新一のショートショートを読んで痛みを紛らわしていたそう。

  • 中学、高校生時代くらいに、何かの機会で手に取り一読出来ていれは、その時にしか得られない刺激になる。自分がそうでした。
    星さんのショートショートは思春期に触れるのが何よりもいい。古さと新しさが混在するからだろうと思います。

    こんな作家は唯一無二で、なかなか次の世代のショートショート作品に出逢えてないな~。
    ・・と、そう思うこと自体が○○取った証拠か。笑
    いかんいかんw

  • ショート・ショート。
    "新潮文庫の100冊フェア"の水色の表紙で購入。シンプルなデザインが好き。
    寓話をアレンジした作品が7編。「ウサギとカメ」が好み。
    同じく寓話的な「シンデレラ王妃の幸福な人生」も面白い。

  • 『アリとキリギリス』『ウサギとカメ』など、誰でもごぞんじの寓話の世界。
    語りつがれてきた寓話も、星新一の手にかかると、ビックリ驚く大革命。
    時代が変れば話も変るとはいえ、古典的な物語をこんなふうに改作してしまっていいものかどうか、ちょっぴり気になりますが―。
    表題作など、愉しい笑いと痛烈な風刺で別世界へご案内するショート・ショート33編。

    星新一さんのショートショート。
    短い物語の中でちゃんと奥行きがある不思議。
    星さんのショートショートの天才的だと思う。

    その短い世界観の中で読者に見せる部分。書かれていないけれどそうであるだろうと想像させるような文体。
    入り込みやすくて面白い。
    案外将来こんな世界のひとつになっているかもしれないとか思ってしまう。
    登場人物みんななんだか憎めない。

    シンデレラ王妃の幸福な人生
    やさしい人柄
    いい上役
    夢の時代
    不在の日

    が好きなショートショートです。

  • [自宅]

    塾の理科の先生(なぜ??)に読み聞かされて、面白いから買ってくれ、と即座にネット購入させられた本。私自身は、星新一は"教材"として読んだことがある程度で、個人的に自分で出会った記憶も、面白さは感じるもののハマるほどの面白さは感じたことがない。が、息子がここまで"内容"の面白さを体感して本を欲しがったことはつゆなかったので、ケチな私も、ついでに目に付いた"悪魔のいる天国"と一緒に、二冊即購入してあげた。

    するとどうやら、"イソップ物語"のもじり?話が息子の感性をヒットしたらしい。ふーん、一応同冊子内の他の作品も読んではいるけど同時購入のもう一冊には一向に手を出さないところを見ると、"星新一"にハマったのではなく、恐らく幼少期に大分気に入っていた、慣れ親しんだイソップという題材、そしてその新境地?に魅されたというところか??

    当初、一瞬「図書館の本じゃいけないの?(そんなに急ぐの、待てないの?)」と振っては見たもの珍しく購入を強要してきたのは正解だったみたい。その時の気持ちとしては、「自分で所有したい」という気持ちだったらしいけど、入手した翌日には、目次の気に入った作品名と、該当ページの縁にマーカーで色を付けている始末。

    ブームはこの一冊で終わってしまうのかもしれないけれど、たったそれだけの行為でも「買ってよかったな」と親バカ気分を味わえた。こういう経験ならもっとしたいな、また何かに興味を持ってくれないかしら?

  • 星新一は1000本以上のショートショートを書いたそうだ。私が読んだのはまだその中の100くらいかもしれないけど、どの話も安定して面白いのがすごい。短いので、バスの中や休み時間などにすいすい読めるのがいい。
    収録作の中で特にお気に入りは「電話連絡」たった2ページなのにオチが効いていて面白い。ショートショートの神髄を見た、という感じ。「やさしい人柄」「価値検査機」も好き。「底なし沼」の冒頭で、“ここ150年のあいだ、正確には2001年から…”という文章が出てきました。この本が出された頃には、2001年なんて遠い遠い未来の話だったのでしょうが、2018年現在読んでも、こんなに新鮮に面白く、楽しい気持にさせてくる星新一はやはりすごいと思った。きっと150年後にも読み継がれていることだろう。

  •  1000ある星新一のショートショートを半分も読んだわけではないが、少なくとも100本以上は読んでいるので大体の傾向は分かる。
    ほとんどは何かのアイディアや発明で楽をしようとすると最後にしっぺ返しが来ると言うドラえもん的なオチが待っているのだが、中には救いようの無い悲惨なオチが待ち受けていたりして「ユーモア」と言うより「ブラックユーモア」だ。

     ハタチ前の頃はそんな内容に憤慨することもあったが、その中でこの本に収録された「ある夜の物語」だけは同じ作者が書いたとは思えないほど爽やかで暖かな読後感を得られた。
    ストーリーは「不幸な人の前に願い事を叶えるため現れたサンタクロースが次々とたらい回しにされる」というもので、これだけ書くと夢も希望も無い印象を与えるかもしれないがとりあえずは一度この話だけでも読んでみる事をお勧めする

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著者プロフィール

星 新一(ほし しんいち)
1926年9月6日 - 1997年12月30日
東京生まれの小説家、SF作家。作品の多さ、質の高さから「ショートショートの神様」と呼ばれており、多くの教科書で収録もされてきた。森鴎外は母方の大伯父にあたる。
主な著作に『ボッコちゃん』、『盗賊会社』、『宇宙のあいさつ』、『気まぐれロボット』などがある。伝記としては最相葉月 『星新一 一〇〇一話をつくった人』が優れている。

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